2008/05/05(月)量販店にはクセがある

 ヨドバシカメラを筆頭に、量販店にはそれぞれ独特の社風やクセがあります。

 もう一方の雄、ビックカメラもクセの強い店です。出入りの業者が事務所に入るときには、大きな声で「○○入ります!」と叫んでからでないと、中に入れてもらえなかった・・なんて話を聞きました。
 慣れない業者が入口でモゴモゴいっていると、「声が小さーい!やり直し!」なんてことになるわけです。いまはどうだか知りませんが・・・

 大昔、池袋に最初の店がオープンしたときに、たまたま通りかかったので見物してきました。表に中曽根だとか大物政治家たちの花輪がズラリと並んでました。上州の出のようです。
 新宿のヨドバシと比べて、あまりパッとしない印象だけ残っています。それが最近ではヨドバシの後を急追するまでになりました。多店舗化が進んだせいですかね。

 顔なじみのメーカーのひとから、ビックカメラの近くにコインロッカーはあるか?と聞かれたので、「何で?」と聞きなおしたら、ケータイやカバンを一時預けたいとのこと。
 店内に入るときに、ケータイと電池の型番を申告しないといけないそうです。何でケータイの電池まで調べるんでしょうね? 内部不正の防止かなんかですかね。カバンの中身も全部出さないといけないとか・・・

 デパートもそうですが、大型店は関係者の出入りのチェックが厳しいようです。お客にはもみ手でいい顔でも、出入りの業者には手厳しいですね。
 セキュリティーがしっかりしているといえば、そうなんでしょうが・・・

 ヨドバシの商品配送は、流通センターを出るときにトラックに鍵をかけ、到着するまで開封できないそうです。食品の流通もこのくらい徹底すれば、毒入りギョーザの原因究明は、もっと進んだかもしれませんね。

2008/05/04(日)ヨドバシは掃除の鬼

 脱線ついでにヨドバシカメラの話の続き。
 ヨドバシは「掃除の鬼」といわれるくらい、店内清掃が徹底しています。毎日欠かさず店内をくまなく掃除するそうです。店の隅っこにわざと紙くずを置いておき、掃除が終わった後の点検でその紙くずが残っていると、「やり直し!」というくらいですから、かなりのもんですね。

 こういう徹底した清掃は、藤沢社長の考え方に基づいています。聞いた話ですが、取引を依頼された会社を訪問したときには、社長は必ずトイレを借りるそうです。掃除道具がきちんと整理整頓されていないと、その会社とは取引しないとか・・・
 さすがに日本一の小売店のトップともなると、徹底してますね。

 そんな厳しい社長が、創業間もないころは駐車場の案内係や納品業者のトラックの整理をやっていた、というのは有名な話です。搬入口で笛をピッピと吹いているのが社長だと知らない運転手もいたでしょうね。
 昔からの常連客のなかには、社長と顔なじみになって、紹介で写真業界に就職したひともいたようです。
 いまでは雲上のひとですが、もともと庶民的なんですね。

 中国や韓国などアジア方面からの観光客は、東京ディズニーランドでヨドバシカメラの紙袋を下げているのがトレンドのようです。団体で買い物ツァーをする光景は、マスコミでもよくとりあげられています。
 日本の観光ルートのひとつに数えられるまでになるとは、大したもんです。

2008/05/03(土)ヨドバシカメラの話

 ヨドバシカメラの話が出たところで、少し脱線。
 ヨドバシといえば、世界的にも有名なカメラ店です。いまでは「家電量販店」として扱われていますが、最初は新宿西口の小さなカメラ店でした。

 卸8掛のカメラを2割引で売ったのがヨドバシ成功の秘訣といわれています。誰もやらないことをしたから、頭ひとつ上に出られたわけです。
 その後、カメラ店では、2割引でカメラを売る風潮が広がりました。どちらかというと、DPを集めるための戦術として定着したようですが・・・

 ヨドバシは、藤沢社長が一代で築き上げた日本で最大級の小売店です。直接面識はありませんが、いろんな機会に藤沢社長の話題が出てきます。「商売は金で始まって金で終わる」なんて格言は有名です。立志伝中のひとですね。

 天気のいいある日、ヨドバシに派遣されていたメーカーの販売員が、エレベーターのなかで「こんな陽気のいい日に仕事なんて・・」という会話をしていました。たまたま社長が乗り合わせていて、翌日からこの販売員は出入り禁止になってしまったそうです。一罰百戒、厳しいひとですね。

 ヨドバシの店頭には、メーカーから派遣された販売員がたくさんいます。本当の店員のほうが少ないという話を聞きました。
 誰でも店頭に立てるわけではないそうです。派遣といえども研修を受けたひとしか販売員になれません。「陽気のいい日は仕事より遊び」なんてひとは、すぐに出入り禁止になってしまいます。
 長年派遣されいるメーカーの販促員のなかには、ミスター・ヨドバシなんてあだ名のひともいたとか・・・

 一時話題になった「新宿カメラ戦争」は、ヨドバシカメラと「カメラのさくらや」との熾烈な競争です。さくらやは後退し、池袋からスタートしたビックカメラが台頭してきました。
 頭文字をとってYSBが「御三家」といわれましたが、YBSからYBへと変わっていきました。いまではこの2社が「カメラ系家電量販店」といわれています。

 売上に占めるカメラの割合は、1割もないはずですが、屋号から「カメラ」という文字が消えないのは、他の家電量販店との違いを意識しているからでしょうか。
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