2011/06/27(月)プロ機材のレンタル

 業務用途の撮影機材は、昔からレンタル制度がありました。コマーシャルフォトは、撮影内容によって必要な機材が変わります。高額な機材をいちいち購入していたのでは採算が合いません。必要なときだけ借りるのが一般的なやり方です。

 現役時代、「酸化セリウム」の先生がよく利用していたのは、大光量のストロボです。大光量といえば、普通は 4800Ws クラスですが、先生が好んで使ったのは1万 Ws のものでした。もちろんヘッドも専用です。手持ちの発光部では、1発焚いただけで御陀仏になってしまいます。

 そんな大光量のストロボがなぜ必要か不思議に思いますが、用途はスタジオでの水着の撮影です。屋外で撮ったように見せるには、4800Ws では不足なんだとか・・・
 強烈な夏の太陽を感じさせるには、どうしても1灯で1万 Ws が要るんだそうです。2400Ws 4灯や 4800Ws 2灯ではダメだと言います。プロの拘りですね。

 電源部にはカウンターが付いていて、何発焚いたかがわかるようになっています。「1発 100 円もする」と言ってました。100 円が高いのやら安いのやら、私にはよくわかりませんが、CM 写真はショット数が半端じゃないから、結構な金額だったんでしょうね。

 それでも水着の撮影のためだけに、1万 Ws のジェネとヘッドを購入したのでは、いつまで経っても元が取れません。使用頻度の低い特殊機材は、レンタルで済ますのが賢明な方法です。1回あたりのコストがハッキリ出ます。

 カメラやレンズをレンタルで間に合わせたことは、ほとんどなかったみたいです。通常使えそうなものは、購入したほうが後々便利です。
 たまに「こんなの持ってないか?」と問合せがありました。女子プロゴルファーのカレンダーの撮影で、35mm 判の長玉が要るときには、400mm の望遠レンズを貸し出しました。Tamron SP400mm F4 です。

 友人だからもちろんタダです。よほど気に入ったのか、「もし売るときはオレに譲ってくれ」と言ってました。よそには売らない証しとして、まだ貸したままになっています。(トホホ)

2011/06/26(日)中判デジカメのレンタル

 シグマ SD-1 が発売になり、すでに購入したユーザーの使用レポートがネット上で散見されるようになりました。予想以上の高額だったにもかかわらず、発売時に買った人がいるんですね。

 こういうカメラこそレンタルに向いているような気がします。買えないから借りて使うというのが、レンタルのメリットです。
 ただアマチュアの場合は、カメラは一種のステータスです。持っていることに意味があるわけで、借り物では満足できないかもしれません。

 SD-1 を購入するなら・・と、よく比較されるのが PENTAX 645D とライカ M9 です。価格帯が似ているからですが、カメラとしてはまったく別物だと思います。
 645D か PHASE ONE か?というならわかりますが・・・

 業務用途の世界では、中判のデジタルカメラはレンタルがよく利用されているようです。百万円単位の設備投資は、そう簡単には踏み切れません。使用頻度が低い場合は、必要なときだけ借りるのが賢明な方法です。
 カメラ(例えばハッセル)とレンズが手元にあるなら、デジタルバックとアダプターのレンタル料金は、1回数万円で済みます。

 プロ機材専門のサイトを見ていたら、645D のレンタル価格が 25,000 円になっていました。レンズは数千円が相場なので、3万円ほどで利用できます。
 仕事で使う場合は、コスト計算して採算に合えばいいわけですが、アマチュアの場合は、お金を稼ぐためではないから、3万円の出費は重たいかもしれませんね。

 SD-1 のレンタルを希望する声がチラホラ出ています。実際に使ってみて納得できれば、高くても買いたい人が出てくる可能性はあります。
 プロ機材ではないから、アマチュア向けのショップに期待するしかないでしょうね。

2011/06/25(土)デジカメのレンタルは?

 使いきりのデジカメがビジネスとして成立しないのなら、レンタルして回収するのはどうでしょうか? 販売ではなくレンタルなら、採算ベースに乗せられそうですが・・・

 現実には難しいと思います。使いきりカメラの需要は、撮りたいと思ったときに、手元にカメラがない場合に発生します。ケータイにカメラ機能が付いたいま、撮影手段が何もないなんてことは、ほとんどなくなりました。
 写りがいいか悪いかは別問題として、単に画像を記録するだけだったら、ケータイのカメラ機能で十分です。

 レンタルするとなれば、そこそこの性能が要求されます。例えば一眼レフとかミラーレス一眼などです。問題はレンタル価格ですね。
 何回か使っても買うより安くなければ利用されないでしょう。保証金を取れば一時的な負担が大きくなります。1万円程度で、ケータイよりマシなコンデジが買える時代です。普及機のレンタルは難しいかもしれません。

 実際に、一般消費者にデジカメをレンタルしているカメラ店がいくつかあります。1日数千円が相場のようです。あるサイトでは、結婚式を意識して「2人の晴れ姿をそのまま写真に!」というキャッチコピーを使っていました。
 「ハイグレードパック」はいいけど、外付けのストロボは首を振らないタイプです。結婚式で使うなら、エクソシスト・バウンスができるストロボでないと・・・

 デジタル一眼レフのセットプランを用意しているサイトが多いのは、やはり結婚式が目当てのようです。プロ機材まで扱っているところは、首振りタイプのストロボをセットにしていました。結婚式の撮影で、レンタルを利用するプロがいるからでしょう。

 外付けストロボだけをレンタルしてくれるところもあります。1日2~3千円で、バウンスできるストロボが借りられるなら、利用する価値はありそうです。サイトを見たときには、ニコン用とキヤノン用は出払っていました。結構、利用されているみたいですね。
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