2011/12/31(土)最悪の事態を想定する

 今年一年を振り返ると、自然災害の年でしたね。東北太平洋沿岸の地震と大津波、タイの大洪水など、日本の生活と経済を直撃する大きな災害が続きました。福島の原発事故は、自然災害というより人災に近いのかもしれませんが・・・

 「酸化セリウム」の先生と原発事故の話をしていて、放射能汚染については最悪の事態を想定しておいたほうがよいのではないか?と尋ねたら、まさにその通りとの意見でした。表には出てないが電力関係でずいぶん死者がいるようだ・・と言ってました。(ホンマかいな)

 この程度の数値なら大丈夫とか、健康に影響のないレベルとか言われながら、首都圏のゴミを燃やして出た焼却灰は、濃縮されたため、国の基準では捨てることも埋めることもできないほど高レベルで汚染されています。
 原発から出る放射性廃棄物ですら国内で処理する体制ができていないのに、その上に事故でばらまかれた分まで処分するとなると、もうお手上げの状態です。

 放射能は目で見えないので、いままでは測定器の数値で判断していましたが、今月になって東芝から放射線が見えるカメラが発表されました。通常の画像にガンマ線の濃度を重ねて可視化する装置です。
 色が赤くなるほど放射線量が多いことを示します。ホットスポットが見つけやすくなると期待されていますが、見つけた後どうするか?ですね。ひと口に除染と言っても簡単ではないようです。

 今回の災害から学んだのは、日ごろから最悪の事態を想定しておくことでした。想定外というのは認識が甘かっただけの話です。免罪符にならないことは、事態の深刻さが如実に物語っています。
 悪い方向にばかり目を向けて年を越すのは、今年限りにしたいものですね。
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