若いころは暗室に立てこもってモノクロ写真を自分で現像したものです。そのとき活躍したのが現像バット用の保温器です。ヒーターを使った加温専用タイプと、ペルチェ素子を使った冷熱兼用の電子恒温バットがありました。夏場にプリント作業をしないのなら、加温専用でいいから安く済みます。
そんな話もいまでは昔話です。暗室機材はずいぶん前にすべて「超人先生」の暗室に寄付しました。バットは 8X10 から全紙まであります。四つ切までは HANZA の保温器、全紙は台所用の足温パネルにパルス式のコントローラーを組み合わせて使っていました。先生のことだから、大事にしまってあると思います。
昨年、知り合いの写真店社長から新品のバット用保温器をもらいました。実家が農家で畑仕事もしている人です。簡易温室を作った話をしたら、「これ持ってけ」とくれました。カラーフィルムの自動現像機を撤去した時点で、手現像をやるつもりだったのか、元々育苗用に使うつもりだったのかは聞きもらしました。その後、本人が亡くなってしまったので、いまとなっては形見の品です。
そろそろ春の種まきシーズンの到来です。夜間の外気温はまだまだ低いので、室内で育苗することにしました。ポリポットにしても育苗トレイにしても底に水抜きの穴が開いています。水が垂れないように下に受け皿を敷かないといけません。ところが、その受け皿がないんですね。室内でやる人は結構いるだろうに、なぜなんでしょう。
現像用のバットは印画紙が底にへばりつかないように内側に凸状の出っ張りがあり、熱の伝導効率が下がります。あくまで水を張って使う前提で作られているからです。底に凹凸のない真っ平なものが理想的です。ホームセンターや百均を回って、使えそうなバットを探しましたが、なかなか見つかりません。

唯一見つけたのが百均のトレイ(写真右)です。底面は真っ平で熱の伝導効率は高そうです。耐熱温度は 70 度となっていたから大丈夫でしょう。側面に穴が開いているので、あまりたくさん水をかけると溢れそうですが、1cm くらいは溜められます。穴からの放熱を防ぎたければ、プチプチなどでグルリを囲むだけの話です。

試しに育苗トレイを入れてみました。5X5 のうちの1列をカットすれば入ります。78mm 角のスリット鉢だと 12 個がピッタリと収まります。これは使えそうですね。発芽温度は一般的に地温だから、培養土の温度を測ればいいでしょう。
「King サーモヒーター 120」の注意書きには、「お子様には、ご使用させないでください」とあります。お子様じゃないから大丈夫です。さらに大きな字で「平バット用保温器専用です。それ以外は絶対にのせないでください」となっています。のせるのは平バットみたいなもんです。現像液専用とは書いてないから、こちらも問題はなさそうです。
先日、伯母さんちへ自家製の黒にんにくを届けました。顔を見るなり「この前の黒にんにくはおいしかったよ」と言ってましたが、前回のは乾燥気味で失敗作です。「硬くなかった?」と聞いたら、そうでもないふうです。歯はいたって丈夫なようです。
今回は大丈夫と、琥珀ニンニク(片仮名なら商標違反じゃない?)も一緒に渡しておきました。高齢者には黒にんにくのほうがネームバリューがあって、受けがいいみたいです。本当は琥珀ニンニクのほうが貴重品なんだけどね。
「酸化セリウム」改め「超人先生」のところにもセットでお届けしときました。前回渡した分はケチってちびちび使っているそうです。試作品の黒にんにくパウダーは確かに貴重品ですが、普通の黒にんにくは比較的ポピュラーな存在です。毎日欠かさず食べたらすぐなくなるけど、琥珀ニンニクやアホエンオイルを使う日はパスすれば、そこそこ持つはずです。
その後、電気釜の保温モードで作っていた追加分の黒にんにくが完成です。他にも持っていく先が何軒かあります。5合炊きだから一度に十二、三個がせいぜいです。ウチの釜は保温温度がやや高めのようで、12 日くらいで完成します。数が要るならせっせと作ればいいことですが…
蓋を開けて新聞紙にくるんだ中身をごっそり取り出します。釜の底に直接触れないよう鉄製のスペーサーが入れてあるのですが、なんとそれが腐食してメルトダウンしてました。ガードが一部欠落して、まるで福島第一原発の原子炉内部みたいです。(サソリはどこに)

百均で買った品で、鉄に塗装をしたスチール製品です。アホエンオイルを作るときに、オイルを入れたガラス容器が鍋に直接触れないように利用していたものです。電気釜の底にピッタリだったので流用したのですが、黒にんにくを2回作ったところでオシャカになってしまいました。
かなり激しく腐食しているところをみると、やはり硫黄を含んだ成分の仕業でしょうか? 湿気だけでこんなになるとは思えません。次回からは元に戻って、細い木の棒を井桁に組んでやることにします。こげ茶色に変色してますが、木は腐食したり折れたりしないのが特徴です。(臭いは浸み込んでるけどね)
昨日、カビ取りの修理に出していたレンズが返ってきました。タムロンの SP AF28-75mm F2.8 です。ミノルタαマウントですが、今ではソニーAマウントなんだそうです。(買ったときはミノルタだったんだけどね)
途中で送られてきた修理品お預かり票といい、修理完了品には修理伝票のほかにワンポイントアドバイスまで添付されていて、メーカー修理の手厚さに感服しました。完了品を見たらピカピカの新品そうろうです。カビの痕跡などどこにもありませんでした。
このワンポイントアドバイスは、なかなか気が利いています。なぜ大事にしまっておいたレンズにカビが発生するのか、丁寧に説明されていました。「プロのカメラにカビは発生しない、というのも本当の話です」とあるように、風に当てて光を通しなさい、という基本をわかりやすく解説しています。
戻ってきたレンズがあまりにピカピカだったので修理伝票を確認すると、ほとんどのパーツを交換してくれたみたいです。長年使ってくたびれていたゴムリングも新品に交換されていました。絞りも交換してくれたんですね。機体ナンバーは 0001XX で鏡筒はそのままのようだけど、ほとんどのパーツが新品になってました。あまりのボロさに情けをかけてくれたのかしら?
こうしてみると、やはりメーカー修理はきちんとしてますね。「なんとかテクノ」みたいな修理屋ではできない芸当でしょう。修理でメシ食ってる会社の仕事と、製品販売でメシ食ってる会社のメンテナンスとの違いだと思います。恐れ入りました。(また頼むわね)
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