2008/10/17(金)ゲストをもてなす心
ゲストの顔を洩れなく押さえることよりも、写真集向きのシーンをたくさん撮ることのほうが重要視されています。お金をもらうのは当事者からだし・・・
一方、結婚式のあり方は、本人中心の行事からゲストへのもてなしを重視する形に移行しています。中座の時間を短縮したり、お色直しの回数を減らしたりして、ゲストと一緒にいる時間を大切にする風潮があります。
プロの写真屋とは逆の価値観ですね。ゲストが頼まれて写真を撮る場合は、ゲスト重視の想いを汲んであげたいところです。やっぱり身内に頼んでよかった!と言わせるには、このポイントを押さえておくべきです。
もし、プロのカメラマンを雇っていたら、記録用のスナップ写真を頼んだのか、写真集を頼んだのかを事前に聞いておきます。
写真集を頼んだのなら、イメージ写真を撮る必要はありません。対抗意識を出して傑作を狙うよりも、プロが手を抜きがちなゲストの写真を重点的に押さえます。
ゲストを大切にするために、新郎新婦がどういうところに気を遣ったかを知っておくといいですね。
料理にこだわったのなら、料理の写真は外せません。「写真班」ですから、いきなり箸をつけずに写真を撮ってから手をつけるようにします。食い意地の張ったひとには務まらない役目ですが・・・
アトラクションも大切です。親しい誰かを喜ばせるために立てた企画なら、主役が誰かを見抜きます。司会役に聞けばわかります。
プロの司会者でもたまにポカをやるので、事前に聞いておけば再確認の効果があります。プロは慣れすぎて、うっかり忘れることがあるからです。
写真班はスタッフの一員だから、ゲストへのもてなしの心を主催者と共有することが、上手な写真を撮る秘訣ですね。
2008/10/16(木)ゲストの記録写真
ゲストが写真撮影を頼まれたときは、本職のカメラマンよりも大きなプレッシャーが掛かります。写真集用の写真も頼まれたのなら、もう大変です。
あとになって身内から文句が出ないように全員の顔を押さえなきゃいけないし、撮り慣れないイメージ写真も撮らなきゃいけないし・・・
母方の伯母さんからは、「お前の写真は食べているところや折り箱に料理を詰めている場面ばかりだ」と、いつも文句を言われています。
でも、それが伯母さんらしい自然な姿だから、仕方ないと思うんですが・・ 土門拳のリアリズム写真に傾注しすぎましたかね。
ゲストの写真は、披露宴でのスナップが中心になりがちです。
伯母さんの言い分じゃないけど、あんぐりと大口を開けて食事をしている場面よりも、他のゲストと歓談しているシーンのほうが、文句が出にくいですね。
自然な表情もいいけど、撮るときには一声かけてポーズをとってもらう手もあります。おとなしくて目立たない年配者は、声をかけてもらうと嬉しいみたいです。
夫婦なら、並んで立ってもらってツーショットで押さえておきましょう。中高年になると、一緒に写る機会が少なくなるので、いい記念になります。
言葉に出してはいけないけど、正装しているから遺影写真にも使えるしね。全身よりも半身や七分身のほうが顔が大きく写ります。留袖だったら絵柄は裾にしか入っていないから、全身も撮ってあげましょう。
2008/10/15(水)お引きは価値観の縮図
お引きは、披露宴の終わりに渡すか、事前に席に置いてあるかです。普通は一家に1つだから、渡し間違いのないように席に用意してあることが多いですね。
さりげなく中をチェックして、ゲストへのもてなしに関する価値観を見抜きます。かさを重視していれば田舎風だし、洋菓子とカタログギフトだけなら都会風です。(もし生海苔が入っていたら要注意です・・冗談ですが)
両家の引き出物が別々のメニューだったらヤバイですね。意見が合わなかった証拠です。
大きい葛篭(つづら)と小さい葛篭だったら、土地柄の違いでしょう。この価値観の溝は埋まりません。
デパートの包装紙が異なる場合は、身内に関係者がいるとみて間違いないですね。混在なら話し合いでうまく収めたのでしょう。別々なら意見がまとまらなかったということになります。
こうしたことは、あまり口に出して言うことではありません。深く詮索する必要もないでしょう。あくまで参考的な情報として頭の片隅に入れておきます。
もし新郎新婦と親しいのなら聞いてみるのもいいですが、必ず誉め言葉を交えます。かさの大きさを誉めて「うちは田舎だから・・」という言葉が返ってきたら、そこの実家が取り仕切ったということが推察できます。
自宅に戻ったら、いきなり包装紙を破らずに一応写真を撮っておきます。引き出物の記録写真を入れるか入れないか、渡すとすれば誰にするかは、収集した情報次第です。
「写真を見るのも腹立たしい!」というひとには渡さないようにね。