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2022年12月09日の記事

2022/12/09(金)出品者がどうしても欲しい5つ星

 中国の業者が出品している商品には、抽選券やギフトカードが同梱されていることがあります。5つ星のレビューを書いたら景品やギフト券がもらえるというものです。

 早い話が買収ですね。"尼損" なんかはこうした行為を禁止していますが、手を変え品を変え高評価のレビューを取るのに躍起です。

 先日、日本郵便のダイレクトメールで「無料ギフトカード」なるものが届きました。発送元は書かれていませんが、宛先不明時の返送先は国内のローカルな住所になっています。Google Map のストリートビューで見ると、駐車場付き2階建てのどう見ても普通の民家風建物です。

 商品は "尼損" からの発送です。出荷先の情報を出品者に教えることはまずないはずです。不審に思って、どこで住所氏名を知ったのか、メールアドレスを頼りに問い合わせてみました。

 日本語が通じないのか、数日経っても返事がありません。次は英語で問い合わせました。返事がなければカスタマーセンターに問い合わせる、との一文を添えておきました。

 そうしたらすぐに返信がありました。 "尼損" が個人情報を漏らすことはない、情報を取得したのはサードパーティーのツールからだ、との内容です。そんなので本当に購入者の住所氏名がわかるんでしょうか?

 リクルートならいざ知らず、"尼損" がギフトカードのまとめ買いを条件に個人情報を売るとは考えにくいですね。外資系は個人情報の扱いにはかなり慎重なはずです。

 あとは下請けの配送業者です。個々の業者から取得できる情報はバラバラで、使い道がないように思われますが、塵も積もればなんとやら。数万、数十万の情報を集めて分類整理すれば、立派な「購入者リスト」(名簿)になります。

 大手宅配業者はないとしても、個人の請負業者なら手元にある個人情報を名簿業者に売る可能性がゼロとは言い切れません。低賃金(手数料)で働かされているから、少しでも余禄になれば売ってしまう人がいても不思議ではないでしょう。

 おそらく、その名簿をもとに DM の作成・発送まで請け負う「サードパーティー」なる業者がいるんだと推察します。個人情報保護法が施行されてから、名簿業者の数は激減しました。それでもしぶとく続けている業者がいます。

 出品者からは、「発注ナンバーをメールしてくれたらギフトカードを贈る」と誘われましたが、「私は受け取らない」とキッパリ断りました。「変な奴」と思われたでしょうね。目先の 2,500 円につられるほどヤワじゃございません。

 中国の業者はこぞって、なんとしても5つ星の評価が欲しいみたいです。日本の消費者はよく知っていて、星5つと星1つのレビューは読み飛ばす人もいます。星5つよりも星4つのレビューのほうが貴重だと思いますがねぇ。
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