営業写真の著作権2010/10/30(土)
一方、肖像権は撮影を依頼した客本人にあります。写真館が客に無断で画像を公開することはできない・・と解釈するのが一般的です。
実際には、撮影者と被写体の間にはある種の信頼関係があるから、ウインドーに自分の写真が飾られても、文句を言う人は少ないと思います。
ただし、折込チラシなど不特定多数の人の目に触れる場合は、一言ことわりを入れておいたほうが無難です。「そんなことのためにお金を払って撮ってもらったわけじゃない!」と、断られたケースもあるようです。
営業写真館は、フィルムでもデジタルでも原板を販売しないのが普通です。原板を売った時点で、著作権を放棄することになるからです。
ところが、顧客の原板を管理するのが面倒だからと、一定期間経過した時点で、フィルムや画像データを販売斡旋するところが現われました。この日を過ぎたら原板を処分する・・というやり方です。流し込みで撮影している子供写真館に多いようです。
捨てる前にいくらかにでもなれば御の字という、ドライな考え方ですね。こうした割り切った商法は、ブライダルフォトでも見受けられます。焼き増し注文を取ったあとなら、元データを売り渡す業者がいます。
お客にしてみれば、前撮りの画像をウェルカムボードやスライドショーに利用できるから、有効なサービスではありますが・・・
挙式披露宴のスナップ写真は、原板を売り渡すのが一般的です。プリントと一緒に CD-R に焼いたデータを付ける業者もいます。リピートのないビジネスだから、少しでも売上アップになればいいというスタンスです。