2008/10/14(火)カタログギフトの台頭
そんな時代を反映して、カタログギフトを「お引き」に出すことが多くなりました。結婚式に限らず、法事などでも利用されています。
好きなものが自由に選べるから、使い道のないものをもらうよりもウケはいいようです。量(かさ)がない!と嘆くタイプのひとには不評だけどね。
「かさ」がないのとは別に、コスト高を嫌うひともいます。
例えば5千円のギフトなら、カタログに載っている商品は上代で5千円の商品です。現物をまとめ買いすれば、もっと安く手に入る・・という考え方です。こういう価値観は、商売人に多いですね。
知り合いの写真屋さんの社長は、このタイプで、娘さんの結婚式には自分で引き出物を手配しました。
産地から直接買い付けた生海苔が、ダンボール箱で積んでありました。相手方の家は、「結婚式のお引きに海苔は・・」と難色を示したそうですが、自分の価値観を絶対視する性格だから耳を貸しません。「嫌なら別々に用意したらいいんや!」とか言ってました。
お裾分けにもらった生海苔は、焼いてない海苔なので、食べる前にコンロであぶります。ガスコンロは削り器と違ってどこの家庭にもあるように思いますが、最近ではオール電化の家が増えました。
味を自慢するだけあって確かにおいしかったけど、値打がわかるひとばかりではないと思いますがねぇ。
賛否両論あるなかで、カタログギフトは、品物に対する不満を最小限に抑える「安全パイ」なのかもしれません。
2008/10/13(月)食べ物の価値観
カビの生えた事故米は、昔なら洗って食べてしまったでしょうね。
運動会シーズンですが、パン食い競争という競技は少なくなりました。まだやってるところは、袋入りのパンです。高校生のころに体育の先生が、「一応、保健体育課だからなぁ」なんて言ってましたね。
そのうち、嫁入りの菓子まきも「非衛生的」という烙印を押されるかもしれません。
結婚式の引き出物も時代と共に中身が変わっています。あんこの入ったラクガンの鯛は、昔なつかしい味になりました。いまでは、しゃれた洋菓子を選ぶひとが多数派です。
砂糖もあまり見かけません。重い割にありがたみが薄いということのようです。
お茶は葬式のお引きという一般的な概念に対して、お茶の産地では慶事の引き出物に使うのが当たり前というところもあります。
両家の出身地が異なる場合は、引き出物のメニューでもめることがあります。昔ながらの風習が残る地方のひとと、都会的な考えのひととでは、価値観が違います。
中身よりも「かさ(量)」を重視する地方もあります。風呂敷包みに持ちきれないくらいの引き出物でないと値打がない!という考え方です。こういう席に招かれたら、遠方のひとは大変です。
両家の意見が合わなくて、引き出物を別々に用意した!なんて話を聞きました。大きい葛篭(つづら)と小さい葛篭と・・「すずめのお宿」みたいですね。
2008/10/12(日)嫁入りの菓子まき
それでも田舎のほうでは、たまに菓子まきをするところがあります。
姉の旦那の実家界隈は、昔から菓子まきの風習がある土地柄で、嫁入りともなると近所総出で参加します。知人や親類に声をかけて、できるだけ多くのひとに集まってもらうのがめでたい、ということのようです。
少し前の嫁入りのときにも「総動員」の知らせがあって、一族総出で参加したそうです。(どうせ来ないだろうと、私には連絡がありませんでした)
みんな争うように撒かれた菓子を奪い合います。御当家のひとからダンボールごと菓子をもらって運んでいたら、近所の人達に見つかって奪いとられてしまったとか・・・
「娘がモタモタしてるから・・」と地団駄を踏んでました。姉にしては珍しい失態です。おかげで、こちらにお裾分けはありませんでした。
物がない時代と違って、嫁入りがなくてもいつでもお菓子は食べられます。食べ物を奪い合うことへの抵抗感が強い時代に、菓子まきはそぐわないかもしれません。
それでも、小さいころからお世話になったご近所に、結婚することを知らせるめでたい行事です。近隣とのつながりを大切にする地域では、これからも細々と続くでしょうね。
知らない間に○○ちゃんは結婚していなくなった・・と言われないように、都会でもパーッと派手に菓子まきでもやりますかね。「いまどき珍しい」という声が聞こえてきそうですが・・・