2011/08/22(月)30年前のカメラ雑誌

 CAPA 創刊号のオマケ、スポーツファインダーを話題にしたところで、その創刊号を探してみました。本棚にありました。1981 年 10 月号です。表紙に創刊号とあるし、裏表紙には「第1巻第1号」「通巻第1号」と書いてあるから、間違いないでしょう。

 右開きの表紙をめくると、見開きで Canon New F-1 の広告が載っています。(懐かしいな~)
 もう1枚めくると PENTAX ME Super の広告が、これまた見開きで出てきました。「友よ、スーパーな時間をもて」なんちゃって・・・ 姉妹機として、LX、MX、MV1 も載っています。

 その次のページは、マミヤです。645 のレンズが 135SLR の ZE-2 にも使えるという宣伝です。アダプターレンズの標準価格は、4,500 円となっています。
 この時代は消費税ではなく物品税の時代で、もちろん「消費税」の表示はどこにもありません。物品税はメーカー出荷段階での内税だったから、「税込」の表示は不要でした。

 特集記事の後に出てきたのは、Nikon F3 の宣伝です。スペースシャトルの打ち上げ場面の右下に、NASA 仕様の F3 が載っていました。「今年も宇宙カメラはニコンだった」というキャッチコピーです。アポロ、スカイラブ、スペースシャトルと、三度続けて宇宙カメラを開発してきた・・とあります。
 中折の見開きも入れて6ページを割いていました。NASA 仕様の F3 は、長尺マガジンと特別仕様のモードラ付きです。もちろん市販品とは違います。

 その次のシグマの広告は面白いですね。「ロバートキャパ賛」となっていますが、キャパの遺した言葉を紹介しているだけで、シグマとはまったく関係ない話です。
 シグマの創業は 1961 年。キャパが第一次インドシナ戦争の取材で、地雷を踏んで亡くなったのが 1954 年だから、接点はまったくないはずです。
 「シグマは、君たちに、真実を見極める確かな眼を持って欲しいと願っています」とあります。(真実を見極める・・ねぇ)

2011/08/21(日)おまけのスポーツファインダー

 光学式ではなく、フレーム枠だけで写角を確認するタイプをスポーツファインダーと呼んでいます。二眼レフのピントフードに仕込まれていました。アクセサリーシューに取り付けて使うものもあります。

 レンズを使わない素通し式だから、当然ながら等倍で、ワイドレンズには向かない構造です。眼前にフレームがくる関係で、遠景を見ているときは枠がボケます。
 プレスタイプのフィールドカメラによく使われていました。航空機用の偵察カメラで、機関銃形のにも付いていましたね。

 手元にあるのは、プラスチック製のスポーツファインダーです。30 年ほど前に創刊されたカメラ雑誌「CAPA」のオマケです。創刊号も捨てずにとってあるはずです。
 前枠が 10cm ほどスライドできます。一番手前が 50mm で、内枠が 100mm の二重フレームになっています。先端まで移動すると 100mm と 200mm になります。

 あまり使い道がないから無事に残ったのかもしれません。もし使うとすれば 50mm ですが、実用するときは移動用のスライドベースが邪魔だから、きっと切断していたと思います。
 内枠に十字線が入っていたら、超望遠レンズのアタリ用に使えます。1000mm くらいになると、被写体を画面の中に入れるのが難しくなります。ライフル銃みたいに、鏡筒の先端に指標が付いた超望遠レンズがありました。

 大まかなフレーミングをするときには、スライドマウントの空枠が役に立ちます。自分の腕をいっぱい伸ばしたときの内枠が何ミリか覚えておくと、超望遠レンズの撮影時に何かと便利です。小さくて薄いからポケットに入れておけるし、値段は安いし・・・

 メガネをかけている人は、眼前にピタッと当てたときの画角も覚えておくといいでしょう。カメラを構えなくても大まかなフレーミングができます。心でシャッターを切ればフィルム代は掛かりません。(デジカメは関係ないか・・)

2011/08/20(土)外付けのファインダー

 レンジファインダー式のカメラで超広角レンズを使うときは、アクセサリーシューにビューファインダーを外付けします。本体内蔵のファインダーでは、実写画面をカバーできないからです。目で見るだけとはいいながら、結構なお値段ですね。

 超広角用ビューファインダーは 28mm くらいからあります。本体が 35mm までしか対応していない機種に使います。28mm までカバーするレンジファインダーだと、標準レンズのフレーム枠が小さくて見辛くなります。一長一短ですね。

 ミラーのないレンジファインダー機の魅力は、レトロフォーカスでないワイドレンズが使えることです。ツァイスレンズでいうと、ディスタゴンではなくビオゴンタイプです。歪曲収差が少なく、歪みのないシャープな画像が得られます。
 ワイド系しか使わないなら、28mm 対応の機種が便利です。ライカ M7 は購入の際にファインダーの規格(28mm か 35mm)が選べました。

 オートフォーカス機のコンタックスGシリーズは、距離計連動式ではないから、正確にはレンジファインダーではありません。スタイルは似ていますが・・・
 このカメラの特徴は、実像式のファインダーを採用したことでした。レンズ交換すると、ファインダー枠いっぱいがそのレンズの実写画面となります。45mm の写角が小さな枠でないのは新鮮でした。28mm まで対応していました。

 ビオゴン 21mm と、ホロゴン 16mm は、外付けのビューファインダーを使います。レンズとセットで売られていました。
 21mm はオートフォーカスで使えましたが、ホロゴンはマニュアルフォーカスのみです。F8 固定で被写界深度が深いから、目測で十分です。

 このファインダーをデジカメに流用することは難しいでしょう。APS-C やマイクロ 4/3 機にアダプターを使ってはめると、写角が変わってしまいます。ほかの単焦点レンズで写角が合うものはないみたいだし・・・
OK キャンセル 確認 その他