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2017年05月08日の記事

2017/05/08(月)立場が変われば見方も変わる

 友人の家に行くたびに奥さんから実家のゴタゴタ話を聞かされます。4人姉弟のうち跡取りだった弟さんが何年か前に亡くなったそうですが、そこのお嫁さん(弟の奥さん)のやることなすことが気に入らなくて、ことあるごとにもめてるんだとか…

 弟の残した遺産を嫁の実家につぎ込んでいる、母親の面倒を見るといいながらコンビニ弁当の残骸が散乱している、弟の子供は引きこもりぎみで与太っている、等々… すべてが嫁のせいだと、よくある愚痴話です。でも立場によっては別の見方も成り立ちます。

 夫婦の財産は通常折半が常識で、ましてや夫の遺産を妻がどう使おうと義理の姉につべこべ言われる筋合いはない。生活者によってはコンビニ弁当は一週間に一度ありつけるかどうかの御馳走で、それをしょっちゅう食べさせてもらっている義母は幸せ者。青少年の引きこもりは複雑な事情を抱えた社会問題で、それをその母親だけのせいにするのは酷な話… といった見方もおそらくあると思います。

 まま母と押しも押されもせぬ大年増の小姑三人にいびり倒される悲劇のシンデレラ物語… と言ったほうが事態がわかりやすいと思うのは、私だけですかね。

 お母さんが孫のためにかけていた学資保険が満期になり、嫁に発覚してしまったそうです。そこへよそに嫁いだ娘三人が絡んで、母親の財産をめぐる争奪戦が始まろうとしています。あの嫁に渡すと何に散財するかわからない、というのが大義名分のようですが…

 高齢のお母さんが亡くなれば、遺産は娘の三姉妹と亡くなった弟さんの子供(孫たち)で四等分されるのが現在の税法の基本です。でもお母さんはまだご存命です。お母さんが自分のお金を孫のためにどう使おうと、それはお母さんの勝手です。まだ生きているうちからお母さんの財産を自分たち三姉妹のものだと考えるのは何か間違ってやしませんかね。

 親の遺産をめぐるいざこざは、私も父親が亡くなった時に経験済みで、嫌というほど身に染みています。でもそれは父親が亡くなってから後の話です。親が生きているうちから親族間で争奪戦が始まるようでは、この先が思いやられます。

 人畜無害の私みたいな人間のほかに愚痴を聞かせる相手がいないのかもしれませんが、金銭的な欲の絡んだ話は願い下げです。どうだ自分が正しいいだろ、と同意を求められてもねぇ。面と向かって「あんた間違ってる」とも言えないし…

 と言いつつ、このブログで愚痴るしかない私も同じ星の下に生まれた身の上でございました。(聞き流しておくんなまし)
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