2008/09/17(水)AFレンズのロム

 一眼レフのオートフォーカス(AF)化で、交換レンズの中にロム(ROM)が入るようになりました。ボディーと情報をやり取りするための半導体チップです。

 カメラメーカーから新製品が出ると、いままで動いていたレンズが正常に作動しない・・という問題が発生しました。レンズメーカーの製品でよくみられました。
 カメラメーカーからROMを買っていたレンズはよかったのですが、独自に調達したROMだと新製品に対応しないというトラブルが起こり得ます。カメラメーカーのROMが高かったのが要因です。
 しょっちゅうROM交換でリコールするレンズメーカーもいましたね。

 ミノルタのアポテレは、ハイスピードタイプになってから以前のテレコンが使えなくなりました。サンニッパ(300mm F2.8)と200mm F2.8を使っていましたが、ROM交換しないでいたら修理期間を過ぎてしまってアウトです。
 舞台写真くらいしか使わなかったので、サンニッパは売ってしまいました。重くて大きいしね。200mmに1.4倍のテレコンがあれば、普通の撮影にはこと足ります。

 大口径の超望遠レンズは、通常の撮影には無用の長物です。室内でのスポーツや舞台の撮影には威力を発揮しますが、それにしても大きくて重いレンズです。格好や見栄で持つのも億劫だし、そんな歳でもないしね。

 タムロンのSP400mm F4は、「酸化セリウム」の先生のところに長期貸し出し中です。一度貸したら、「このレンズはいい!売らないでくれ。もし売るときはオレに譲ってくれ」というので、他へは売らない証しとして貸しっ放しにしてあります。

 人物の瞳にピシッとフォーカスできたのが気に入ったようです。
 マニュアルフォーカス(MF)のレンズだから、ROMの相性問題はないけど、MFレンズに対応しないボディーには使えません。

2008/09/16(火)黒塗りの超望遠

 パパラッチといえば、盗み撮り用の大口径望遠レンズ1本だけを担いだ姿を連想します。1点豪華主義のサンニッパ(300mm F2.8)です。
 サンニッパといえば、白い鏡筒のレンズを思い浮かべるひとが多いと思います。

 先月開催された北京オリンピックでは、白塗りと黒塗りのレンズの数が肉薄していたというニュースがありました。白塗りはキヤノン、黒塗りはニコンです。
 4年前のアテネでは、白塗りが圧倒的でした。ニコンの巻き返しです。「酸化セリウム」の先生によれば、北京は黒のほうが多かったとか・・・ あの先生、キヤノンが嫌いだからそう見えたのかもしれません。

 レンズの鏡筒の色がなぜ白と黒の二派に分かれたのか、詳しい事情は知りません。白玉が一種の流行だったので、その延長でしょうか?
 以前、黒塗りのメーカーのひとから、白い塗装よりも黒い塗装のほうが難しいという話を聞いたことがあります。黒い塗装をする技術がないから、白く塗って誤魔化しているという言い分です。どうなんでしょうね。
 手抜きをしないニコンが黒塗りを採用しているから、この話はまんざらガセではない気もします。変なところで堅物のニコンは信用がありますね。

 ミノルタα用のサンニッパは、タムロンで作っていました。内情を知っているひとは、価格が安いタムロンを選びました。ただし、鏡筒の色が違ってました。
 ミノルタが白だったのに対して、タムロンは青味がかった水色でした。OEM先に遠慮したようです。黒にすればいいのに、やっぱり黒塗装は難しいんですかね。

 一度だけ白鏡筒のタムロンがカメラ量販店に並んだことがあります。即完売だったそうです。知ってるひとは知ってるんですね。

2008/09/15(月)CM写真家の転進先

 写真のデジタル化で職を失ったカメラマンの多くが、ブライダルフォトに流れ込みました。ほとんどが、あまりいい目に遇っていないようです。

 ブライダルは、ハコと呼ばれる式場・ホテルなどの利権が強い市場です。手に職のあるカメラマンでも、ただの下請けに過ぎません。
 それに、若いカメラマンはともかく、年配者にはきつい仕事です。土日・祝日以外に仕事がないのも経済的には辛いところでしょう。

 ブライダル関係の専属カメラマンは、若い女性が増えました。スナップ写真や写真集用の写真は、若い世代が撮ったほうが受けがいいようです。
 プランナーやドレスショップのスタッフも、若い女性が担当したほうが成績がいいという話を聞きました。オバさんやオジさんの出る幕ではなさそうです。

 ここへきていささか過当競争ぎみの子供写真館は、プロのカメラマンを必要とはしていません。どちらかというと、経験者は敬遠される傾向にあります。
 撮影技術よりも接客技術が重視される世界です。コマーシャルフォトから転進したという話は、ほとんど耳にしません。

 せっかく撮影技術を身につけたのに、写真の世界で食べていけなくて、他の業種に転職するひとが多いみたいですね。もったいない話です。
 でも、考え方によっては、斜陽産業にしがみついているよりも別の業種に転進したほうが、経済的にはいい結果になるかもしれません。これは写真業界全般に言えることですが・・・

 どうしても撮影をやりたいのなら、パパラッチにでもなりますかね。
OK キャンセル 確認 その他