2010/01/19(火)中判カメラのインスタントバック

 PENTAX 6x7のインスタントバック加工はしませんでした。ボディーが2台必要なのは不経済です。最初に使ったボロボロの初期型は、下取に出して手元に残さなかったし、ポラ引きするような撮影はしないし・・・

 インスタントフィルムが必要であれば、マミヤ RZ67Ⅱを使います。一応、インスタントバックも揃えてあります。まだ新品で箱に入ったままですが・・・
 当時、マミヤのRZ/RBは、インスタントバックが無料になるキャンペーンをしょっちゅうやっていて、市中にはゴロゴロしていました。使わない人から安く譲り受けた記憶があります。

 インスタントバックは、フィルム巻上と連動していないので、RZの場合はセレクターレバーをM(多重露光)の位置にセットします。
 レボルビングは必要ありません。ブローニーフィルムを使うときは、6x7判だから縦位置・横位置がありますが、インスタントフィルムは縦横とも長辺のサイズで写ります。言ってみれば 7x7判ですね。
 レボルビング装置を外した状態で、ボディーにダイレクトに装着します。Mアダプターが必要なRBよりも便利です。

 インスタントフィルムと普通のフィルムを切り替えるときは、引きブタを差し込んで遮光してからフィルムバックを外します。フィルムバックは安全装置が働いて、引きブタをしないと外れないようになっていますが、インスタントバックにはそんな洒落た機構はついていません。
 ついうっかり引きブタを忘れて外してしまうと、光線引きして1枚パーになります。高いフィルムだから痛いですね。(1パック10枚撮です)

 インスタントバックの裏蓋を開けてしまったときは、そのまますぐに閉めれば大丈夫です。室内ならまず被ることはありません。中身のパックを取り出してしまっても、表の1枚が被るだけです。
 インスタントバックが1個しかなくて、FP-100B(モノクロ)とFP-100C(カラー)を切り替えたいときは、1枚ダメにするつもりなら入れ替え可能です。ダークバッグか暗箱があれば、もちろんロスなしでいけます。

2010/01/18(月)FPフィルムの実画面

 ピールアパートタイプ(剥離方式)のインスタントフィルムには、レギュラーサイズとシノゴ判の2種類があります。レギュラーサイズは、写真サイズが85x108mm、画面サイズが73x95mm。シノゴ判は、写真サイズが102x131mm、画面サイズが89x118mmです。白フチつきですね。

 どちらも使用するカメラによって、フォーマットサイズが変わります。ブローニーのカメラなら、フィルムに写る範囲とほぼ同じ画面サイズになります。(レボルビング機能のあるカメラは長辺の真四角)
 135サイズだったら、インスタントフィルムの真ん中に24x36mmの画が写るだけです。135サイズのカメラにつけるインスタントバック(フィルムホルダー)は、カメラメーカーからは市販されていませんが・・・

 「酸化セリウム」の先生は、ニコンF3専用のインスタントバックを持っていました。こんな小さなフォーマットサイズのカメラにインスタントバックをつけて、使い道があるんでしょうか? たまに使うことがあると言っていたから、コマーシャルフォトのプロは何でも「ポラ引き」するんですね。

 135判一眼レフでインスタントフィルムを使うには、機構上の問題があります。焦点を結ぶフィルム面の位置が違うからです。先生のインスタントバックには、数ミリ厚のクリアガラスのスペーサーが取り付けてありました。
 ガラスの前面が135フィルムと同じ位置にきます。全面反射の原理で、その後ろにあるインスタントフィルムに結像させる構造になっていました。実際には若干ピントが甘くなりますが、フィルムと違って原板から引伸ばすことはないから、露出を確認する目的なら実用できるレベルです。

 135判一眼レフと同じ構造のPENTAX 6x7は、メーカーからはインスタントバックは発売されませんでした。その代わり、インスタントバックの取付加工をする企業がありました。加工代は20万円以上したと思います。フィルムバックは固定式です。

 固定式ということは、インスタントフィルムしか使えません。ボディーを2台用意して、片方を「ポラ引き」専用にするわけです。ボロボロの中古を探してきて充てるのがセオリーでした。
 天体写真用デジイチのIRフィルター加工みたいなもんですね。

2010/01/17(日)インスタント担当者は今?

 「酸化セリウム」の先生を説得して、ポラから富士へのチェンジを成功させたあの担当者は、いまどうしているのでしょう。メーカー直販の販社に移ったところまでは知っていますが・・・

 風の便りでは、まだその販社にいるそうです。写真業界を対象にした部門は、いずれは消えていく運命です。こういう言い方をすると関係者は嫌な顔をしますが、「ノアのドロ舟」ですね。
 銀塩一筋でやってきたから、いまさらほかの部門に行くわけにはいかなかったんでしょう。沈むと判っている船に乗るしかなかったのかも・・・

 知り合いの写真屋さんは、この人と仲良しで、「本人はまだいけると思っているみたいだぞ」とか言ってました。
 「通った後はペンペン草も生えない」とまで言われた男ですが、これから自分の行く道にはペンペン草すら生えてないことは見えてないみたいです。ある意味では、そのほうが幸せかも・・・

 そういえば、自分の手元にもインスタントフィルムを使うカメラやホルダーがいくつかあります。シノゴのインスタントホルダーは、「酸化セリウム」の先生から譲り受けました。何かと交換したんだと思います。
 ポラ製で、シートタイプのインスタントフィルムが使えるよう、ローラーの圧着レバーがついています。クイックロードタイプのフィルムも使えるからと思い、まだ残してあります。

 シノゴの2眼と、レギュラーサイズの4眼カメラは、使い道がなさそうです。どこかの写真店に頼まれて格安で譲り受けましたが、証明写真でメシを食うわけではないし、掴まされただけでした。
 時代が戻って銀塩写真が復活したら、いつでも写真店が開業できそうなシロモノがゴロゴロしています。なくなる前にインスタントフィルムを購入して、家族の証明写真でも撮りますか。
OK キャンセル 確認 その他