2010/09/24(金)フィルムスキャナー
少し前までは、フィルム専用機のほうが画質がよいとされてきました。ブローニー以上は、専用機は高価だったので、フラットベッド式で代用するのが一般的でした。
最近では、フィルムスキャナは、低価格の普及品がほとんどのようです。数千円の機種もあります。手元にある原板を簡易にデジタルデータ化するための装置です。
プロラボでは、現在でもドラム式のスキャナを使っています。業務用途だから、民生機ではクォリティーに問題があるということでしょう。取込料は、いきおい高くなります。
シノゴで撮影してデジタル化するなら意味はありますが、135 原板には大げさです。高速に大量のコマを取り込むには、ハイエンドのフラットベッド式が便利かもしれません。
手元にあるのは、コニカミノルタの DiMAGE Scan Elite 5400 です。135 までのネガ・リバーサルを最大 5400 dpi、RGB 各色 16bit で読み込めます。
こういう機種は、もう出てこないでしょうね。いまはフラットベッド式で兼用型がありますが、そのうち透過原稿が読める機種は姿を消すかもしれません。それだけフィルムの利用は少なくなりました。
コニミノは写真部門から撤退してしまったので、OS が変わっても対応するドライバーの提供は望み薄です。Elite 5400 は、Windows XP までです。Windows 7 にしたら、XP 互換モードでないとダメかもしれません。64bit 版での動作は、??です。
5400Ⅱは動いた、という情報はあるようですが・・・
2010/09/23(木)カラーフィルムの現像
仮に近所に自家処理している店があったとしても、いつも暇そうにしているようでは、ケミカルの状態が心配です。脱銀不良で、ギンギラの状態で仕上がってきたりして・・・
こうなったら自分で現像するしかないと、意を決したところで、現像タンクをはじめ機材一式は、「酸化セリウム」の先生のところへ行ったきりです。
「今日はちょっと現像を・・」とおじゃました途端に、ふんづかまって1日パーになるのは必定です。
フィルム全盛時代でも、自分でカラーフィルムを自家現像していた人たちがいました。例の天体写真の連中です。ケミカルの状態云々よりも、ホコリや傷の問題があったからです。
被写体が「点」だから、わずかなホコリや傷が致命傷になります。安心して現像を任せられる業者は、ほとんどないというのが彼らの常識でした。
ナニワ(NNC)あたりの市販品を使っていた人もいれば、単薬を調合して、現像液そのものを作っていた人もいました。温度管理さえシビアにしておけば、モノクロの現像と同じです。
では、普通の被写体を撮っている人が、自分で現像するようになるかというと、そうはならないと思います。そこまでしてフィルムで撮る意味が、なくなってしまったからです。
録り貯めたカセットテープを聞こうと思ったら、再生する装置が見当たりません。ラジカセもウォークマンも壊れて処分してしまいました。
フィルムもいずれ同じ運命をたどるのでしょうか?
2010/09/22(水)使い捨ての現像液
処理量がある程度見込めるうちは、手間が掛からず便利な方式でした。ところが、フィルムで撮影する人がここまで減ると、ケミカルの維持が難しくなります。母液が更新される前に、回転不良で液が疲弊してしまうからです。
それなら、補充式にせずに1本現像するたびに新液に換えればいいのでは?という意見もあるでしょう。モノクロ時代の現像タンクみたいな発想です。
自動現像機でこの方式は、難しいと思います。モーター駆動でフィルムを搬送しながら現像するためには、ある程度のタンク容量が必要です。数百 cc の現像液の中を何分もかけて通すのは、構造的に無理があります。
メーカーの技術者と話をしたときに、噴霧式はできないか聞いたことがあります。いろいろやってみたが、母液タンクをくぐらせ、使った分を補充する以外に安定した現像処理する方法はない、とのことでした。
機械は作れても、ケミカルの開発は専門外です。毎回新液にしていたのでは、採算ベースに載らないだろうという想いもあります。
実際には、業務用のケミカルコストは、アマチュア用ほど高くはありません。仮に従来の補充式の何倍か掛かったとしても原価割れはしないはずです。(採算が合うかどうかは別)
今日は1本しかなかった・・それでもケミカルの維持ができる現像機があるといいのですが・・・
「そんな処理能力の低い機械では商売にならない」・・・昔、1時間に 26 本処理できる現像機を入れようとした写真店に、メーカーの人が言った言葉です。
1日数本のフィルム現像でもケミカル管理できる小型機を この人は、いま何と言って売り込むのでしょうか?