2012/10/07(日)iPad touchの使い道

 iPhone 5 の発売で、モバイル電話の世界は競争が激化しています。ソフトバンクは下取りセールで御用になったと思ったら、今度はイー・モバイルの買収劇です。競合他社に負けないようにと、もう必死ですね。国内のキャリアは、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社に絞られてきました。

 個人的には、スマートフォンに替える必要はないと考えています。電話機能はケータイがあれば十分です。事務所や家庭ではデスクトップの PC があるし、持ち運べるノート PC もあります。出先や移動中以外はネットにつながります。
 常時携帯できてどこでもネットに接続できるモバイル PC は、あったら便利です。ただそのために月々固定の接続料金を(しかも長期間)払い続けるのが、無駄に思えるだけのことです。

 Apple は、スマホの他に電話機能のない iPod touch というモバイル PC を提供しています。電話をかけない、GPS 機能は必要ないのなら、こちらのほうが安上がりです。月々の接続料がない代わりに、本体を購入する形になります。最新型の 32MB タイプで2万数千円だから、スマホの半年分より安く済みます。
 音楽プレーヤーとして使うなら、こちらを選択したほうが賢明です。その他の機能に、デジタルカメラや Wi-Fi 環境でのネット接続などがあります。ただし、3G、4G、LTE 回線への接続はできません。

 ホームページの表示体裁を確認するのに、スマホの実機が欲しいと思うことがあります。パソコン上のシミュレーターでは、イマイチ正確さに欠けるからです。Android 端末を各機種揃えるのは無理ですが、せめて iPone だけでも確認できたらと思います。
 旧タイプの iPone は、縦横どちらの画面でも確認できるシミュレーターがあります。iPone 5 は未対応なので、同じ表示画面の iPod touch を検討しましたが、そのためだけにコンデジ1台分を出費するのはバカバカしいと思い、やめました。

 コンデジ代わりに使うときに、iPone 5 のカメラ機能は 800 万画素、iPod touch のカメラ機能は 500 万画素というのも引っ掛かります。どちらも似たようなものですが、気分の問題です。画素数の低いほうが写りがよければいいのですが・・・

2012/10/06(土)スマホはカメラの拡販に貢献するか?

 スマートフォンの急速な普及で、コンパクト型デジタルカメラの売れ行きが落ちている反面、スマホの普及が写真人口を拡大し、カメラ全体の拡販を後押しするとの見方もあります。
 望む望まないに係わらず、スマホにはそこそこ写るカメラが内蔵されています。あれば使う、使えば写真に馴染む、もっとよく写る専用のカメラが欲しくなる、という構図です。

 これによく似た話は、携帯電話にカメラ機能が搭載されたころにも聞きました。カメラがまだ普及していない発展途上国では、ケータイのカメラが先に普及するだろうとの予測です。このときは、ケータイのカメラ機能が広まることで、専用カメラの普及が阻害されるような話だったと思います。
 実際には、カメラ機能を重視したガラケーが普及したのは日本国内の話で、途上国では携帯電話は普及率の低い家庭電話の穴を埋める役割を担いました。まずは本来の電話機能が先行したわけです。電話回線が行き届いていない地域でもケータイは通話が可能です。

 昔、こんな話を聞いたことがあります。写真店を利用する客はピラミッドの中腹から上の階層なんだそうです。写真で思い出を残す価値のある家庭や生活がある人しか利用しないからだとか・・・
 言われてみれば、明日の生活に追われる人には、お金のかかる写真は贅沢なものであり、記念に残すゆとりはないのかもしれません。フィルム時代には、写真代はちょっとした出費でした。
 発展途上国では、カメラ機能よりも電話機能のほうが実用的で魅力的だったようです。写真を楽しむゆとりが出てくるのは、次の段階です。

 スマホの普及で、写真に馴染む機会が増えたことは事実でしょう。「写ルンです」などの使い切りカメラは、意図的に購入する必要がありますが、スマホには初めからカメラ機能が備わっています。しかも撮影すること自体にはお金は掛かりません。気軽に撮影できます。
 写真に撮ってメールで送る、お気に入りのカットはプリントする・・・こうして写真に馴染む機会が増えれば、その中の何人かはもっとよく写る専用のカメラを買うかもしれません。そして、そのうちの何人かがレンズ交換式のミラーレス機や一眼レフに移行すれば・・・

 そんな期待を抱く業界関係者もいるようです。風が吹けば桶屋が儲かる例えよりは、ストレートでわかりやすいけど、果たしてどうでしょうか?

2012/10/05(金)スマホはコンデジの進化を促す

 今年のフォトキナは、カメラの新製品ラッシュでした。いままで一部の機種しかなかったフルサイズ機が各社から発表され、一眼レフのフルサイズ化が予測されるようになりました。このところ好調なレンズ交換式のミラーレス機も新製品が目白押しです。
 一方、写りを重視したコンデジに関心が寄せられています。スマートフォンの普及に押されて、低価格の普及機が減少傾向にあるなかで、付加価値のある高級機を投入する動きが出ています。スマホとはひと味違う機能や写りで差別化しようという戦略のようです。

 ミラーレス機を検討していて、これ以上マウントの種類を増やすよりも写りのいいコンデジのほうが・・・と書いたことがありました。そのときはコレッ!という機種が思いつきませんでしたが、ここへきて意欲的な製品が登場しています。
 コンデジでもいいと思わせる秘密は、フォーマットサイズです。一般的な 1/2.3 インチよりも大きい撮像センサーを採用する機種が増えました。1インチセンサーを搭載したソニー DSC-RX100 のサンプル写真を見たら、結構よく写ってました。高感度特性もいいようです。

 APSC サイズの3層構造センサーを搭載したシグマの DP1m(換算 28mm)と DP2m (換算 45mm)も注目されています。フォーマットサイズが大きいだけでなく、撮像センサーの描写特性がかなり個性的なのが特徴です。
 一眼レフの SD-1 が発表されたときは、推定売価の高さばかりが話題になりましたが、Merrill シリーズになってからは、独特の描写が注目されるようになりました。同じセンサーなのに DP シリーズの評価が高いのは、単焦点レンズ一体型だからでしょうか?

 極めつけは、フルサイズセンサー搭載のソニー DSC-RX1 です。ツァイスの単焦点レンズを採用しただけあって、並みの一眼レフよりも写りがよさそうとの前評判です。推定売価 25 万円前後というのも世間を驚かせました。ミラーレス機よりも高いコンデジが出るという話題性は、カメラ全般に消費者の目を向けさせるいいきっかけにはなったみたいです。

 とはいえ、これをひとくくりにコンデジの仲間に入れてしまうのは、ちょっともったいない気がします。レンズが外れるとか外れないというレベルで、「外れないからコンデジ」というのは、かなり乱暴な分類の仕方です。そろそろ製品価値に相応しい新しい呼び方を考えたほうがよさそうな雰囲気です。
 それにしても機種名の頭は「サイバーショット DSC」以外に案がなかったのでしょうか? いっそのことツァイスから CONTAX ブランドで出したほうがよかったのでは?
 そう思っているのは旧タイプ人間だけで、海外では SONY ブランドのほうがカメラとしての認知度が高いんでしょうね。コンデジのサイバーショットでいいのかも・・・
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