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2024年01月10日の記事

2024/01/10(水)真冬に琥珀ニンニクはできるか?

 昨年の秋に6年ぶりに琥珀ニンニク作りに挑戦しました。庫内温度 55℃の温蔵庫を使い、2週間かけて熟成させ、一応それらしいものができました。

 黒ニンニクになる前の状態ですが、熟成期間はほぼ同じです。70℃前後だと黒ニンニクに、50℃前後だと琥珀ニンニクになります。抗酸化成分の S-アリルシステインの含有量が黒ニンニクよりはるかに多いんだとか。

 この成分が生ニンニクより多いというのが黒ニンニクの売り文句です。それよりさらに多いとなると、健康食品としては黒ニンニクの上になるのかもしれません。シクロアリインをはじめ 18 種類のアミノ酸すべてが生ニンニクより増えているそうです。(製法特許「琥珀にんにく」の話)

 試作した琥珀ニンニクは、琥珀色というよりは薄めの黄土色です。弾力性があり、ほのかにニンニクの香りがします。メイラード反応が完了した黒ニンニクよりだいぶ前の状態です。味も黒ニンニクのように甘酸っぱくなく、生ニンニクや乾燥ニンニクの辛味や刺激もありません。

 加熱すると有効成分が分解して失われてしまうので、粗目のみじん切りにして野菜サラダのトッピングにしています。1回あたり鱗片1つとして、鱗茎を月に4~5個は使います。年間にすると結構な量になります。

 試しにカレースープや煮込み料理にも使ってみました。長時間煮ても硬さは調理前とほとんど変わりません。初めのフニャっとした状態のままです。やはり加熱せずに食べるのが最善のようです。

 在庫が尽きてきたので新たに作ることにしました。熟成中にかなり強いニンニク臭がします。そのため温蔵庫はポリカ屋根のついたベランダに置いてあります。

 前回は11月下旬から12月上旬でした。夏場は庫内の温度が上がり過ぎると考え、気温が下がる晩秋まで待ちました。庫内はおおむね 50~55℃をキープしてました。

 今回は暖冬傾向とはいえ日昼でも気温は10℃前後の真冬です。電源を入れてからまる1日経っても庫内は 50℃の手前でした。2日目にようやく 50℃を超えましたが、夜から朝方までは 50℃未満に下がります。

 製法特許の「琥珀にんにく」は「約 360 時間の低温熟成製法」と謳っていますが、「低温」が何度なのかは公開していません。おそらく45~50℃ではないかと推察します。

 あと問題は湿度です。黒ニンニクの熟成と同様に 70% くらいは必要ではないかと思います。温蔵庫の内部湿度を 70% 前後に保つのはかなり難しいです。鉢皿に水を張って入れておいても 20% 以下です。これではニンニクが乾燥してしまいます。

 そこで濡れた新聞紙に包みビニール袋に入れて湿度を確保することにしました。前回の経験では、定期的に水分を補給する必要があります。温度と湿度の安定化が冬場の課題となりそうです。
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