2011/03/16(水)単焦点1本で勝負
いい被写体を見つけても、ほかにレンズはないから、手持ちのレンズで撮れる被写体以外は諦めるしかありません。これがいい刺激になります。
撮影を続けていると、自然とそのレンズの目になってきます。普段なら見逃していたような切り口の写真が撮れるかもしれません。諦める被写体がある代わりに、新しい発見が期待できます。
とくに超ワイドや超望遠を使いこなすのには、こうした訓練が有効です。
ズームレンズは便利な反面、写真をダメにする元凶でもあります。自分が動かずにズームリングを回して画面をまとめてしまう弊害があるからです。
「今日は 28mm 以外は使わないぞ!」と誓ったところで、禁煙願望の人のポケットにタバコが入っているのと同じです。訓練には単焦点が一番です。
個性的なレンズを手に入れたときは、それ1本だけ持っての撮影行をお奨めします。ホロゴン 16mm F8 とか、レフレックス 500mm F8 なんかは、他の汎用レンズと一緒に持って行ったら、出番がない可能性が大です。
とくに超望遠レンズは 500mm 以上になると、一般的な人間の視覚を超えた写角になります。500mm に慣れたら、次はテレコン付で挑戦してみるといいでしょう。
PENTAX AF17-28mm 魚眼ズームは、単焦点ではありませんが、やはりこれ1本だけに絞らないと、いつまで経っても使い道のないレンズになりがちです。
フィッシュアイ独特のディストーションに慣れるには、多少の時間が必要です。それと同時に、何でも湾曲させれば作品ぽくなるという落とし穴から、早く脱却できます。
2011/03/15(火)常用レンズは2~3本
使用頻度が低いのは、超望遠レンズです。200mm くらいまでの大口径望遠ズームとテレコンを持っていれば、大方の撮影は間に合います。
超望遠は重くて大きいので、持って行くのが億劫です。三脚も大型のものが必要です。その場になければ使いようがないから、使用頻度がますます少なくなります。
一方、超ワイドレンズは、よく使います。標準レンズよりも出番が多いレンズです。初心者は望遠系を先に欲しがりますが、買い増すならワイド系が先でしょうね。
標準レンズは、遠近感が人間の視覚に近いこともあり、画面に変化がありません。標準ズームを持っていても、よく使うのはワイド側と望遠側の両端だと思います。
デジタル一眼レフの多くは、フォーマットサイズが APSC です。最近の高倍率ズームは、135 フル換算で 28mm から 400mm までをカバーするものがあります。
昔の高倍率ズームと違って、最短撮影距離が短くなりました。単体の標準レンズ並の数値です。個人的には、もっと近くまで寄れないと、ワイド側でフラストレーションが溜りそうですが・・・
28mm というのも中途半端だし、ワイド系ズームを併用して2本でカバーするのが正攻法でしょう。こちらは最短撮影距離で不満を感じることはないと思います。
APSC フォーマットは、安上がりですね。135 フルサイズと違って「沼」にはまる危険性は低そうです。
2011/03/14(月)初心者は超広角と超望遠
ワイド側は 24mm や 21mm、あるいはもっと広いレンズがベターだそうです。望遠側は 300mm 以上、できれば 1000mm くらいがお奨めだとか・・・
写真を勉強するなら、超広角か超望遠を使いなさい、そうすれば早く上達する・・という教え方です。ずいぶん極端な言い分ですが、あながち間違いではないと思います。
遠近感が誇張された超広角や、遠近感が圧縮された超望遠は、いままで自分の目で見たことのない写真ならではの世界です。早くこの世界に慣れることが、上達の早道だという説は、正論かもしれません。
こういう発想が生まれたのは、写真に全く興味のない若い女の子に自分のカメラを覗かせたら、「ワー、おもしろい!」という反応が返ってきたからだとか・・・
愛用の一眼レフには、普通のアマチュア写真家が持っていないような超広角レンズがついていました。こんなふうに写るなら自分も写真を撮ってみたい・・という声に、「これだ!」と閃いたそうです。
この先生のレクチャーを受けた人は、初心者のうちから「レンズ沼」に填まることになります。ある程度撮り慣れてくると、標準系や中望遠系が欲しくなるはずです。
かくして超ワイドから超望遠まで、家中にレンズがゴロゴロする人達がまた増える事態に・・・