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2012年11月01日の記事

2012/11/01(木)カメラのウインドー展示

 昔から高級品の展示はウインドー式でした。宝石はカウンター形式のウインドーが主流ですが、カメラは食器棚みたいな縦型ウインドーを使います。商品がそこそこ大きいのと、正面から見たほうが見栄えがするからでしょう。

 オープン棚にデモ機を並べて自由に触らせるやり方は、ヨドバシカメラがハシリだったと思います。カメラをワゴンに元箱のまま山積みにしたのもカメラ量販店でした。ヨドバシとさくらやの新宿カメラ戦争は、社会現象としてテレビでも採りあげられました。その後さくらやは没落、ビックカメラが台頭します。
 デジタルカメラの時代になると、販売窓口はカメラ専門店から家電量販店に移行します。家電店ではウインドーに商品を展示する習慣はないので、カメラはオープン展示です。ウインドー展示が一般的なカメラ専門店とは対照的です。

 デパートのカメラ売り場はほとんど姿を消しましたが、特設会場で行われる期間限定のバザールで販売されることはあるようです。デパートお得意の「1万円均一」に向いている製品があるからでしょう。フィルムカメラの時代は、1万円ではいい商材がなかなか見つからなかったと思います。
 デパートの特設会場で使われるウインドーは、カウンター式のGケースがほとんどです。中にカメラを展示するにはあまり向いていない什器です。

 昔、デパートの特設会場でカメラフェアを催したときに往生した話をメーカーの人から聞かされたことがあります。カウンター式のウインドーの上に展示機を置いて、ウインドーの中に商品を元箱の状態で入れたところ、デパートからクレームがついたそうです。
 商品を箱から全部出して並べるのが、デパートのやり方なんだとか・・・

 「冗談じゃない!」と息巻いてました。商品は買取ではなく委託扱い、一週間毎日販売員を派遣しろ、そのうえに商品を全部箱から出せなんて、とんでもない要求だとの言い分です。(ごもっとも)
 カメラの場合は、一旦開封した商品は消費者が敬遠する傾向があること、後でメーカーがすべて検品のうえ再包装しないといけないことなどを説明して、デパート側はようやく引き下がったそうです。

 クレームをつけたデパートのお偉い方は、「中古カメラ市」のときと同じ感覚だったんでしようね。中古カメラの場合は、全品裸で展示するのが普通です。例え同じ機種でも別の商品だからです。ただしジャンク品を除いて、勝手に触れる状態で展示をすることは稀です。
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