2012/12/15(土)連射よりも一発必中

 一眼レフの連射速度が秒間数コマ程度であれば、連射するよりも単写で連続撮影したほうがヒット率が高そうです。速いように見えて秒間数コマでは、カメラにシャッターチャンスを任せるのは冒険、というかバクチみたいなもんです。
 例えば、ゴルフのスイングを撮るときは、クラブヘッドがボールに当たった瞬間の画像が求められます。画面の中にまだボールが残っているのが理想です。これを捉えるには、カメラの連射機能では不確実です。

 「酸化セリウム」の先生は、女子プロゴルファーのカレンダーを撮影していた時期がありました。プロのスイングは速くて、モータードライブの連射機能は何の役にも立たないと言っていました。一発必中でないとダメだとか・・・

 ある女子プロは、クラブを振り上げたとき一瞬クッと止まる癖があるそうです。そこでシャッターボタンを押すと、クラブヘッドがボールを叩く瞬間がちょうど写ると言います。プロは振り下ろすスピードが速いですね。当時はフィルムでの撮影だから、結果がわかるのは現像が上がってきてからです。
 いろいろ試したうちの成功例を翌年の撮影に活かします。その女子プロの撮影は、ほぼ完璧にタイミングを合わせることができるようになったそうです。それが毎年仕事を取るのにつながります。生活が掛かっているから、この辺がアマチュアと違うところです。

 その話を聞いていたので、ゴルフの撮影を頼まれたときは役に立ちました。クラブを振り上げたところで1枚、続けて2枚連射します。アマチュアのゴルファーならこのくらいのタイミングでちょうどです。どれかはそれなりに写っているはずです。最悪でもクラブを振り上げた瞬間のポーズは押さえてあります。

 そのうち動画と同じ秒間 60 コマで連射できるようになると、カメラ任せで済むようになるでしょう。ゴルフのスイングは、スチール写真よりも動画のままのほうが喜ばれるかもしれません。動画機能は必要ないと言いながら、その機能に頼る日がいずれ来そうな気がします。
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