2008/05/02(金)RAWの現像ソフト

 デジタル一眼レフを購入するとき、ほとんどのひとはカメラのスペックを比較して検討します。手元に交換レンズがあるときは、同じカメラマウントのメーカーを選ぶ場合が多いようですが、何機種かあるうちのどれにするかは、スペックで選びます。
 当然、価格の問題もからむけどね。

 画質を優先するのなら、カメラのスペック以外にチェックしておきたい項目があります。RAWデータの現像ソフトです。
 いまではPhotoShopにもRAWデータが現像できる機能がついています。汎用ソフトで現像するか、専用ソフトを使うかも考えないとね。

 数年前までは、RAW現像ソフトはカメラメーカーから別売の専用ソフトを使うのが常識でした。ソフトによって、結果が大きく違います。カメラのスペック以上に、ソフトの出来具合が機種選定の大事な要素でした。
 こうした問題にまで突っ込んだ説明をできる販売窓口は、少なかったですね。ヨドバシカメラを筆頭に、一部の専門店くらいでした。

 当時、ヨドバシカメラの店頭に置かれていたフリーペーパーには、この現像ソフトの比較が詳しく載っていました。「作品」志向のハイアマチュア向けの記事です。
 よく「ヨドバシはノウハウが違う」なんていわれますが、この辺が他の家電量販店と比べて別格なんでしょうね。店員が着ているベストのポケットには、メモリと電池が常時入っていて、機種ごとに入れ替えて丁寧に説明していました。
 店の規模だけじゃなく、接客も「日本一」だと感心したもんです。

 知り合いのカメラ屋さんは、東京にいく機会があるとヨドバシカメラの新宿西口本店をよく視察してきます。「ヨドバシも大したことないね」なんていってましたが、ヨドバシのどこを見てきたんでしょうね。
 営業規模で対抗できないことは自明だとしても、店員の接客レベルを「大したことない」と豪語できるほど、そのカメラ屋さんが偉いとは思えませんね。ビットとバイトの違いも知らないみたいだし・・・

2008/05/01(木)RAWデータの現像

 アマチュア向けのデジタル一眼レフが出始めのころには、いろいろトラブルがありました。レンズの相性の問題は、このブログでも紹介しましたが、画像データの扱いでも問題が発生しました。

 カメラの販売ルートが、カメラ専門店から家電量販店にシフトしたことで、販売時点での説明がきちんとされていないケースが増えました。一眼レフは家電店の店員には荷が重すぎたようです。
 もっとも当時のカメラ店は、デジタル画像の知識に乏しかったので、カメラ店で買えばきちんとした説明が受けられたかどうかは疑問ですが・・・

 よく耳にしたのが、「一番キレイなのはRAWモードだと薦められたので一眼レフを買った」という話です。間違った説明ではありませんが、RAWで撮ったらその後どうするかまで説明しないと不都合が生じます。

 こういうド素人に近いひとは、自分で現像することができないので、写真屋へRAWデータを持ち込んでプリントを依頼することになります。
 持ち込まれた写真屋も自分の店ではプリントできないので、現像所に依頼します。現像所は「現像されてないデータが来た!」と大騒ぎです。現像するから「現像所」のはずですが、RAWデータばかりはお手上げです。笑い話ですね。

 デジタル式の銀塩プリンターは、未現像のデータをプリントすることはできません。自分でパソコンを使って現像しない限り、RAWデータのプリントを手にすることができないのです。そのことを知らずにRAWで撮るケースが続出しました。

 当時は、RAWデータを現像するソフトは大抵別売でした。間違ってRAWで撮ってしまったときのために、簡易にTIFFなどに変換できるソフトを添付していた機種もありましたね。あくまで、うっかり間違ったときの救済策で、RAWで撮る意味はありません。

2008/04/30(水)色温度の設定3

 アマチュア向けに結婚式の撮り方を考えるはずが、知らず知らずのうちに業者向けの話になってしまいました。ゲストが写真を撮る式場は、いつも同じとは限りません。よほどローカルで、結婚式やるならココしかない!というなら話は別ですが・・・

 裏を返せば、式場提携のカメラマンは、その式場の照明に合わせた補正データを握っている可能性があります。デジタルカメラで色フィルターを使っていたら、まずこれと見て間違いないでしょう。
 色が悪かったら、出入り禁止ですからね。

 蛍光灯照明でノーフィルターだったら、画像処理をするセクションが補正データを握っていることも考えられます。業者の写真仕上げは、チームワークですから、何らかの形で色補正するシステムができています。
 一般のゲストと同じ仕上りでは、高い料金は取れません。

 写真の腕をみこまれて撮影を頼まれたのに、業者の写真と雲泥の差では面子が丸つぶれです。できることなら、業者よりもいい仕上げにしたいですよね。
 アマチュアは、時間や手間がコストに響かないので、RAWデータで撮影して後から時間をかけて現像する手もあります。業者は一部を除いてJPEGデータで撮りっぱなしが多いはずです。時間と手間をかけないのが原則ですから。

 RAWデータを現像するときに、色温度が大体合っていると、補正が楽にできます。自動(AWB)モードでも構いませんが、シーンによってバラつくので、色温度を固定したほうが結果が安定します。
 ただし、色温度や三原色の原理がよくわからないひとは、RAWデータでの撮影は避けたほうが無難です。現像の結果を予測できないし、結果の評価も難しいと思います。
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