2013/02/04(月)隠し玉がなかったCP+

 年明け早々にラスベガスで開催された PMA@CES から、まだひと月も経っていないせいか、パシフィコ横浜で開かれた CP+ では、ビックリするような新製品発表はありませんでした。
 PMA@CES はコンデジの新製品でお茶を濁しておいて、本命の国内催事で一眼クラスを発表すると踏んでいましたが、見事にハズレです。

 CP+ は、例年は3月の開催だから、ちょっと早すぎたのかもしれません。昨秋は2年に一度のフォトキナがあったし、そう次から次と新製品を出せる元気なメーカーは少ないでしょう。
 会場では、春ごろに新製品の発表を控えているのを匂わす程度だったようです。中には「今年中には・・」なんて機種もあるみたいですが、去年から噂されているので新味に欠ける話です。

 数少ない新製品ニュースの中で興味を持ったのは、PENTAX MX-1 です。PMA@CES で発表されたのに、CP+ の事前出品リストには載っていなかったそうです。いま話題のレンズ一体型の高級コンデジですが、個人的には購入の対象外です。どこに興味を持ったかというと・・・

 黒塗りの真鋳カバーにエイジング処理を施したボディーがあったことです。長年の使用で塗装が剥げた状態を最初から再現したものです。金属外装時代の一眼レフを使ったことのある人は懐かしいと思うでしょうが、その時代を知らない若い女性層にも受けがよさそうなのは予想外だったとか・・・

 塗装が剥げて地金の真鋳が剥き出しになった状態に郷愁を覚えたわけではありません。製品寿命の短いデジタルカメラは、塗装が剥げるほど長年使い込むことはないでしょう。だったら最初から・・という発想が虚しくもあり、滑稽でもあります。
 新品のうちから剥げたジーパンを買う心境と同じですね。昔はまっさらのジーパンを買ったら、庭仕事などをしてわざと汚したり、洗いさらしたりしてからはいたものです。自分で「育てる」からこそ愛着が湧くのでは?

 ペンだの OM だの「昔の名前で出ています」みたいなやり方に違和感を覚えないわけではないけれど、角張ったボディーに懐かしい MX のロゴだけならともかく、剥げた真鋳ボディーときた日にゃ、もうパロディーですね。(そう割り切れば微笑ましいかも)
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