2012/02/18(土)工事現場のバルーン照明

 ストロボメーカーの人と話をしていて、LED 照明の話題になりました。フルスペクトルの LED 光源が低価格で供給されるようになったら、そちらにシフトしていくのでは?と言うと・・・

 それはないだろうとの見解です。光の性質が面光源向きでないのが、その主な理由のようです。個人的に LED の光質は好きになれないとも・・・(早い話が LED 嫌いなんですね)
 写真撮影に使うなら、工事現場でよく見かけるバルーン形の照明装置がいいと言ってました。実際に試してみたら、発色も悪くないそうです。この人、ストロボ以外の光源を否定する姿勢ではないようです。

 LED は元来が直流電源向きだから、鉛蓄電池などのバッテリーが使えます。屋外での使用には便利な光源です。一方、バルーン形はメタルハライドランプで、交流電源仕様です。屋外では発電機を使います。
 バルーン形投光器は、400W クラスと 1KW クラスがあり、30~90 万円あたりが相場のようです。写真用の照明装置としては、ちょっと荷が重いですね。(目方も重たい)

 メタルハライドランプ(略してメタハラ)は、いろんな種類があって、演色性がよいとされているのは、希土類ハロゲン化物を加えたタイプです。寿命が短くなる傾向があるそうですが、プロ野球などのスポーツ施設に使われているのはこのタイプです。1回あたりの照明時間が短いのと、テレビ中継があるからでしょう。

 テレビ局や映画の撮影に使われているのは、さらに高演色タイプのメタハラで、ハイビジョン対応を謳うものも出ています。
 メタハラは、水銀灯と同じ安定器が使えるので、設備はそのままでランプだけ交換することが可能です。現在は大型商業施設やスポーツ施設で広く使われています。水銀灯は輝線スペクトルの関係で、写真が緑被りするのが難点でした。これが緩和されるようになったのは歓迎です。
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