2008/08/22(金)婚礼衣裳のしきたり2
最近のウェディングドレスは、教会式の正装という位置付けよりも一種のファッションです。スタンダードなAラインやスレンダーは少なくなりました。
カクテルドレスに近いデザインが増え、清楚さや荘厳さよりもファッション性を重視する傾向があります。時代の流れですね。
新郎のメンズ衣装もファッション性を求める傾向にあります。世間一般では「タキシード」と言っていますが、正式のタキシードではありません。
ブラック系がなりをひそめ、人気のシャンパンカラーからより明るいホワイト系にシフトしています。丈の長いフロックコートが増えました。
映画のマトリックスが流行ったころは、やたらと丈の長いコートタイプが話題にになりましたが、そこまで長い丈のものは、いまではあまり見かけません。
新郎新婦の衣装が流行に敏感なのに対して、ゲストのほうは変化に乏しいですね。男性ゲストのほとんどが黒の略礼服、年配の女性ゲストは留袖と、選択の幅が狭い気がします。
若い女性ゲストはフォーマルドレスでおしゃれを楽しみますが、花嫁の実家の依頼で振袖にするケースもあるようです。年配の女性は、きものに対する拘りが強いですね。
相手方のきもの姿が何人・・とバランスを気にする母親は結構います。
花嫁とバージンロードを歩く父親は、モーニングコートと相場が決まっています。日中の正装です。
相手方の父親も同じレベルに合わせることが多いので、モーニング姿ですが、母親のほうは大抵が留袖なので、夫婦のバランスは和洋混在でどこか変ですね。
2008/08/21(木)婚礼衣裳のしきたり
行事のしきたり以外でも、衣裳について能書をいうひとは結構います。やはり年配のきもの好きのオバさま方が多いですね。
現在ではウェディングドレスで挙式するケースが圧倒的多数派なので、きもの好きのオバさまが口を挟める機会が少なくなりました。ドレスについて能書をいうひとは、あまりいません。
数年前までは、肩を剥き出しにしたベアトップのドレスに顔をしかめる年配のゲストがいました。肌をあらわにしてハシタない・・という言い分です。
ここへきて、さすがにそういうことを露骨に言うひとはなくなりました。どの花嫁もベアトップです。ストラップがついたキャミソールすら、ほとんど見かけません。
協力先のドレスショップの話では、ベアトップのドレスは、大半がストラップも付いているそうです。取り外しができるわけです。
キャミソールにもなるけど、ストラップをつけるという花嫁は皆無とか。肌を出すことよりも、ベアトップでないことのほうが恥ずかしいようです。
失うといけないので、ストラップは店に残しておくとか。
ウェディングドレスは、教会式での正装です。ベールをつけて入場することになっています。
挙式以外の披露宴などでは、ウェディングドレスを着る必要はありません。でも、披露宴の初めにウェディングドレスを着て入場する花嫁は多いですね。ベールをつけている場合もあります。
挙式のときにいなかったゲストもいるでしょうから、披露宴でウェディングドレスとベールというのも選択肢のひとつです。
2008/08/20(水)新郎新婦の並び順
最近のドレスは、左右対称ではなく、アシンメトリーのデザインが多くなっています。新郎が向かって左に立つ前提でデザインされているので、ドレスのアクセントが反対側(花嫁の左半身)にくる場合が多いですね。
全身のツーショットなら、セオリー通り花嫁を向かって右に立たせたほうが、衣装のバランスがよいようです。
新郎新婦の並び順は諸説があって、これが正しい!という性格のものではありません。
朝廷では、右大臣よりも左大臣のほうが位が上ですが、左大臣は向かって右に位置します。天皇から見て左側が左大臣です。雛人形でも京雛だけは、向かって右がお内裏さまです。(普通の関東雛は逆です)
現在の新郎新婦の並び順は、新郎を立てた場合は朝廷式とは逆ですね。世の中、花嫁中心というなら話は別ですが・・・
明治以降、ヨーロッパ文化が日本に入ってきて、朝廷とは逆に右側(向かって左)が上位とされるようになりました。
ヨーロッパでは、右手にサーベルを持つので、男が右側に立つのだとか諸説があるようです。
由来はともかく、現在の新郎新婦の並びは、西洋風ということになります。着ている衣装もドレスとタキシードだしね。
地方によっては、養子さんのときは並びが逆という場合もあります。結婚式が家と家の行事だった名残でしょう。
いまどきの若いカップルには、関係のない話ですが・・・