2012/12/29(土)無重力で三脚は役に立つか?

 将来は三脚に代わってパワードスーツがスポーツ写真の必須アイテムになると、突飛な予測を立てましたが、他の方法も考えられます。磁石の反発力を使った装置です。リニアモーターカーは、磁石の力で重い車体を宙に浮かして動かします。この原理を利用すれば、三脚本体に相当する部分は要るとしても雲台は必要なくなると思います。

 カメラをある高さに固定するためには、下から支える、横から支える、上から吊る、などの方法が考えられます。このうち最も安定しているのが下から支えるやり方です。なぜなら地球には重力があるからです。カメラの重みが加わることで、より一層安定感が増す形です。

 では、もし重力がなくなったら、カメラを下から支える三脚は役に立つのでしょうか? 答えはノーです。無重力状態の宇宙ステーションには、普通の三脚はないと思います。石突が吸盤や磁石とかの特別仕様でない限り、何の役にも立たないからです。脚が3本ある必要もありません。壁面に固定するならアームが一本あれば十分です。

 カメラが重力を失い宙に浮いた状態になると、一定方向に固定するのが難しくなります。慣性の法則で、何も力を加えなければ動かないことになっていますが、真空状態でない場合は、人が動くだけで周りの空気が乱れて力が加わります。カメラを固定しないときは、人が手に持ってコントロールするのが一番確実な方法です。

 地球上では重力があるので、人も三脚も地面に立っています。もしカメラを置いた所だけ重力がない場合はどうでしょうか? 実際に無重力はあり得ないとしても、磁力を使ってカメラを宙に浮かすことは可能です。
 カメラを上に持ち上げようとすると重みを感じますが、手で支えるぶんには重みは感じないはずです。手を離してもカメラは宙に浮いたままの状態です。重力に逆らってカメラを保持しなくていいから、手ブレの確率は減るでしょう。

 実際には、強力な磁場がカメラや周囲に与える影響が心配だし、カメラを縦位置にした途端にバランスを崩して落下しても困ります。簡単には実用化されないと思います。コストの問題は別として、パワードスーツのほうがまだ現実的ですかね。

2012/12/28(金)究極の三脚はパワードスーツ?

 三脚はカメラの位置を固定するだけでなく、重量機材の保持や手ブレ防止の役割も持っています。そのために重たい三脚を担いで行くわけですが、将来的には別の方法に変わる可能性があります。最近介護などで注目されているパワードスーツです。油圧やモーターを利用して、小さい力で重いものを持ち上げることができるパワーアシスト機器のひとつです。小型の宇宙服というか、ロボットの中身が人間みたいな感じの装置です。

 重たい三脚を担がせるためではありません。超望遠レンズなど重量機材を手持ちで撮影するのが目的です。小型カメラを構えるのと同じ感覚でサンニッパやヨンニッパが使えるようになるでしょう。
 米陸軍用に開発された外骨格パワードスーツ「HULC」は、90kg の荷物を楽に運べ、短時間なら時速 16km で走れるそうです。昔あった米 TV 映画「超人ハルク」と同じスペルですね。ピンチになると緑色の肌の巨人に変身するやつです。「酸化セリウム」の先生が好きでした。
 この装置なら大抵の撮影機材は手持ちで扱えるはずです。リチウムイオン電池は普通の歩行速度で約1時間というから、電池が切れた途端に往生するハメになりそうですが・・・

 肩と腕の負担を軽減するだけでよいなら、部分的なパワーギブスで済みそうです。力を加えないと動かないようにセットしておけば、無理せずカメラを同じ位置に固定できます。三脚の機能を代用できそうです。ただし、部分的なギブスでは腰にきそうな気がしますが、その点はどうでしょうか?
 ワンチャンス一発勝負のパパラッチは、サンニッパかヨンニッパを手持ちです。彼らにはパワーギブスは必要なさそうです。あると便利なのはスポーツ写真やカーレースなどの連続した撮影です。

 応答速度の問題があって、スポーツ写真などに応用できるようになるまでには、まだだいぶ時間が掛かりそうです。細かい操作をするために素手でカメラを保持するとなると、手首がもつか?といった課題もあります。
 寝たきり老人を少しの力で抱き上げられるレベルに、やっと到達した段階です。自由に機材を扱えるようになるのは、まだまだ先の話です。それまでは三脚のお世話になるしかないでしょう。
 それとも大リーグギブスで鍛えるか・・・ インド版の「巨人の星」ができたとか言ってましたね。

2012/12/27(木)雲台は縦位置が苦手

 カメラを固定してブレを防ぐ役目を果たす三脚が苦手なのは縦位置です。三脚本体というより、雲台の構造が横位置で使うようになっているからです。縦位置にするとカメラの重心が三脚のセンターから外れます。これは 3WAY 式でもボールヘッドでも同じです。

 重量のある超望遠レンズや大口径の望遠ズームは、専用の三脚座がついていて、雲台につけたまま鏡筒が回転するようになっています。これならカメラの重心がセンターから大きく外れることはなくなります。
 手持ちで撮るときは三脚座が手に当たって使い辛いことがあります。雲台取付ネジを上向きにすれば手になじむはずです。三脚座が取り外しできるレンズもありますが、天体望遠鏡の鏡筒バンドみたいな方式だと、三脚につけたとき安定感に欠ける感じがします。マニュアルフォーカス時代のタムロン SP80-200mm F2.8(30A)がこの方式でした。ズームが摺動(直進)式だったから手持ちでの撮影を優先したんだと思います。

 同じ時代の反射式望遠レンズでタムロン SP500mm F8は、初期モデル(55B)だけ取外し式の三脚座がついていました。ネジ2本で本体に固定する方式なのでしっかりしていました。本体側にある別のネジを緩めると鏡筒を回転させて縦位置にすることができます。
 次期モデル(55BB)から三脚座を撤廃してしまったのは、レンズ本体が軽かったため三脚座を使うとカメラぶれを起こすというのが理由でした。カメラ本体の三脚ネジを使ったほうがブレにくかったそうです。55BB には鏡筒が雲台プレートに当たらないよう、ボディーに下駄をはかせる三脚スペーサーが同梱されていました。この取付方法だと縦位置は雲台側で行う形です。

 人物写真では縦位置で撮影することがほとんどです。マミヤの中判カメラは、フィルムバックが回転するリボルビング方式を採用しています。RB や RZ を載せた雲台を横に倒して使うなんてのは、考えただけで恐ろしいことです。ウエストレベルファインダーの場合、フレーミングはどうするんでしょうね。
 アイレベルファインダーの PENTAX 645 は、カメラの底と側面に三脚用のネジ穴があります。クイックシューを使えば、本体を抜き差しすることで迅速に縦横変換できます。

 シックス判のハッセルブラッドは、画面が真四角なので、縦位置・横位置の区別はありません。二眼レフも同様です。デジタルカメラでスクエアフォーマットはありませんが、カメラスタンドに載せっぱなしのカメラだったら真四角でもいいように思います。
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