2019/01/29(火)断捨離もいいけどわかるようにね

 人がひとり亡くなると、後の始末が大変です。まず葬式をどうするか、から始まって、役所への届け出やら親戚・知人への連絡など、もうバタバタです。ある程度落ち着いたら今度は遺産相続などいろんな手続きが待っています。本人が生きてるうちから始めればいいんだけど、なかなかそういうわけにはいかないのが実情です。

 断捨離とかいって、生きてるうちに身の回りの道具類や消費財を整理する人がいますが、家財道具がいくらあろうがそんなのは大した問題ではありません。亡くなった後で要らなければまとめて処分すれば済む話です。それよりも肝心な物を捨られてしまって、遺された者が往生するほうが問題です。死んだ人はもう何もしてくれないからです。

 家内が亡くなった後で最初に困ったのは、公共料金などの支払をどこでやっているか?でした。都銀の口座から引き落とされているのはわかっていましたが、クレジットカード会社を経由しているみたいで、水道料金以外の履歴が見当たりません。カード会社からの明細書もありません。最近はネットで確認する方式のところが増えています。

 そのカードの枚数ときたら、とんでもない数です。各社に電話して解約するのに半日を費やしました。フリーダイヤルで比較的簡単に解約できることろもあれば、東京や大阪の固定電話にかけないと受付けないところもあります。延々とガイダンスが流れて、この間の電話代は誰が払っているんだ!と叫びたい心境です。

 あちこち問い合わせてほとんどの支払先は判明しました。それでもカード経由で1件だけ通信会社からの請求内容が不明なままです。その会社へ直接問い合わせたら、IP 電話の契約だと言います。スマホの契約は長男が手配して、解約も長男がやったのですが、他社契約の IP 電話までは気が回らなかったようです。

 家内の乗ってた車は、ちょうど車検の時期でディーラーから勧誘の電話が頻繁に掛かっていました。元気になって乗れるようになったら買い直せばいいと、売却するように説得しました。亡くなる3週間ほど前に売ってしまったので、車の名義書き換えや相続手続きはせずに済みました。これについては「断捨離」しておいて正解です。

 終活というのがよく話題にのぼります。自分が死んだ後で家族が何をしなければならないか、きちんとシミュレーションして、事前に準備をしたり手順を書き残したりしておくことがいかに大切かつくづく実感しました。断捨離もいいけど、後からわかるようにしておくのが肝心です。死んでしまったら自分は何もできないからね。
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