2010/09/27(月)ベローズとスライドコピア

 フィルムをデジタルカメラで複写する話になったところで、手元にある機材で使えそうなものをチェックしてみました。

 ニコンのベローズが確かあったはずです。モノレールタイプの小型のものです。探したら、スライドコピアが別箱でありました。
 マイクロ・ニッコールの 55mm F3.5 もあります。1:2ですが、専用中間リングを付けると等倍になります。AI 改造されていない昔のタイプです。

 PENTAX スライドホルダー1× K というキワモノもあります。標準レンズかマクロレンズを使って、135 サイズの原板を等倍で複写する筒状のアクセサリーです。
 実際に使った記憶は、ほとんどありません。なぜ手元にあるのかも記憶にないパーツです。

 一番役に立ちそうなのは、PENTAX 67 用ベローズです。専用のスライドコピアもあるし、マクロレンズもあります。67/645 変換マウントと 645/K 変換マウントを使えば、K マウントの一眼レフが装着できます。
 K マウントに変換するアダプターは、フォーサーズやEマウント用が市販されているから、PENTAX 以外のカメラを付けることも可能です。

 6x7/645 を 135 に変換したり、ポジからネガを起こすときに使っていました。大きな原板にデュープするときは、プロラボに頼んで、専用のデュープリケーティングフィルムを使います。市販品ではコントラストが上がりすぎるからです。

 このベローズ一式は、「酸化セリウム」の先生のところに預けっ放しにしてあります。先生ならビューカメラを使うだろうから、箱に仕舞ったままでしょうね。

2010/09/26(日)ポジのデジタル変換

 DP店のミニラボ機は、ネガから A/D 変換して印画紙に露光します。レーザー露光方式が一般的です。ネガ以外に、ポジ(リバーサルフィルム)からもプリントできます。
 スリーブの場合は、ネガもポジも同じフィルムキャリアを使います。プリンター側で入力するフィルムの種類を切り替える仕組みです。

 ブローニーは、専用のフィルムキャリアを使います。DP店だと、APS 用のキャリアはあっても、ブローニー用はないかもしれません。スタジオ撮影をしている店なら、装備していると思います。

 135 サイズのマウントされたポジは、専用のキャリアを使います。このパーツは数十万円するので、用意していない店が多いようです。
 病院や大学と取引していた店にはありましたが、最近になって機械を入れ替えていたら、やめてしまった可能性があります。いまはどこもデジカメに替わってしまいました。

 マウントから外したコマを不要なフィルムにつなぐ方法もありますが、手間が掛かるしエラーになりやすいので、受けてくれるところはないでしょう。
 マウントされたポジは、自分でスキャニングするしかないかもしれませんね。

 スライドコピアがあれば、デジタル一眼レフで複写する手もあります。スライドコピアがない場合は、ライトボックスを使います。雲台を三脚のエレベーター下部につけて複写台の代わりにします。
 その際、マクロレンズは必需品です。クローズアップレンズでは、周辺画像が乱れます。

2010/09/25(土)DP店のフィルムスキャナー

 フィルムスキャナーを持っていなくても、銀塩フィルムをデジタルデータに変換することができます。DP店に依頼すれば、CD-R に焼いてくれます。
 プリントを自家処理している店なら、デジタルプリンターを設置しています。そのスキャナーを使って、プリントせずにデータだけ CD-R に焼いてもらいます。

 ミニラボ機のフィルムスキャンには、4BASE と 16BASE の2種類があります。BASE とは、デジタル画像のサイズです。4BASE で約 150 万画素、16BASE で約 600 万画素となります。機種によって多少違うようですが・・・

 フィルムの現像を依頼するときに、プリントと一緒に CD-R に焼いてもらうのを「同時 CD 書込」と言います。このときのデータは 4BASE となります。
 補正されたデータなので、あとでL判に焼き増しするときには便利ですが、大きく引伸ばすことはできません。

 DP店によっては、この 4BASE しか受付けていない場合があります。BASE という言葉すら知らない店員がいるかもしれません。自店のミニラボ機の機能を知っている店は、意外と少ないのが実態です。

 現像済のフィルムをデジタルデータに変換してもらう場合は、1コマいくらとか、1本いくらという価格設定になります。店ごとにかなりバラツキがあるようです。
 ネットで注文を受けているところでも、1コマ数円から百円程度まで、いろいろあります。ある程度まとまった数を依頼する場合は、見積交渉したほうがいいでしょう。

 知り合いの写真店には、デジタル変換に力を入れるように提案してきました。皆さんわかったような顔をしますが、実際にはほとんど実践されませんでした。
 「紙に焼いてなんぼ」の商売を長年してきたから、目に見えないものでお金をもらうことに、実感が湧かなかったんだと思います。

 機械の能力としてはどこでもできるはずなのに、依頼できる店を探さないといけないのは、何とも情けない話です。
OK キャンセル 確認 その他