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2008年02月18日の記事

2008/02/18(月)写真から写真へ

 写真の年賀状でもうおなじみですが、写真から写真にすることをP to P(Print to Print)といいます。ネガがなくても焼増しができるので、手軽で便利です。ただ、どうしても調子が硬めになるので、元の原板やデータがあるなら、そちらから焼増ししたほうがきれいに仕上がる場合が多いはずです。

 P to Pは、デジタル加工技術の産物です。アナログプリントからの複製には向いていますが、最近のデジタルプリントから複製する場合は、いろいろ問題があります。写真(プリント)をルーペで見ると、アナログはランダムな粒子で印画されています。デジタルプリンタの写真は、きちんと整列したドット(点)で印画されているので、もう一度デジタル加工するとモアレ(干渉縞)が出たり、拡大するとジャギーが出たりします。

 フラットベッドスキャナで印刷物を取り込んだことのあるひとは、あまり解像度を上げると画像が乱れるという経験をお持ちだと思います。コピー機もデジタル式が主流なので、干渉縞が出ることがあります。写真の業務用プリンタがデジタル式になった当時は、写真をコピーするとうまくいかない、というクレームが結構ありました。
 デジタル技術の進歩は速いので、干渉縞を打ち消す工夫がなされるようになってきましたが、何回もコピーを繰り返すと画質が低下するので注意が必要です。

 人間の目は、300dpi(1インチに300ドット)あれば、アナログ式の写真と同じ画質であると認識します。インクジェットプリンタも写真の業務用プリンタも、この数値を基準に作られています。でも、プリントをルーペで見ると細かい点が整列しているのがわかります。
 自分がコピーしようとしている写真がアナログ式かデジタル式かは、ルーペで拡大して見ないとわかりません。いまどきアナログ式のプリンタを使っている写真屋さんは、ほとんどありませんから、最近プリントした写真は、ネガからでもデジタルプリントになります。高品質の印刷物と同じです。
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