2008/07/16(水)イルフォードの赤外
酸化セリウムの先生は、知ってますかね。ピークが720nm(ナノメーター)じゃ云々・・と能書きを言うかもしれませんが・・・
価格の表示はありませんが、ローライみたいに1本1,800円以上ということはないと思います。(木の箱に入ってないし・・)
イルフォードは銀塩モノクロ感材のブランドとして、プロや愛好家には知られた存在です。デジタル化の波をうけて、2005年に英国イルフォード・イメージング社からハーマンテクノロジー社に変わりました。買収ですね。
スイスのイルフォード・イメージング社は、デジタル用のペーパーをILFORDブランドで供給しています。銀塩感材だけ分離した形です。
長年イルフォード製品を扱ってきた中外写真薬品は、会社が変わっても銀塩とデジタルの両方を扱っていましたが、今年3月からILFORD銀塩材料の取扱いを中止しました。
ハーマンテクノロジー社は、デジタル用材料も出しているので、両方とも扱ってもらえる会社を総代理店にしたい・・ということだったようです。
銀塩を取るか、デジタルを取るか・・中外写真薬品としては、デジタルのILFORDを取った形です。当事者は、銀塩材料をよそに持っていかれた!という言い分のようですが・・・
銀塩のイルフォードを取ったサイバーグラフィックスという会社は、知る人ぞ知る旧オリエンタル写真工業です。大正8年創立の会社で、写真業界とりわけカラープリント分野では草分け的な存在です。
ひょんなことで、まだ健在なことがわかりました。しぶといですね。
2008/07/15(火)カラー現像のモノクロ
一般のモノクロフィルムを間違ってカラー用のネガ現機に入れると、母液がダメになってしまいます。何万円かパーになるわけです。
DPショップでは、指定のネガフィルム以外は決して流さないよう、注意しているはずです。被害が甚大ですからね。
リバーサルフィルムは、間違えて流しても母液がダメになることはありません。露光不足のネガみたいな仕上りになるので、フィルムのほうがパーになるだけです。普通のDPショップは知らないみたいだけどね。
現像設備を持たないひとがモノクロを楽しむなら、カラー現像タイプのモノクロフィルムがお薦めです。
英国のハーマンテクノロジー社から、ILFORD XP2 SUPERというフィルムが出ています。135サイズの24EX・36EXとブローニー(120)が入手可能です。感度はISO400で、増減感はできません(機械任せですから)。
暗室を持たないひとは、カラーペーパーで白黒にプリントすることになります。純粋な黒は望めませんが、焼き慣れたお店なら、そこそこ見られるプリントを手にすることができるはずです。
ところで、長年にわたりイルフォードの銀塩製品を輸入していた中外写真薬品が、ハーマンテクノロジー社の一方的(?)な通告により、取扱いを中止したそうです。サイバーグラフィックスが引き継いだみたいですね。
イルフォードの銀塩製品はコチラのサイトを参照
2008/07/14(月)期限切れのネオパンF
さすがにブローニーのネオパンFは、100本も要りません。期限切れ大好きの先生に話を持っていったら「ぜひ欲しい」とのこと。案の定です。
カラーフィルム全盛の時代に、いくらタダでもFのブローニーが欲しいなんていうのは、この先生くらいですからね。早速、冷蔵庫のなかのコレクションに加わりました。
持ってる武器はすべて使うタイプのこの先生、それからネオパンFと現像液の「格闘」が始まります。
定番のFUJIスーパープロドールの希釈率を変えて、お気に入りの現像法を見つけたようです。このトーンと超微粒子は他のフィルムでは得られない!と、ご満悦でした。
アマチュアの写真コンテストの公開審査を頼まれた折に、なかなかいいモノクロプリントを見つけました。同席していたネオパンFの先生も「この写真は実にいい!」と、ご推薦です。
その場に作者がいたので使用フィルムを尋ねると、ネオパンFだそうです。露出も現像も難しいフィルムですが、よくプリントされていました。
ネオパンFと聞いては、先生は黙っていられません。それから延々とネオパンFと現像の話が続きます。
最後に「ところで、そのFは期限切れですか?」と聞いてました。まさか、アマチュアが期限切れのネオパンFを冷蔵庫に飼っているはずはないですよね。
ネオパンFは、135もブローニーもすでに製造中止です。もし、手元に転がっていたら、間違いなく期限切れですね。