2012/12/17(月)連射で手ブレ防止

 連射機能の使い道でもうひとつ、手ブレ防止があります。2~3コマ連射したとき、2コマ目から手ブレしていない確率が高いのを利用した撮影技法です。1コマ目は、シャッターを押す動作などで手ブレしやすいものです。

 デジタル式になってから手ブレ防止技術が発達しました。ボディー側で動作する機種は、どのレンズを使っても手ブレ防止が働きます。連射する必要性が薄くなりました。
 レンズ側で手ブレを防止する機種は、対応していないレンズだと連射方式が有効です。フィルム式と違って、連射してもコスト高にならないのはデジタル式のメリットです。

 手元にある唯一のデジイチ、コニミノのナナデジはボディー内手ブレ補正です。撮影の大半が三脚に据えてのストロボ照明だから、手ブレ防止のスイッチは常時切った状態にしてあります。何段分くらい効くのか、テストしたことがないので不明です。
 常識的には2段くらいでしょうが、最新型では4段分くらい効く機種もあるようです。4段分というと、500mm の超望遠が 1/30 秒で切れる計算です。(ホントかしら)

 デジタルカメラは、モニター上で簡単に等倍鑑賞できます。このところ一段と高画素化が進み、手ブレの影響が目立つようになりました。フィルム時代から、画質低下の一番の原因は手ブレだと言われてきましたが、それが実感的に実証されたわけです。
 手ブレ防止装置は、高画素機になくてはならない機能になるでしょう。ボディー側かレンズ側かは、メーカーによって異なります。ソニーのように A マウント機はボディー側、E マウント機はレンズ側というところもあります。

 手ブレ防止が3段も4段も効くようになると、撮影の仕方がラフになるかもしれません。スイッチを入れた途端、「これで少々のことは大丈夫」と安心してしまうと元の木阿弥です。
 手ブレ防止装置を使わないときは、135 換算で 200mm なら 1/200 秒以上が安全圏と言われています。50mm なら 1/50 秒以上です。この「焦点距離に相当するシャッター速度で切ればブレない」というのは、カメラをしっかり構えたときの話です。ラフに構えるとハードルは一気に上がります。連射と併用したほうがいい場面もあるでしょう。

2012/12/16(日)連射で段階露光

 カメラの連射機能で便利だと思うのは、オートブラケッティング機能(AWB)です。俗に3段階露光というやつです。露出の違うコマがほぼ同時に撮影できます。デジタルカメラの場合は、撮影後に画像がその場で見られるし、ヒストグラムを確認することもできますが、フィルム時代には便利な機能でした。

 よく利用したのは風景写真を趣味にしている人たちです。リバーサルフィルムはラチチュードが狭いので、カメラの内臓露出計で適正露出が得られるとは限りません。オーバー・アンダーはつきものです。そこで、カメラが選んだ適正露出の前後も押さえておけば、助かる確率が高まります。

 一般的には 1/2EV ずらして3カット撮影するやり方が主流です。基準の露出が大きくずれていなければ、どれかひとコマは使えるはずです。「適」がちょうど中間でもプラマイ 1/4EV の誤差で済むからです。
 撮り慣れた人は 1/3EV ずらしていました。プリント用とスライド映写用で適正原板を2枚ゲットするのが目的です。「適」かアンダーぎみのはプリント用、明るめのほうが映写用です。

 ネガの場合はもっとラフです。プリントするときにある程度補正できるからです。露光アンダーよりもオーバーのほうが助かる確率が高いので、カメラの「適」のほかに 1/2EV か 1EV オーバーで1コマ余分に押さえておけば、まず失敗はないでしょう。
 ネガで AWB を使うことは稀です。同時プリントだと、同じような写真が3枚ずつ仕上がってくるだけだから無駄になります。

 「酸化セリウム」の先生は AWB をほとんど使いません。プロは露出計を使って丹念に測り、適正露出を決めたらそのまま露出を変えずに撮り切ります。当たらずと言えども遠からず。ほぼ「適」で撮られたフィルムの一部だけを現像し、それを元に増減感を指示します。いわゆる「切り現」です。本番の現像は、大抵はそのままか、プラマイ 1/3EV 以内の修正で済むそうです。

 仕事で使うフィルムの量は半端じゃないから、いちいち3段階露光していたら大変です。撮影の手間も時間も掛かります。AWB はアマチュア写真家向けの機能です。デジタル式になってから使わなくなった人もいるでしょう。

2012/12/15(土)連射よりも一発必中

 一眼レフの連射速度が秒間数コマ程度であれば、連射するよりも単写で連続撮影したほうがヒット率が高そうです。速いように見えて秒間数コマでは、カメラにシャッターチャンスを任せるのは冒険、というかバクチみたいなもんです。
 例えば、ゴルフのスイングを撮るときは、クラブヘッドがボールに当たった瞬間の画像が求められます。画面の中にまだボールが残っているのが理想です。これを捉えるには、カメラの連射機能では不確実です。

 「酸化セリウム」の先生は、女子プロゴルファーのカレンダーを撮影していた時期がありました。プロのスイングは速くて、モータードライブの連射機能は何の役にも立たないと言っていました。一発必中でないとダメだとか・・・

 ある女子プロは、クラブを振り上げたとき一瞬クッと止まる癖があるそうです。そこでシャッターボタンを押すと、クラブヘッドがボールを叩く瞬間がちょうど写ると言います。プロは振り下ろすスピードが速いですね。当時はフィルムでの撮影だから、結果がわかるのは現像が上がってきてからです。
 いろいろ試したうちの成功例を翌年の撮影に活かします。その女子プロの撮影は、ほぼ完璧にタイミングを合わせることができるようになったそうです。それが毎年仕事を取るのにつながります。生活が掛かっているから、この辺がアマチュアと違うところです。

 その話を聞いていたので、ゴルフの撮影を頼まれたときは役に立ちました。クラブを振り上げたところで1枚、続けて2枚連射します。アマチュアのゴルファーならこのくらいのタイミングでちょうどです。どれかはそれなりに写っているはずです。最悪でもクラブを振り上げた瞬間のポーズは押さえてあります。

 そのうち動画と同じ秒間 60 コマで連射できるようになると、カメラ任せで済むようになるでしょう。ゴルフのスイングは、スチール写真よりも動画のままのほうが喜ばれるかもしれません。動画機能は必要ないと言いながら、その機能に頼る日がいずれ来そうな気がします。
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