2012/08/17(金)スキャナーカメラの自作

 普通のデジタルカメラに使われている撮像センサーは、面積のある長方形です。それに対してスキャナーの撮像センサーは一次元のライン型です。センサーを動かすか、被写体を動かして面積のある二次元の画像にします。
 センサーを直線上に並べたシンプルな構造なので、大型センサーに比べてコスト的に安く済みます。市販のフラットベッドスキャナーは、ミラーを使って A4 サイズ短編が読めるセンサーを使っていますが、価格はそんなに高くありません。1万円台の機種もあります。8x10 インチサイズの撮像センサーを作ろうとしたら、とんでもない話です。

 フラットベッドスキャナーを使って、立体物が撮影できる大型カメラを作った人がいます。基本的な原理は、8x10 インチのビューカメラのバックフレームが、スキャナーになったと思えばいいでしょう。ただし、これでは外に持ち出して使うのには不便です。フィルム式のバイテンでも大ごとなのに・・・
 そこで、中判一眼レフのフィルムバックをスキャン方式のデジタルバックにして、屋外での撮影ができるよう改造を試みる人が現れました。ここまでくると市販品の単純な流用は難しく、基盤からムーブメント、制御ソフトまで自前で作ることになります。

 初期の業務用デジタルバックは、この方式を使っていました。RGB の3回露光だったから物撮り用です。いまでもまだ使われていると思いますが、露光に時間が掛かるのが難点です。1回露光で済む3ライン CCD で、お払い箱になったジャンク品があれば、それを利用するのがよさそうですが、スタジオ撮影が前提だったから外での使用には向かないかも?

 スキャン方式の特長は、高画素が低コストで手に入ることです。1億画素を超えるものも珍しくありません。D800 や 645D もビックリです。ベイヤー配列の撮像素子と違って偽色の心配がないのも特長のひとつです。

 欠点は、スキャンする時間が長いことです。RGB が同時に取り込める3ライン CCD でも、最低1回はスキャニングが必要です。長時間露光みたいなもんですね。
 動く被写体は撮れないし、画面上に動くものがあるとノイズのような痕跡が残ります。海や川のある風景写真には向いていない方式です。風で動く木々も同様です。そういう意味では、645D の出番がなくなることはないでしょう。
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