2019/05/29(水)パッションフルーツの人工授粉

 屋外でもなんとか冬を越したパッションフルーツの大株は、新芽からツルが伸びてきました。ようやく花芽がつき始めたところで、5月中の開花はなりませんでした。それでも温室で冬越しした株は5月中旬から開花し始めました。こちらはお盆前に収穫できそうです。

 もともと亜熱帯の植物なのに夏の炎天下は苦手みたいで、気温が 30 ℃を超えると花芽がつかなくなります。今年は異常気象で、5月というのに 30 ℃以上の真夏日が続きました。あわや猛暑日という日もあって、これから開花がどうなるかいささか心配です。

 10 時前後に開花した花は1~2時間かけて成熟します。3本まとめて立っていた雌しべが横に開いてからでないと受粉しないようです。このあたりの環境では受粉に適した大型の虫が少ないので、雄しべをちぎって雌しべに人工授粉させます。ミツバチは花粉をかすめ取るだけであんまり役に立たないとか…

パッションフルーツの開花

 いままでの経験で、午後になっても雌しべが立ったままの花は人工授粉させても結実しないようです。同じツルにすでに実がいくつかついているからか、それとも気温が高いせいかはわかりません。先日までの 30 ℃超えのときは、そんな花が目立ちました。受粉しなかった花は、数日でしおれてしまうのですぐにわかります。

 きのうの雨で異常気象がリセットされるといいですね。雨の日は花粉が濡れて受粉しないので、いくつか咲いたようですが人工授粉はしませんでした。全部実らせようとしてもそれは無理です。とくにプランター栽培では、ひとツルに3個、株全体で 10 個くらいが目安です。

 梅雨の時期の気温が高いと、7月上旬には開花が止まります。収穫は9月下旬ごろですか。そのころから咲き始めた花は、結実しても年内には完熟せず、収穫できない可能性が大です。雪が降るか霜にあたれば株が枯れてしまいます。

 外で冬越ししたのは今回が初めてです。それでも生ってた実の半分以上は食べられずに廃棄しました。表から見ると紫色で熟しているように見えても、中は未熟か干からびているかでした。食べるつもりなら室内か温室で冬越しさせるのが無難です。
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