2012/06/06(水)PENTAXのFAレンズ
APS フィルムを使う一眼レフは、各社から発売されましたが、定着したとは言えませんでした。どちらかというと失敗です。だったらハーフサイズ(24x18mm)という選択もあったのでは?
撮像センサーについて詳しい知識はありません。僅かなサイズの違いでも APSC とハーフサイズでは、決定的な違いがあったのかもしれません。でも、もしハーフが採用されていたら、レンズの実質的な焦点距離は、フルサイズの約 1.4 倍で済みました。(面積比では 1.41、対角線比では 1.44)
35mm は 50mm、28mm は 40mm、24mm は 35mm、20mm は 28mm、17mm は 24mm 相当です。標準レンズを基準に 0.7 倍系列(35/24/17mm)で広角レンズを揃えている人にとっては、ひとつずらすだけでわかりやすい並びです。
フルサイズを諦めたわけではないでしょうが、APSC フォーマットに特化してシステムを構築したメーカーがあります。現在はリコーに吸収合併されている PENTAX です。
何年かぶりに交換レンズのカタログをもらってきました。APSC 専用の DA レンズは、よく揃っています。知らないうちに DA の Limited レンズが何本も出ていました。デジイチは APSC と割り切れば、十分なシステムです。
FA レンズでまだ残っているものもありました。マニュアルフォーカスの A レンズまであります。警察や官公庁に納入したフィルムカメラの関係でしょうか? 残してある以上は、画質的には実用レベルとみていいでしょう。
FA ★ 24mm F2 が見当たらないのは、不具合でもあったのかと思って調べてみましたが、どうやら実用上の問題はなさそうです。自分にとって 24mm は、得意な焦点距離です。
このレンズは手に入れたものの、ほとんど使わずじまいでした。デジタルで 24mm のまま使えるといいのですが、PENTAX でフルサイズは当面なさそうです。
あと使ってみたいのは、フィッシュアイズーム 17-28mm です。すでに製造を打ち切っていますが、これもフルサイズじゃないとあまり意味がないレンズです。 DA レンズで FISH-EYE 10-17mm F3.5-4.5 が出ています。こちらを使えということですね。
2012/06/05(火)疎遠だったレンジファインダー機
50mm F1.8 は曇りが出やすいみたいで、一度クリーニングしてもらいましたが、また雲ってしまいました。バルサムの品質ですかね。いまはそのままにしてあります。
付き合いで買った中古のライカ M3 は、一度もフィルムを通さないうちに、中古屋のオヤジに無理やり奪われてしまいました。よっぽど欲しかったみたいです。(いい値段でした)
それ以来、ライカは自分には縁のないカメラだと割り切りました。結果として、レンズ沼に沈まずに済んだわけです。
CONTAX G システムは、G2 とレンズ5本が手元に残っています。この機種は、RF 機とは言えないかもしれません。「AF レンジファインダー機」とでも言うべきでしょうか?
ビオゴンタイプのワイドレンズが使いたくて買いました。ディストーションのない広角は魅力ですが、ファインダーで正確なフレーミングができないのが難点でした。とくに 21mm とホロゴンは外付けファインダーです。一眼レフではないから、仕方のないことですが・・・
フィルム時代のシステムは、フィルムが手に入るうちはアナログで楽しむのが筋だと思います。ところが、G シリーズのビオゴンは、デジカメなら TTL 画像で正確なフレーミングが可能になります。ビオゴンを一眼レフ感覚で使ってみたい気持ちが、次第に強くなってきました。
とはいえ、そのままの画角で撮影できるデジカメは、まだありません。ライカ M9 に装着するには、M マウント改造が必要だし、ライブビュー機能がないから、TTL 画像は見えないことになります。カメラの価格からしても現実味のない選択です。
仮に、FUJIFILM から X-Pro1 用の CONTAX-G アダプターが出て、ファインダーのフレーム表示や露出計の連動が可能になったとしても、自分は買わないだろうと思います。デジタル写真が撮れるというだけで、フィルムで撮影するよりも大きな利点があるわけではないからです。
ビオゴン 21mm を 32mm 相当で使うために、X-Pro1 のボディーを流用するのは、開発者に対して失礼にあたるような気がします。XR14mm が発売されたら、そちらを使うのが筋でしょうね。
2012/06/04(月)オールドレンズの限界
RF 機の特徴のひとつは、ミラーボックスが必要ないためフランジバックが短いことです。ディストーションの少ないワイドレンズが魅力でした。APSC 機では、この特性が活かせません。m4/3 では、焦点距離が実質2倍相当になるため、広角レンズとして使うのは無理です。フルサイズのミラーレス機を望む声が多いのは、こうした事情からだと思います。
では、念願どおりにフルサイズのミラーレス機が出たとして、実際に実用できるでしょうか? 撮像センサーは、フィルムとは特性が違います。特にワイド系は、周辺までまともに写るかどうか疑問です。
「酸化セリウム」の先生の御曹司は、この辺の情報に詳しいみたいで、設計が対称形のビオゴンタイプは、どうしても周辺画像に無理があると言っていました。一眼レフ用のレトロフォーカスタイプのほうが、デジタルとの相性はいいんだそうです。撮像センサーへの照射角度の関係でしょう。
一眼レフ用の交換レンズは、同じマウントのデジイチがあるし、マウントアダプターが使える場合もあります。実際に使ってみて、いいとか悪いとかの評価は、調べればある程度わかります。
全般的に、ズームレンズのワイド側でピントが合わないケースが多いようです。撮像面側の焦点深度の問題でしょう。高級レンズだからといって、フィルム時代のものは安心できません。かえって普及品のセットレンズ(例えば 35-70mm F3.5/4.5)のほうが、よく写る場合があります。
ミラーレス機の登場で、ディストーションの少ないワイドレンズが復活すると期待したのに、とんだ糠喜びに終わりそうです。試してみて、使い物になったら「めっけもん」くらいのつもりでいたほうがいいみたいですね。