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2022年12月16日の記事

2022/12/16(金)パッションフルーツの越冬株

 南国の植物パッションフルーツは、温帯の日本では冬に枯れてしまいます。稀に生き残る株がありますが、新芽が出るのが遅くて、成長が春の開花に間に合わない結果となります。

 そんなことから、春に定植する株は温室で越冬した若い株にし、毎年更新するようにしています。野外で越冬できる小笠原や奄美大島など温暖地でも、毎年株を植え替えるそうです。こちらは線虫被害や蔓割れ病など病気予防のためだとか。

 例年は、ある程度大きく育ててから越冬させます。中には秋の開花で実をつけた株もあります。収穫できるのは3月ごろです。本当は実を育てるよりも、早く新芽を出させたほうがいいのですが、ついつい収穫を優先してしまいます。

 今年は苗を育てるのに失敗して、何本か枯らしてしまいました。そこそこ大きな株は少しだけです。実をつけた株はゼロでした。あとは小さなポットに葉っぱが1枚と新芽が一つの小苗です。

 ホームセンターや種苗会社で売っている苗は小ぶりで、蔓が伸びるのが遅く春の開花までいかない可能性が大です。遅まきながら秋に開花しても、室内に取り込まない限り収穫するのは難しいでしょう。パッションフルーツの栽培で失敗するのは、大抵このパターンです。

 温室の中の顔ぶれを見ると、春の開花に間に合いそうな株は定植予定の半分以下です。そこで、温暖な気候が続いているうちに、今年の株を切り詰めて温室で越冬させることにしました。

 春の開花に間に合わず、秋にも実が付かなかった地植えの株を2つ掘り出しました。地上から 1m50cm くらいのところで切り詰めます。葉っぱが少し付いてるだけですが、春になったらどこかで新芽が出るのに期待です。

 10 号鉢の大株は、色づいた実がいくつか生っています。時季はもう冬。完熟して収穫できるかどうか微妙です。もし収穫できたとしても、そのころには株は枯死しているか、助からないと思います。

 実が一つ自然落果したところで、意を決して蔓を切り詰め、鉢ごと温室に移動しました。その日は最高気温が 14℃ほどでしたが、2日後には気温が下がる予報でした。滑り込みセーフです。

 こうした作業は 10 月ごろまでに済ませておくのが理想です。気温が下がってからだと根張りがうまくいかないからです。今回の移動は、かなり強引なやり方です。

 春になったら鉢から出して古い根と土を落とし、コガネムシの幼虫がいたら駆除します。そのころまでに新芽が出て、ある程度蔓が伸びててくれればラッキーですが、果たしてどうなりますやら。
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