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2017年04月07日の記事

2017/04/07(金)やはりカメラを買ってやったのね

 また呉服屋の社長から電話です。去年雇った新入社員のおねえちゃんが、以前勤めていたスタジオと同じカメラじゃないとイヤ!とタダをこねていたので、仕方なく買ってやったそうです。機種は EOS-5D MarkIII 。「撮影の基礎がわかってないからカメラだけいいのにしても写真は撮れない」と言っておいたのに… 渋ちんのくせに若い女性には甘いんだわね。

 希望通りのカメラを与えたら、次は照明設備がどうとか別の理由をつけてわがままを言うに決まっていると忠告しておいたのですが、案の定、そのパターンです。ライティングがうまくいかないので教えてやってほしいとの要望でした。(だから言ったでしょ)

 久しぶりにスタジオに行ったら、右側の壁に竹垣やレンガ風の壁を模した「立体背景」が新設されていました。メインライトとサブライトは短い固定レールに吊り下げられている形で、ほとんど動かせない状態です。こちらの照明をどうしたらいいかわからないと言います。あのおねえちゃんじゃ、そりゃわからんわね。

 「立体背景」は幸いメインライトの反対側なので、それをフロントぎみのメインライトとして利用することにしました。「光軸を外してライトの縁で撮る」なんて言ってもわからないだろうから、ライトを動かさずそのまま撮るように指示しておきました。いちいち動かさずに済むというのが、何よりもうれしかったみたいです。

 そもそもこのスタジオは天井が低くいのが最大のネックです。スクリーン面だけは天井を抜いて上げてありますが、ライトがある場所は 2m20cm くらいしかありません。パンタで釣ったキミーラのソフトバンクは、完全にアッパーライトぎみです。(七五三など子供だけの撮影ならまだいいけどね)

 そこで、キミーラを横に倒して使うことにしました。パンタを外して直接ランナーに取付ければ、天井ぎりぎりまで上げることができます。横位置にすることでメインスクリーンと立体背景の両方をカバーできるから一石二鳥です。スタジオが狭いので光がよく回り、同じ絞りで撮影しても結果はほとんど同じです。(早い話がベタ光ぎみ)

 CM フォトの大御所、超人先生によれば、「光を当てれば写真は写る。問題は影をどう整理するかだ」そうですが、このスタジオは整理すべき影自体がないので、素人カメラマンにはちょうどいいかもしれません。若い娘は美肌効果とかいって、陰影のないハイキーぎみの画像を好む傾向があるみたいだし…

 これまでは出入の写真屋から派遣されたプロカメラマンが撮っていましたが、どうやらこれからはこのおねえちゃんをメインに撮らせるみたいです。外注費が抑えられるのなら EOS-5D を買ってやっても安いもんです。さすが渋ちんの社長。抜け目がないですね。
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