メッセージ

2008年09月01日の記事

2008/09/01(月)デジタル時代の写真店

 既存の写真店がデジタル写真に弱いことは、前回指摘しました。
 強がりを言ってみても、デジタルデータからプリントできる銀塩プリンターを持っている・・といった程度のレベルです。銀塩でなければ、そんなプリンターは誰でも持っています。

 デジタルカメラの黎明期に、「画像データの保存に力を入れないと、この時代の写真が後世に残らない」という指摘を各写真店にしたことがあります。
 フィルムや銀塩プリントは退色しても残るけど、インクジェットプリントと画像データは消逸しやすいからです。当時の染料系インクジェットは、すぐに退色してしまいました。

 この提言に耳を貸した写真店は、少なかったですね。ユーザーの思い出を後世に残す・・という使命感に欠けていたように思います。デジカメに走るユーザーは客ではない!といった雰囲気すらありました。
 こうした高慢な姿勢は、銀塩写真でも顕著でした。自店で処理する現像・サービス判プリントには力を入れても、ラボに外注するメニューはおろそかでした。
 大伸ばしプリントを長年放置しておいて、自店のプリンターでプリントできるようになってから宣伝しても手遅れです。大伸ばしに強い店は、ラボ出し時代から力を入れていました。ローマは1日にしてならず・・です。

 極めつけは、「お客がリバーサルの現像を持ってくると腹が立つ」というオヤジもいましたね。自店で現像できないリバーサルなど、どうでもいいという姿勢です。
 いまは、デジカメに乗り換えた客から、手痛いしっぺ返しを食っているはずです。(ひょっとしたら、もう廃業しているかも・・)

 旧来の写真店にデジタル写真を教えてくれとは言わないけど、個人ではできない出力を依頼したいときに、応えられるメニューを用意してくれていたらありがたいですね。
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