2010/09/09(木)APSC機のミラーレス化

 これは私の勝手な予測ですが、APSC サイズの普及型デジタル一眼レフは、ミラーレス機に取って代わられると思います。完全に移行することはないでしょうが、ミラー式が主流でなくなる可能性は大です。

 その理由のひとつは、ミラーボックスを持つ必要があるのか?ということです。プレビュー画像の視認性が向上すれば、小型軽量のミラーレス機のほうが有利です。
 メーカーとしても、複雑なファインダー機構やシャッターユニットが要らなくなれば、製造コストが安く済み、無理した値下げ競争から解放されます。

 成長を続けてきた一眼レフ市場は、ミラーレス機を除けば縮小傾向になるでしょう。従来の交換レンズシステムを維持するのが負担になり、不採算部門に転落する可能性があります。
 これを挽回するために、135 フルサイズの廉価版デジイチ投入となれば、しめたものですが・・・

 デジタル一眼レフの市場を握っている、ニコン・キヤノンの2大メーカー以外は、いまでも苦しいはずです。とくに PENTAX(HOYA)は、135 フル機を持たないのに、従来の交換レンズ群を抱えたままです。
 いままで何度もノロシを上げながら、コストの問題でフルサイズ機の投入を断念してきました。645D も発売したことだし、そろそろ真剣に再検討してもいいころです。

 ソニーも苦しいでしょうね。α 900 のシェアは高くないのに、ツァイスレンズまで投入しています。ミラーレスの NEX シリーズが好調でも、α交換レンズの拡販には寄与しそうもないから、NEX が売れれば売れるほどαシステムが重荷になりそうです。
 α 700 が製造中止になってから、ずいぶん時間が経ちます。後継機がフルサイズであることを期待したいですね。

2010/09/08(水)135フルのミラーレス

 APSC サイズの SONY NEX に続いて、135 フルサイズのミラーレス機の可能性はあるのでしょうか? E マウントの 135 フル機は、設計上ありえないと思います。SONY のロードマップにはないはずです。

 前回指摘したように、ミラーレスのデジカメは、レンジファインダー機が原型です。その典型モデルは、ライカ M9 です。
 M9 は、「一眼」ではありません。レンジファインダーが別に付いています。フィルムが撮像素子に変わっただけで、従来のMシリーズそのものです。動画はもちろんライブビュー機能もありません。(液晶モニターはあります)
 135 フルですが、ボディー価格が 70 万円以上もしては、一般に広く普及する機種でないのは明白です。ライカファンのためのデジカメです。

 レンジファインダーのカメラを製造していた主なメーカーは、キヤノン・ニコン・ミノルタ・京セラ・コシナです。コシナは現在でもフィルムカメラを出しています。
 キヤノンは、ライカLマウント(ネジ式)、ミノルタは、ライカMマウント(バヨネット式)でした。ニコンは、旧コンタックスマウントですが、完全な互換性は保証されていませんでした。京セラは、独自のコンタックスGマウントです。

 ミノルタはソニーに移行しました。αマウントでは 135 フル機を出していますが、Eマウントで出す見込みはゼロです。京セラは、カメラ事業から撤退してしまったので、いまさら復活はないと思います。
 キヤノンは、レンジファインダー機をやめてから、ずいぶん年数が経ちます。Canon 7 やP(ポピュレール)を知っている世代は、すでに現役を引退しています。

 レンジファインダー機に拘りがあるのは、ニコンでしょう。2000 年には S3 の復刻版(S3 ミレニアム)、2005 年には SP の復刻版を限定生産しています。
 ただし、いずれも往年の名機(つまり高級機)です。小型軽量の低価格機を期待するのは、難しいでしょうね。
 コンパクトカメラの低シェアをカバーするために、小さな撮像素子で出すのでは?との予測はあるようですが・・・

2010/09/07(火)フルサイズのミラーレス

 SONY NEX シリーズの登場で、デジタル一眼レフに対する価値観が変わろうとしています。撮像素子に APSC サイズを採用したからです。ミラーボックスがないだけで、普及型一眼レフと同クラスのカメラです。

 フランジバックが 18mm と短いので、マウントアダプターでほとんどの一眼レフ用交換レンズが使えます。それどころか、ライカM用や CONTAX-G 用レンズまでが装着できます。これは一眼レフでは不可能です。(無限遠にピントが合わない)

 個人的には、CONTAX-G レンズが使える点に興味を持っています。マイクロフォーサーズのカメラでも使えますが、実質的な焦点距離が2倍になってしまいます。APSC なら1.5倍で使えます。
 ホロゴン 16mm F8 を使ってみたいのですが、機構的にこれは無理のようです。ビオゴン 21mm F2.8 は、カメラにマウントをはめてからレンズを装着すれば、使えるとの情報がありました。外すときは、レンズから先に外します。

 実写した報告では、周辺での色ズレがあって、カラーでの撮影には不向きとのことでした。両端をカットしたスクエア画面しか使えません。モノクロで撮るしかなさそうです。
 もしホロゴンが装着できたとしても、撮影結果は期待できそうにないですね。フィルムではきちんと写っても、デジタル素子との相性は別モノです。

 ネット上には早々に、135 フルサイズのミラーレス一眼を切望する声が出ています。APSC サイズですら周辺がどうのと言われているのに、フルサイズとなれば使い物にならいレンズが続出しそうです。
 それでもいいから、小型軽量で低価格のフルサイズ機が欲しい・・・ その気持ちはよくわかります。21mm のワイドレンズは、やはり 21mm の画角でないと・・・

 周辺の画質がどうとかいうのは、その後の問題です。手元にあるレンズが何本か使えれば、それで御の字です。
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