2008/06/21(土)写真業界外のスタジオ
出展業者のなかに、POPや看板を制作する企業もいます。三重県のカメラ屋さんが「がんば・らんど企画」という別名で参加しています。フォトイメージングエキスポ(PIE)の常連ですね。社長自ら説明と営業を担当しています。
この社長、若いころはカメラのキムラで修行したこともある生粋のカメラ店経営者ですが、写真関係の宣伝物を作る会社を立ち上げました。色黒でギョロ目の丸顔から、親しみを込めて「小錦」なんてアダ名をつけたひとがいたとか。本人はあまりいい気分でないようですが・・・
フェアで宣伝物を注文していくのは、写真業界外の業者が多いそうです。写真館の先生方は渋いみたいですね。羽振りのよさの違いでしょうか。
以前、関西の写真師組合主催のフェアに参加したときは、さんざんだったようです。業界外のスタジオ業者は見に来ませんからね。
斜陽産業といえども、呉服屋さんは商いの規模が写真館よりも大きいところが多いですね。金額の単位が一桁違います。
写真館の先生方が職人気質なのに対して、呉服屋さんはおしなべて皆商売人です。財布の紐が固いのは同じですが、決断力が違います。新興勢力のほうが買いっぷりがいいみたいですね。
羽振りのいい写真業界外の新興勢力ですが、撮影技術では古参の写真館に一歩ひけをとります。写真のデジタル化で、映像に対するユーザーの価値観が変わってきたので、この差は次第に意味がなくなるかもしれません。
どうやら、撮影業は技術よりも接客がモノを言う世界のようです。
2008/06/20(金)ラボ仕上の写真集
いわゆるDPEは、もうほとんどありません。市中にはミニラボと呼ばれる自家処理の写真屋さんがまだあるので、総合ラボの出る幕はなくなりました。
各地域に生き残っているラボは、スタジオ写真の処理や写真集の制作で息をつないでいます。サービス判のプリントを捨て、業者向けの処理に特化することで生き残りを図っています。
なかには業績を伸ばしている景気のいいラボもあるみたいですね。
毎年7月に東京のビックサイトで「スタジオ写真フェア」が開催されます。今年は、8-9日ですかね。
写真スタジオに関連するメーカー・商社が約80社参加します。コメットみたいなストロボメーカーもあれば、「一蔵」のような振袖レンタルの業者もいます。フジ・コダック・ニコン・キヤノン・エプソンなど大手メーカーも参加しますが、一般ユーザー向けではなく、あくまで業者向けです。
なかでも多いのは写真集を制作する会社です。プロカラーラボや山梨フジカラーなど、ラボ業者が目立ちます。
これらのラボは業者相手で、一般ユーザーが制作を依頼できるところはほとんどありません。プロ向けの仕上げを知る機会ではあっても、利用することは難しいでしょう。懇意にしている写真館があれば、取次ぎを頼めるかもしれませんが・・・
写真館の先生方や従業員が大勢見にきます。写真業界は、まだまだ銀塩にこだわるひとが多いですね。印刷関係の会社も出展してますが、大抵は学校アルバムの業者です。
2008/06/19(木)写真表装の写真集
張り込み式は、見た目はいいけど綴じ込み側に亀裂が入ったり、破れたりしやすいので、取扱いに注意が必要です。
ベースを剥いで薄くした印画紙を糊貼りするか、薄手の印画紙を使います。アデムコ社のシステムを使っているところは、「アデムコ仕上げ」と表示していることがあります。
「おくるみ」は、本物の写真(印画紙)をカバー代わりにします。上からビニールカバーを被せている場合でも、写真に表面ラミネートをかけて二重に保護していることが多いですね。高い写真集だから当然ですが・・・
A4サイズの写真集をくるむには、かなり長いプリントが必要です。最大幅が四切長辺(305mm)までのプリンターなら、最大送り幅が914mmまでいける機種があるので、折り返し部分を含めても十分です。
背表紙にタイトル文字を入れると、本棚に並べたときに格好がよいのですが、制作側は面倒みたいです。背表紙をきっちりあわせてから折り込むのは、神経を使うしそれなりの技術が必要だからです。
表から裏表紙に回り込んで、グラデーションでフェードアウトするデザインが、やりやすいようです。端からくるんでいって、適当に折り曲げられるからでしょうね。
おくるみの表紙なら、写真集から外して額装して飾ることができます。四切2枚分くらいの面積があるので、見栄えがします。
かなり横長の額で特寸ですから、そこまでお金をかけるひとは少ないかもしれませんが・・・