2011/06/18(土)地デジ化の追込み

 アナログ地上波の停止まで2ヶ月を切ったところで、まだ地デジ対応が済んでいない家庭への告知に、拍車が掛かってきました。NHK では7月1日から、枠だけでなく放映画面にもメッセージを出す予定だとか・・・

 テレビ離れにつながると、反対意見もあるようですが、地上アナログ放送は、7月1日から 24 日までが終了期間とされてきました。事前に通告しておけば、1日から番組が映らなくなっても総務省からは御咎めなしのはずです。
 少し前までは、「24 日まで」という言い方に総務省は不快感を示していました。7月1日からが移行期間だとの言い分です。

 いっそのこと、各放送局が7月1日から輪番制でまる1日、通常番組を停止すれば、もっと的確に伝達できるのでは?
 「どうなってる!」とクレームが殺到するかもしれませんが、かえってそのほうが「地デジ難民」の防止につながるように思います。CM が収入源の民放では無理ですかね。

 今回、自分一人でアンテナ設置から屋内配線までをやってみて、地デジ放送を自前で観られるようにするのが、大変だということがよくわかりました。
 世間では、高齢者にばかり目が向いていますが、電気や電波に疎いのは、お年寄だけとは限りません。ウチの家内なんかは典型的にそのタイプです。いまだに三重テレビが映らなくなった事情が飲み込めてないみたいです。

 VHS などのアナログレコーダーで録画している家庭でも混乱が起きそうです。地デジチューナーを購入したとしても、結線や入力切替の仕方がわからない人は大勢います。
 レコーダーのチューナーが役に立たなくなることが、理解できないかもしれません。裏番組を録画しようとすると、チューナーが2台必要です。アナログテレビと VHS デッキの双方に地デジチューナーがないと、裏番組の録画はできません。いままでちゃんと録れていたのに・・・

 2台目・3台目のアナログテレビの対応は、まだこれからという家庭もあると思います。実際に映らなくなってから重い腰をあげる人もいるでしょうね。

2011/06/17(金)役に立ったブースター

 入梅してから雨が降る日が多くなりました。お隣が雨戸を閉めたのか、居間で地デジ放送を見ていたら、突然ブロックノイズの山です。チューナーのアンテナレベルを見たら 40dB 台。これではまともに映りませんね。

 ほかの局は、ちゃんと映っています。それでも受信レベルがかなり落ちていました。お隣の窓から抜けてきた電波を拾っているから、こうなるのは想定内です。
 エアコンの上に設置したブースターの蓋を開けて、UHF のスイッチを -10dB から 0dB に切り替えました。60dB 台に上がり、ブロックノイズは解消です。思った以上の改善でした。

 あのとき家内が同じ番組を見ていなくてよかったですね。PC モードでゲームをやっていたのが幸いでした。あとで確認したら、台所の液晶テレビは 70dB 台です。これなら「映らない!」と文句を言われずに済みそうです。

 それにしても地デジには、よく理解できない現象がいくつかあります。電波塔は1ヶ所で、出力は同じはずなのに、局によって受信レベルに大きな差があります。
 テレビ愛知だけは、他県への漏洩を防ぐため出力を3分の1に絞っています。岐阜テレビと三重テレビが、同じキー局の放送を流しているからでしょう。それでも 80dB 以上になっています。半数以上の局が 90dB 台なのに、なぜ 60dB 台や 70dB 台の局があるのか不思議です。

 電波塔とお隣の窓と我が家のアンテナは、一直線ではないだろうから、周りからの反射波が影響している可能性はあります。反射波は、気候などの条件によって複雑に変化します。
 理由はともかく、事前に練った作戦どおり、地デジの問題はクリアできたようです。ブースターを内蔵しない利得の高いアンテナに、外付けのブースターを併用したのは正解でした。予算をケチって、どれかひとつでも別の選択をしていたら、少なくとも1局は不安定な状態になったでしょう。(と、自画自賛)

2011/06/16(木)3D写真の落とし穴

 立体的に見える 3D 画像を簡単に撮れるカメラやアクセサリーが市販されています。ステレオアダプターなら1万円前後。デジタルカメラでも3万円そこそこで購入できます。
 身近になった 3D 写真ですが、何でも 3D で撮ればいいかというと、そうでもなさそうです。

 まず、遠景は 3D 効果がほとんどないので、立体化する意味がありません。風景写真の場合は、近くに何かないと 3D 効果はほぼゼロです。
 作画の第一義は、どうしたら立体的に見えるか・・になりがちです。近景・中景・遠景と、奥行き感のある構図は風景写真の基本だから、それはそれでいい訓練にはなりますが・・・

 物が立体的に見えるのは、人間の目が二つあるからです。自然な立体感は、人の遠近感に近くないと得られません。レンズの焦点距離は、135 フル換算で 50mm 前後となります。
 カメラのレンズには、超広角から超望遠までありますが、3D に拘ると利用できるレンズが限定されます。映像表現の幅が狭くなるのは辛いですね。

 網膜は凹面状の曲面になっていて、遠近感はそのままで、かなり広い範囲を見渡せます。目が横に二つ並んでいるので、横に長いワイドな視野です。しかも目は自由に動かせます。
 フィルムやイメージセンサーは平面だから、遠近感を重視すると狭い範囲しか表現できません。人間が主に見ている部分を切り抜いて立体化することになります。

 こうした制約を考えると、写真をすべて 3D で撮ろうというのは、あまり賢明な選択でないのがわかります。
 FinePix 3D W3 は、3D と 2D を切り替えて撮影できますが、ズームレンズの焦点距離は、135 フル換算で 35-105mm と控え目です。それでも 2D を考慮して、欲張ったほうだと思います。3D だけなら 40-80mm が無難なところでしょう。
OK キャンセル 確認 その他