2008/06/07(土)写真集の受注窓口

 ブライダル写真集の受注窓口は、結婚式を行なう式場・ホテルが一番多いと思います。撮影を業者に依頼する窓口が、式場・ホテルだからです。
 ブライダルというと何でも割高で、振袖や七五三の写真集に比べるとずいぶん高めの価格設定になっています。その原因は、利権を握っている「箱」(式場・ホテルなど)にあります。

 結婚式にまつわるものすべてに、「箱」の手数料が加算されます。婚礼衣裳・装花・引き出物・写真撮影・ビデオ撮影・アトラクション等々、かなりありますね。着付や美容にも箱の利権が及びます。
 これらすべてに手数料や持込料が乗っかるわけですから、全体では相当な金額になります。聞いた話では、1割や2割ではないみたいですね。最低3割、業種によっては半分くらい持っていかれるところもあるとか・・・

 写真集を安く手に入れるためには、箱の利権が及ばないところで作るのが賢明のようです。撮影自体は指定の業者に依頼するとしても、写真のデータが手元にあれば、後で自分で手配することができます。
 こうした需要に応えるアルバム制作の企業は、増える傾向にあります。本サイトの「お役立ちリンク集」にも何軒か紹介しているので、一度チェックしてみてださい。

 写真のデータをWEB上に保存して、仲間で自由に閲覧できるサービスがあります。結婚式に参加したひともしなかったひとも、そこにアクセスすれば写真を見たり、ダウンロードしてプリントしたりすることができます。
 こういうサービスとリンクして、この画像データから写真集を制作する企業が、これから伸びてくるかもしれません。何社か見積をとってから、どこに頼むか選択できれば、きっと安くあがるでしょうね。

 競争原理の働かないところに発展はありませんからね。

2008/06/06(金)写真集の「寿命」

 ブライダルフォトの世界では、デジタル編集の写真集が全盛です。スタジオでの記念撮影よりも、写真集に価値観を抱く花嫁が多いようです。
 人気上昇中の写真集ですが、その「寿命」はそんなに長くありません。画像の退色・劣化というよりは、画像の価値が時間とともに風化していくからです。

 いつの時代にも流行があります。いま持て囃されているブライダルアルバムも例外ではありません。製本の体裁や画像の編集デザインは、時代とともに変わっていきます。
 初期のころは、ページ全面に複数カットの写真を組み合わせただけで、新鮮な印象を受けました。きちんと製本された体裁のいい写真集は、珍しかったですね。ほとんどが手作りの1点ものでした。

 手作りの時代は、写真の出力は印画紙かインクジェット(または昇華型)でした。印画紙は、湿気に弱く写真同士がくっついてしまいます。インクジェット出力は、染料インクだと退色が早く、顔料インクだと擦れに弱いという欠点を持っていました。
 表面ラミネート加工をしなければならないので、手間とコストがかかります。高級なラミネート素材だと、プリント価格より高いものもありました。業務用の液体ラミネートは、コストは安いがホコリに弱いという問題を抱えていました。

 オンデマンド(少量)印刷の技術が進んで、ブライダル写真集の主流は、プリント出力から印刷にシフトしています。コストも安くなりました。
 何十年も保存しておく記念写真と違って、写真集に対する価値観の寿命がそれほど長くないことに気付きはじめたのも後押しの要因です。

 写真プリントの製本から印刷物に移行することで、コストダウンが進み、誰でも手にすることができるようになりました。欲しかったけど諦めた・・というひとは少なくなりましたね。
 単価が下がっても利用するひとが増えれば、総体的に売上アップにつながります。写真集の製作に参入する業者は、もっと増えるでしょうね。

2008/06/05(木)画像処理ソフト

 デジタル写真を編集するには、画像処理ソフトが必要です。Adobe社のPhotoshopが有名ですね。Photoshopには、業務用のものと普及版があります。普及版は、高級なスキャナやデジタル一眼レフに添付されていることもあります。
 業務用は、10万円くらいするので、アマチュアが使うのは「道楽」に近いですね。

 中国では、著作権に対する意識が低いこともあって、若い世代で業務用のPhotoshopを使っているひとは結構いるようです。コピー版はタダ同然ですからね。腕を磨けば収入が見込めるので、Photoshopが使いこなせる若者は、日本よりもはるかに多いと聞きました。

 ブライダル写真集のテンプレートにデジタル画像をはめ込むだけなら、普及版のPhotoshopの機能で十分です。逆に、業務用のPhotoshopの機能を使いこなせるひとは少ないし、そこまでの機能も必要ない場合が多いですね。値段が10倍も違うことを考えると、普及版を使いこなすほうが得策です。
 RGBごとのトーンカーブをいじるなんて芸は、それなりのモニターを使っていて初めて生きる技です。激安のニッキュッパの液晶モニタやノートパソコンを使っていたのでは、シビアな色補正は難しいでしょうね。

 「弘法筆を選ばず」じゃないけど、ある程度修行を積んだひとなら、安物の液晶モニタでも色補正ができないわけではありません。モニタの色を見ているのではなくて、RGBの数値で色の偏りを判断しているようです。
 ちょうど、耳の聞こえなくなった晩年のベートーベンが、ピアノを弾きながら作曲するようなもんですね。

 画像ソフトで色補正なんて夢のまた夢・・というひとは、外注加工か自動補正機能に頼るしかないかもしれません。
 それでも、カラーバランスと明暗くらいは、自分の判断で補正できるよう、チャレンジして欲しいですね。
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