2008/09/27(土)縦位置写真の右左
一方、縦位置で撮影するときは、カメラを右に傾けるか左に傾けるかは、ひとそれぞれです。
一見どちらで構えてもよいように考えがちですが、原則があります。ストロボが上にくるよう構えるのが、正しいやり方です。
日常生活では、光は上から下に向けて当たるのが普通です。影が下に出るのが自然です。ストロボがレンズよりも下になると、アッパーライトになり、影が上に出ます。見苦しいですね。
このことには、意外と無頓着です。最近のカメラは、小型化を優先して設計されているので、部品をはめ込む都合でストロボの位置が右だったり左だったりします。カメラによって、どちらに傾けるかを考えなくてはなりません。
レンズの真上にストロボがついているのなら、どちらに傾けても結果は似たり寄ったりです。ストロボ内蔵の一眼レフがこれにあたります。
でも、縦位置で横顔を撮るときは、顔の前方に影が出るより後ろに出たほうが、影が目立ちません。ちょっとした気遣いが写真の良し悪しに影響します。
もともとオートでのストロボ撮影は、雰囲気のある写真にはなりません。結果は、あくまで記録写真です。スローシンクロにして、ストロボを補助光で使う習慣を身につけると、写真の写りが変わります。
結婚式でのスナップ写真は、記録写真として割り切ればオートでも構いませんが、新郎新婦のツーショットなんかは、スローシンクロで撮りたいところです。
デジタルカメラは、シーンによって感度が変えられるから、ストロボなしでの撮影も雰囲気のある写真を撮る選択肢のひとつです。
2008/09/26(金)ストロボの降雪現象
この現象は、レンズとストロボの距離が短い場合に出ます。「写ルンです」でたまに見受けらましたが、デジタル時代になってコンパクトカメラのサイズが小さくなったのことで、出現の可能性が増えました。
画面に真っ白な円形のボケが写ることがあります。まるで雪が降っているような感じです。
この現象は、レンズ直前のホコリにストロボの光が反射して写るのが原因です。ホコリは目に見えないから、なんでこんなことになるのか理解できません。
目立たないところなら気がつかずに見過ごすでしょうが、顔のド真中に現れたら誰だってビックリします。ほかの写真を注意深く見てみると、どこかに写っていた!ということもあります。
大抵は、畳の部屋で宴会をやっているような場面が多いですね。大勢がドタバタ動くから大量のホコリが舞い上がります。
レンズ直前のホコリにストロボの光が当たると、反射角が合ったときには白く輝きます。レンズのすぐ前だから白い円形のボケになって写るわけです。目では何も見えてないのに不思議ですね。
一眼レフの内蔵ストロボは、レンズのすぐ前がレンズ自体の陰になるから、降雪現象はまず出ません。レンズとストロボが隣接しているコンパクト型特有の現象です。
ストロボの照射角から外れた位置でも、プロテクターのフチから洩れてくる光があるので、これが悪さをしていると考えられます。外付けのストロボをヘッドダウンしたら出たという話は、いまのところ聞いたことがありません。
2008/09/25(木)ストロボのケラレ
離れた被写体を撮るときには、ストロボのケラレは現れません。至近距離では、被写体がレンズやフードの陰になることがあります。横位置画面で下のほうに半円形の影が写る現象です。
最近流行りの花形フードは大きいから、とくにケラレが起きやすいですね。
ストロボ光は事前に目で確認できないので、撮影したあとで気づくことが多いですね。デジカメならすぐに結果が確認できるけど、フィルム式だったらアウトです。
カメラの説明書に注意書きがあるはずだから、手持ちのレンズでどのくらい近づいたらケラレが出るかチェックしておくとよいでしょう。
外付けのストロボは、レンズの光軸と発光部の距離が離れるから、ケラレは出にくくなります。首が振れるタイプは、ストロボ自体の背が高いので、近距離撮影でのケラレ防止に役立ちます。
照射角度が少し下げられる機種だったら、ヘッドダウンして使います。近くの被写体が照射角から外れるのを防げます。(撮ったあとで元に戻すのを忘れないように!)
首が振れるストロボは、天井や壁にバウンスさせて撮ることができます。この方法ならケラレはまず出ません。天井や壁の広い面積から反射してくる光で撮るので、影が柔らかくなります。
気をつけるのは、天井や壁の色です。白なら問題ありませんが、色がついているとその色が被写体に被ります。それを百も承知で、特殊効果を狙う手もありますが・・・
このサイトの本文でも、外付けのストロボは首の振れるタイプを推奨しています。値段は高いけど、それ相応のメリットがあるからです。