2010/11/30(火)スナップ撮影の選択理由

 業者にスナップ撮影を依頼したひとたちの選択理由が、トレンド調査 2010 に出ています。理由のトップは、「価格が手頃だった」で、62.4%(東海地区 70.8%)と群を抜いています。(複数回答)
 とくに東海地区は、前年よりもプラス 12.4% と大幅アップです。地域性もあるでしょうが、不況感から倹約ムードであることが伺えます。

 当然ともいえる「商品内容・プランが良かった」は、全国平均では 33.2% で、「カット数が多かった」(36.9%)の次でした。
 首都圏や東海地区では、2位が「商品内容」、3位が「カット数」と、逆転しています。撮影機材のデジタル化で、カット数が多いのが珍しくなくなってきたからだと推察します。ローカルな地域ほど、まだカット数重視の傾向が残っているようです。

 カット数は、300~400 カットが全体の 20%(東海地区 23.9%)と最も多く、平均カット数は 425.3(東海地区 385)でした。デジタル化でカット数は増える傾向にあります。
 これだけのカット数をどういう形で納品しているのでしょうか?
 アルバム形式の設問で、「はめ込みタイプ」というのがここ5年で1割減少し、「デジタル加工」というのが 7% 増えています。プリントをファイルする方式が減少し、オンデマンド印刷のブック形式が増えたのではないかと推察します。

 ブライダルフォトのプリントを請け負っている写真店の話では、プリント枚数が減っているそうです。1枚ずつプリントするよりも印刷でブックにするほうが、1カットあたりの単価が安く済むからです。
 撮影とデータだけの注文が増えている、とも言ってました。節約志向のしわ寄せは、写真の分野にきているみたいです。

2010/11/29(月)結婚式の写真費用

 トレンド調査には、「写真撮影について」という項目があります。後ろのほうの第13章です。招待状などペーパーアイテムの次だから、ずいぶん軽い扱いですね。

 結婚式当日にスタジオ撮影をしたカップルは、70.5%(東海地区 62.9%)でした。前撮りが増えてきたので、当日に限ればこんなもんでしょう。
 結婚式当日のスナップ撮影は、91.8%(東海地区 92.1%)でした。ほぼ全員がスナップ撮影をしたことになります。

 スナップ撮影の依頼先は、専属の業者が 87.4%、外部の写真屋・カメラマンが 7.9%、友人・知人が 4.9% でした。地域別データを見ても似たような数字です。
 本サイトが対象にしているのは、このわずか数パーセントの「友人・知人」と、業者に依頼していても別に撮影を頼まれたゲストです。後者のほうが圧倒的に多そうですね。

 業者に支払ったスナップ撮影の代金は、平均で 20.5 万円となっていました。最多価格帯も 15~20 万円と 20~25 万円が各 20% 前後を占めています。結構高いですね。
 平均単価を押し上げている要因は、写真集などのアルバム制作ではないかと踏んで、データを探してみました。アルバム制作を依頼した人が、やはり 86.8% と多数派でした。

 アルバムの内容は、「デジタル加工」が 55.9%、「はめ込みタイプ」が 11.5% となっています。デジタル加工は写真集、はめ込みタイプはポケット式アルバムだと思います。
 よくわからないのが、「ラミネート加工」(10%)と「手焼き加工」(6.5%)です。写真集の多くは表面ラミネート加工が施されていますが、それとは違うみたいです。
 手焼き加工は、おそらく大伸ばしのことでしょうね。いまどき手焼きでプリントしているラボは、ほとんどないはずですが・・・

2010/11/28(日)結婚式の衣裳代

 トレンド調査 2010 によれば、結婚式にかかった衣裳代は、花嫁が平均で 42.8 万円、花婿が 15 万円でした。合計すると 57.8 万円です。たまに百万円払った!という声も聞くから、ひとそれぞれだと思いますが、平均ではこんなもんでしょうか。

 衣裳の内容は、ウェディングドレスが 95.4%、カラードレスが 70.9%、色内掛が 22.4%、白無垢が 14.9% でした。花嫁のほとんどがウェディングドレスを着た勘定です。
 お色直しは1回で済ます風潮が強いから、7割がカラードレスで残りが和装ということでしょう。この比率は、ここ数年あまり変化がないみたいです。

 衣裳をレンタルで済ませたのは、ウェディングドレスが 83.4%、カラードレスが 96%、色内掛・白無垢が約 94% となっています。婚礼衣裳はレンタルが主流です。
 冒頭の衣裳代は、ほぼレンタル代とみていいでしょう。1日借りるだけでずいぶん高いですね。

 衣裳屋がボロ儲けをしているのかというと、実態はそうでもないようです。売上の4割から5割をハコが上納金としてピンハネするので、平均 57.8 万円のうち、手元に残る金額は 30 万円前後となります。
 衣裳屋にしても花屋にしても、出入の業者は下請だから厳しい商売ですね。写真屋も同じです。

 花婿の衣裳は、1着のみが 44.5%、2着が 46.6% でした。「レンタルした」が 95.8% だから、それにしては平均金額が 15 万円というのは高い気がします。
 ブライダル業界が寄ってたかって「新郎衣裳は別モノ」に仕立て上げた結果でしょうね。紋服(紋付袴)を着たひとが 32.6% いたから、これが平均単価を押し上げているのかもしれませんが・・・

 トレンド調査のデータを見ても、不況の影響は感じられませんでした。本当にこれが実態なんでしょうか?
 しわ寄せは別のところに出ているのかもしれません。
OK キャンセル 確認 その他