2008/03/15(土)卓上三脚の活用法

 デジタルカメラが主流になってから、三脚の人気がなくなった気がします。手ブレ補正機能が一般化してますから、三脚は要らないと思っているひとは多いと思います。
 コンパクト型のデジカメは、光学ファインダーがない機種がほとんどなので、顔にピッタリつけて撮影することができません。腕を伸ばした不安定な状態で撮影するので、実際には手ブレ補正機能がなければ「ブレまくり」です。

 3段式や4段式の三脚は、かさばるので、持ち歩くのは不便です。卓上式のミニ三脚でいいから、常時携帯するようにしたいですね。机や車のボンネットなどに載せれば、高さは稼げます。
 脚が伸ばせるタイプなら、胸に当てて手ブレを防ぐことができます。一眼レフは、ファインダーを顔につけて撮影するので、脚が短くても使えるけどね。

 横に倒して壁につければ、かなり低速でもブレずに撮ることができます。地面や床に置いて使えないミニ三脚でも、ちょっとしたアイデアで本格的な三脚と同じ効果を出すことが可能です。

 ライカでおなじみのLeitz社から、卓上三脚が販売されています。底のネジを緩めてたたむと「く」の字型になる独特の形をしていて、人が乗っても壊れないくらい頑丈なつくりになっています。そのかわり、脚を伸ばして使うことはできません。
 価格は1万2千円くらいです。しっかりした卓上三脚ですが、値段もしっかりしてますね。何十年も前から変わりません。昔は、1万円も出せば写真屋さんが使うくらいの立派な三脚が買えましたから、当時は超贅沢品でした。いまなら、ちょっと贅沢する気になれば買えるけどね。

 先日、100円ショップに行ったら、卓上のミニ三脚が置いてありました。ライカを買うつもりなら百本以上買えます。やっぱりライカの卓上三脚は「超贅沢品」ですかね。

2008/03/14(金)一脚は三脚の一部?

 一脚というものがあります。三脚の脚1本に雲台が付いたやつです。一脚の正しい使い方を知っているひとは、意外に少ないですね。

 一脚は、地面にまっすぐ垂直に立てて使うものではありません。石突を支点にフラフラ揺れて、安定しないからです。一脚は、前に突き出して、自分の二本の脚を足して「三脚」として使います。(一脚がなくても自分は三本足だ!という不真面目なひとはサヨウナラ・・・)

 一脚は、全部伸ばすと、アイレベルよりも高くなるように作られています。前に斜めに突き出して使うためです。もし斜め前に出してアイレベルに達しないものがあったら、それは購入してはいけません。
 雲台は、自由雲台(ボールヘッド)が使いやすいと思います。動く被写体を撮るときは、ストッパーをフリーにしておいて、両手でしっかり構えて使います。一脚は、手持撮影の補助具です。短くたたんで、脇に抱えて使うこともあります。

 一脚を高く掲げて俯瞰位置から撮影すると、面白い写真が撮れますよ。レリーズはセルフタイマーを使います。10秒の間に山勘でフレーミングします。ブレないように、シャッター速度は速めにセットしたほうがいいですね。
 デジタルカメラは、その場で結果が見れますから、ズレていたらやり直します。一脚を地面に垂直に揚げるようにすると、雲台の角度の修正がしやすいです。

 自宅に転がっているのは、VelbonのMUP-3というタイプです。Mark-7の1本脚ですね。結構重くてしっかりしてます。パッキングが2段絞めになっているので、脚の継ぎ目にガタつきがないのが気に入っています。ジッツォもいいけど、この部分のガタは気になりますね。

 余談ですが、Mark-7シリーズのローアングルレバーは、ジッツォそっくりです。どうやらフランスの国内特許らしくて、フランスにさえ輸出しなければ、世界中で堂々と販売できるそうです。
 カーボン全盛の時代ですが、オールアルミの三脚も捨てがたいですね。

2008/03/13(木)畳で三脚は要注意

 三脚は、地ベタが安定していて、はじめて役に立ちます。地ベタが揺れていたのでは、ブラすために使うようなものです。船の上から風景を撮るときに、三脚が使えないことは前回説明しました。

 地上で三脚の大敵は、畳の部屋です。畳は人が歩くとかなり揺れます。畳の上に三脚を据えたときは、自分はもちろん、他の誰かが歩いていないか注意してからシャッターを切るようにします。
 仏前式で、お寺の本堂や大広間で集合写真を撮るときは、この点に気をつけます。集合写真でブレたらアウトです。大光量のストロボは、閃光時間が遅いので、安心はできません。高速シンクロ可能なストロボは、とくに注意が必要です。

 乗鞍高原に「番所の大滝」という滝があります。鉄の階段を下りて滝壷のそばまで行くと、ベランダ状の場所があります。滝の撮影は、シャッター速度を遅めに設定して、水の流れを演出するのが一般的な撮り方です。
 手持ちではブレてしまうので、三脚を使うことになりますが、ベランダがかなり揺れるので、誰もいなくなるまで待たなくてはなりません。シャッターを切るときは、自分も息を殺して動かないよう注意します。
 最近は行ったことがないので、どうなっているかはわかりませんが、昔は木製のベランダでした。かなり揺れましたね。

 尾瀬や上高地などの木道でも同じことがいえます。景勝地での撮影には、「待つ」という忍耐が必要ですね。
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