2019/07/09(火)買った物を最後まで大事に使う

 SDGs という用語をよく耳にします。「持続可能な開発目標」の略称で、2015 年の国連サミットで採択された 2030 年までの国際目標です。貧困問題から自然環境まで 17 の目標が掲げられました。どれも放置しておいたら悪化しそうなものばかりです。個人として何ができるのでしょうか?

 まず環境汚染につながるような消費行動を抑制することです。プラごみによる海洋汚染が深刻な問題となっています。先進国の大量消費で出たプラごみを開発途上国に「資源」として押し付けている実態が明らかになりました。自分たちが捨てたゴミが、送り出した遠い国で資源化されずに海洋に流出しているわけです。

 ゴミを捨てなければ家がゴミ屋敷と化してしまいます。たまにそんな家を見かけますが、それも近所迷惑な話です。なるべくゴミを出さないように、出しても効率よくリサイクルできるようにするしかないでしょう。

 今週は町内のゴミ当番です。ペットボトルにラベルやキャップがついたままの家が多いですね。もちろん中を洗った様子はありません。プラ資源ごみも中身が残ったままのものが目立ちます。個人的には中を水洗いしてから捨てるようにしています。資源ごみは回収サイクルが長いので、異臭がしないようにというのもありますが…

 商品の買い替えを頻繁にしないのもゴミを減らす方法のひとつです。クリーニングに出すより買い替えたほうが安く済むとかで、衣料品を使い捨てにする人がいます。紙おむつみたいな使い方です。開発途上国の労働者を安い賃金で働かせ、それで作った商品を金銭の損得だけで使い捨てる… ちっとも SDGs じゃない。こんなことしてたら、いつか滅ぶよね。

 ケータイやスマホの料金体系が変わりつつあります。いままでは頻繁に新機種に交換する人を優遇し、長期で使い続ける人に割高な料金を負担させる仕組みでした。買い替え頻度が落ちれば機器メーカーにとっては痛手ですが、無駄に消費を煽ればいいわけではないでしょう。スペアの電池が寿命を迎えるまで使い倒すくらいでよいのでは?

 昔の人は「爪に火をともす」ように質素倹約な生活をよしとしていました。何でも使い捨ての今の風潮を見たら、きっと驚くでしょうね。デフレのどこがいけないの?、デフレでいいじゃない、という意見もあります。一方、デフレは低賃金と経済の停滞を招く、との指摘もあります。

 無駄な消費で経済の活性化を図るのは SDGs とは言えません。消費者にも「安ければいい」という考え方を捨てて、少々高くても良い品物を買って長く使うという意識改革が求められている気がします。ちょっと古くなっても我慢して使う忍耐とね。
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