2008/06/28(土)観光写真のロス率

 せっかくプリントした集合写真ですが、バスの乗客全員が買うかどうかはわかりません。同居の家族なら1枚買うだけです。
 カメラマンが事務所と無線でやりとりしていたのは、こういう情報だったんでしょうね。商売の要です。

 仕上がった写真は、乗客の数よりもかなり少なめです。たくさん売れることも大事ですが、売れ残りを少なくすることも重要なポイントです。早く買わないとなくなる・・という効果を狙っているのかもしれません。
 それでも、完売するケースは稀のようですね。

 同じ団体のツァーなら、事前に「何枚買うからいくら?」という交渉の仕方があると思います。やり手の幹事ならそうするでしょうね。
 確実に売れる枚数がわかっていて、まとまった数だったら、写真を作る側にとってこんなありがたい話はありません。あとでまとめて送るのなら、急いで仕上げる必要もないし・・・
 でも、記念撮影は大抵「不意打ち」なので、交渉している時間的余裕がありません。売れたら売れた分が儲け・・という感覚です。お互いにもったいないですね。

 結婚式の集合写真も同じです。全世帯分の焼増し注文の場合は大幅値引!だったら、数をケチることはないと思います。後でコピーなんて姑息なことを考えなくて済みます。
 現実には、ホテルや式場のリベートだとか複雑な問題があって、プライスダウンは難しいようですが・・・
 知ってる写真館だったら、本店に直談判してみますかね。

2008/06/27(金)国内の観光写真

 観光地でバスから降りると、「記念写真を撮るので並んでください」とバスガイドに案内され、見ず知らずのひとと一緒に写真に収まることがあります。
 大抵は、景勝地をバックに雛壇に並んで撮影します。

 集合時間になると、先ほどの集合写真が出来上がっていて、欲しいひとは買ってください・・と案内されます。仕上りが早いですね。
 よく見ると、曇天で見えなかった遠景の山々が、背景にバッチリ写っていることがあります。デジタル合成です。よくもこの短時間に・・・

 観光地での写真は、時間との勝負です。
 バスが駐車場に入ると、カメラマンが無線機でどこかと話しています。全体の人数や客の構成内容を事務所に報告しているのだと思います。混合の乗合と、同じ団体グループでは、購買率が違います。老人会のツァーならたくさん売れるでしょうね。後でコピーなんて芸当もできないだろうし・・・

 観光写真は、以前はFUJIFILMのピクトロスタットがよく使われていました。大阪のユニバーサルスタジオ(USJ)がオープンしたときは、何台も設置されていたそうです。
 ピクトロは、銀塩のカラープリンターで、巨大な証明写真フィルムみたいなものです。現像剤がドナーに含まれているので、わずかな水だけで現像できます。
 欠点は、コストが高いのと、処理スピードです。印画紙に比べると光や湿気に弱かったですね。

 最近の観光地では、昇華型プリンターが使われています。機械の価格が安いので、複数台設置してスピードアップすることができます。4色リボンを使うため現像液も水も必要ありません。
 一般の写真処理をしない呉服屋さんの写真スタジオなどで、自家処理用として設置されているケースも見受けられます。

 画質はきれいですが、表面コートに傷がつくと、そこから退色するので取扱いには注意が必要です。

2008/06/26(木)海外旅行の記念写真

 海外旅行で団体ツァーだと、現地の写真屋がバスに添乗してスナップ撮影することがあります。修学旅行みたいですね。
 後で写真を配ります。買うか買わないかは自由です。

 昔、中国返還前の香港に行ったときも、写真係がバスに添乗してました。年配のオジサンで、カメラはなんと!バルナック型のライカです。巻上ノブを器用に回しながら撮りまくってました。
 バルナック型は、フィルム交換が面倒だと思いますがねぇ。

 次の日に、バスのなかで写真を配りました。乗客ひとりずつにきちんと分けてあって、集合写真と簡単なお土産も一緒に入っていました。
 写りがイマイチだったので、買わずに返しました。返すときにチップを渡そうとすると、「ノーサンキュー」だそうです。固辞して受け取りません。プロとしての誇りと意地でしょうね。

 前時代のバルナック型ライカでなくて、当時の一眼レフで撮っていたら、もっと写りは良かったと思います。カラー写真ですからね。旧ライカはモノクロ時代のカメラです。
 オジサンが撮った写真は手元に残らなかったけど、旧ライカを手にした姿と、チップを固辞したプロ根性は、記憶に鮮明に残っています。

 あれから時が流れて、いまやデジタルカメラの時代です。
 バルナック型ライカをデジタルカメラに持ち替えて、いまでも記念写真を撮っていることはないでしょうね。そういうタイプのプロではないと思いました。
 なんか、周りにいる銀塩時代の連中と、どこか似ているところがありましたね。
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