フォトキナで発表されたデジタルカメラで、ひときわ注目を集めたのは、シグマのデジタル一眼レフ SD1 です。フルカラー X3 ダイレクトイメージセンサーを搭載し、APSC 機で有効画素数 4600 万画素を謳い文句にしています。
PENTAX 645D もビックリの高画素ですが、実際には 1530 万画素を RGB 3層構造にして、1530 万×3で有効画素数 4600 万画素ということです。
この画素数表示は、出始めのころのスーパー CCD ハニカムを想起させます。素子面積の大きなハニカムは、画素数を内部で2倍に増幅しても十分な余裕がありました。ところが、実際の素子数とは違うと、他社から猛攻撃を受けます。FUJIFILM は泣く泣く画素数を下げて表示せざるをえませんでした。
現在のハニカム CCD (SR/EXR)は、主素子と副素子を足せば、表示どおりの画素数になります。
フルカラー X3 ダイレクトイメージセンサーは、1つの素子で RGB 3色を構成するので、原理的には偽色が発生しないとされています。ローパスフィルターは不要です。
4素子で RGB+G を構成するベイヤー式センサーよりもシャープな画像が得られます。仮に 1530 万画素のセンサーとして見ても、かなり有利といえるでしょう。
この特殊なセンサーは、米 FOVEON 社が開発したものです。現在ではシグマに買収されているので、今回は FOVEON という表記はされていないようです。
まだ開発発表の段階ですが、裏面照射型センサーと共に、今後の展開が気になる撮像素子のひとつです。
この3層構造のセンサーを使ったコンデジが、先日シグマから発売されました。470 万×3で 1400 万画素の DP1x です。28mm 相当の 16.6mm F4 レンズが固定式で搭載されています。
スペックを見た限りでは、シグマのデジイチ SD15 と同じセンサーのようです。20.7x13.8mm だから APSC よりも少し小さめですね。