2012/12/19(水)動画機能と三脚

 デジタルカメラで動画が撮れるようになって、ビデオカメラを持っていない人でも手軽にムービーが楽しめるようになりました。動画と静止画では、求められるスペックと機能が違うから、本格的な撮影には向かない機種が多いようですが、あれば使うのが人情です。

 手元にあるカメラで動画が撮れるのは、パナのコンデジ1台だけです。一度も動画を撮ったことがないのは、使う用事がないからです。もうひとつ、ムービーは三脚が必須との固定観念があるせいだと思います。パナのコンデジを使うときに、三脚を持っていたことはまずありません。三脚なしで動画を撮るなんて・・・
 話の種で、手持ちでいいから一度試し撮りをしてみないといけないかも?

 一般ユーザーで、動画を撮るときに三脚を使う人は少ないと思います。例えば、テレビで見た去年の大津波の映像は、ほとんどが避難場所から手持ちでの撮影でした。撮ったのがデジカメかスマホかわかりませんが、避難するときに三脚まで持っていく人がいたとしたら、かなりの愛好家だと思います。

 緊急時の映像だから不安定なのは仕方ないないですね。スタビライザーの効いたヘリからの映像が妙に安定していたのに、かえって不気味な違和感を覚えたくらいです。
 田畑や集落を次々と飲み込む空からの津波の映像は異様でした。客観的な傍観者の視点に見えたからかもしれません。空撮していたカメラマンは、戦慄と同時にもどかしさを感じたのではないかと推察します。

 結婚式で動画を撮るときは、ぜひ三脚を使ってほしいと思います。手持ちでの不安定な映像を延々と見させられたのでは、気分が悪くなるからです。披露宴は長いからね。
 雲台はできればビデオ用を推奨します。一般的なスチール写真用は、スタートが急発進で、ストップが急停止になりがちです。ゆっくりスタートしゆっくり止まるオイルヘッドがお勧めです。

 たいていの三脚は、雲台が簡単に交換できるので、動画用にビデオ用の雲台をひとつ用意しておくといいでしょう。もちろん一般撮影にも使えますが、本物のビデオ雲台は縦位置にできない点が違います。90°ずらしてカメラを付けパーン棒を倒せば、縦位置にならないことはないですが・・・

2012/12/18(火)手ブレ防止と高感度対応で三脚はどうなる?

 フィルム時代から、手ブレを防ぐアイテムは重視してきました。本格的な撮影には必ず三脚を持参したし、ちょっとした撮影でもショルダーストッカーを使っていました。シャープな写真を撮るには、カメラの安定が第一です。
 シャッターが開いている間、いかにカメラを安定させるか・・・ これが達成できれば手ブレの問題はクリアできます。壁や手摺り、窓枠など、利用できるものは何でも利用しました。状況によっては、自分の体が振動を吸収するクッションになります。

 デジタルカメラの技術的な進歩が続いています。手ブレ防止機能に加えて、高感度の撮影が可能になり、手持ちでの撮影領域が広がました。三脚メーカーは、どうなっちゃうんでしょうね。
 個人的には三脚は必需品です。ブツ撮りは、手ブレ云々よりもカメラの固定が必須条件です。ストロボ照明でも必ず使います。では、出かけるときにも三脚を持っていくかと言うと、いまは??です。三脚を持ち出す機会が減りました。

 35 ミリ判の小型カメラは、機動性が大きな特徴です。手持ちで自由なアングルからバンバン写真が撮れるのが魅力です。野外では、小型カメラは手持ちで撮ってこそ意味がある、というのが持論です。
 三脚を据えてレリーズで撮るのは、風景写真のときのスタイルです。被写界深度を稼ぐためにある程度絞り込むので、どうしてもシャッター速度が遅くなります。構図を決めたらカメラを固定する、という意味もあります。

 ただし、こうした撮影スタイルは小型カメラではなく、中判以上のフォーマットサイズに向いています。フィルムの 35 ミリフルサイズは、風景写真を撮るには力不足でした。
 ライカ判では、山は写ってもそれが一本一本の木の集まりだということまでは描写できません。あたり一面に群生する白い花が、二輪つながったニリンソウとわかるには、6x7 サイズは必要です。多くのアマチュア写真家が風景写真に 6x4.5 のセミ判を使っていましたが、妥協の産物みたいなものでした。

 いまなら Nikon D800 あたりを三脚に据えて・・・ということになるのでしょうか? 三脚の需要はなくならないとしても、普及型の低価格品は激減すると思います。カメラ市場のコンデジと同じ宿命ですね。

2012/12/17(月)連射で手ブレ防止

 連射機能の使い道でもうひとつ、手ブレ防止があります。2~3コマ連射したとき、2コマ目から手ブレしていない確率が高いのを利用した撮影技法です。1コマ目は、シャッターを押す動作などで手ブレしやすいものです。

 デジタル式になってから手ブレ防止技術が発達しました。ボディー側で動作する機種は、どのレンズを使っても手ブレ防止が働きます。連射する必要性が薄くなりました。
 レンズ側で手ブレを防止する機種は、対応していないレンズだと連射方式が有効です。フィルム式と違って、連射してもコスト高にならないのはデジタル式のメリットです。

 手元にある唯一のデジイチ、コニミノのナナデジはボディー内手ブレ補正です。撮影の大半が三脚に据えてのストロボ照明だから、手ブレ防止のスイッチは常時切った状態にしてあります。何段分くらい効くのか、テストしたことがないので不明です。
 常識的には2段くらいでしょうが、最新型では4段分くらい効く機種もあるようです。4段分というと、500mm の超望遠が 1/30 秒で切れる計算です。(ホントかしら)

 デジタルカメラは、モニター上で簡単に等倍鑑賞できます。このところ一段と高画素化が進み、手ブレの影響が目立つようになりました。フィルム時代から、画質低下の一番の原因は手ブレだと言われてきましたが、それが実感的に実証されたわけです。
 手ブレ防止装置は、高画素機になくてはならない機能になるでしょう。ボディー側かレンズ側かは、メーカーによって異なります。ソニーのように A マウント機はボディー側、E マウント機はレンズ側というところもあります。

 手ブレ防止が3段も4段も効くようになると、撮影の仕方がラフになるかもしれません。スイッチを入れた途端、「これで少々のことは大丈夫」と安心してしまうと元の木阿弥です。
 手ブレ防止装置を使わないときは、135 換算で 200mm なら 1/200 秒以上が安全圏と言われています。50mm なら 1/50 秒以上です。この「焦点距離に相当するシャッター速度で切ればブレない」というのは、カメラをしっかり構えたときの話です。ラフに構えるとハードルは一気に上がります。連射と併用したほうがいい場面もあるでしょう。
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