2011/11/03(木)デジイチの高画素化はどこまで?

 EOS 1DX の発表を受けて、プロユースの画素数はアマチュア向けほど高くなくてもいいとの意見が目立ちます。高画素化よりもダイナミックレンジの拡大や、高感度対応を望む声は前からありました。

 機動性のあるデジタル一眼レフは、スポーツ写真や報道関係で多く使われているからでしょう。発表する媒体がテレビ・新聞・雑誌が主だから、1800 万画素もあれば十分との意見も肯けます。
 フルサイズである必要はないとの声もあります。望遠レンズを多用するスポーツ写真は、そうかもしれませんね。

 一方、アマチュア写真家は、ある程度の画素数を要求します。個人で使うプリンターの最大プリントサイズが A3 ノビとして、ノートリミングで 300dpi のプリントを得るには、約 2200 万画素が必要です。α900 やα77 クラスですね。
 実際には、A3 ノビの大サイズを 300dpi の高密度で出力する必然性はないのですが、プリンターの仕様がそうであれば、それで出力したいと思うのが人情でしょう。(インクジェットプリンターのカタログに書いてある dpi 数は別モノ)

 風景写真が趣味で、写真展に出品する機会がある人は、A2 サイズまで想定しているかもしれません。写真サイズでいうと全紙に近い大きさです。ノートリ 300dpi で約 3500 万画素となります。中判の 645D に憧れるのは、こうした人たちでしょうね。

 これまでフィルムの性能を追いかけてきたデジタルカメラは、用途によってスペックを選べるところまで進化しました。通常のプリントサイズなら画素数は十分だし、ISO 3200 を超える高感度も常用化されています。
 個人的には、仕事以外でデジカメは使わないから、いまのところコニミノのナナデジで十分ですが・・・

2011/11/02(水)災害に翻弄されるカメラメーカー

 東日本大震災のダメージからようやく復調したカメラメーカーに、今度は水害の影響が出ています。例のタイの洪水です。とくにソニーとニコンにとっては、予想外の災難でした。

 ソニーは 11 月 11 日に発売を予定していた新製品の発売延期を発表しています。延期になったのは、NEX-7 と α65。そのほかに NEX-5N と NEX-C3 のダブルズームキットも延期になりました。発売日は未定だそうです。
 すでに発売済みのα77 も次回の入荷が未定のようで、これから年末商戦を控えて事態は深刻です。これは日本国内だけでなく、全世界的な問題です。

 ニコンは、噂されていた D800(?)の発表を延期したようです。タイでは NIKKOR も製造していたというから、洪水の影響はカメラだけに留まらない状況です。
 そんな中で、キヤノンは EOS 1DX を発表しました。発売予定は来年3月。ずいぶん先の予定です。デジタル一眼レフ市場を二分する競合相手が、もたついている間隙を縫っての発表でした。

 急遽の発表で細かい点は不明ですが、135 フルサイズで画素数は 1,810 万画素、ISO感度は 100~51200(拡張で 204800)、高速連写 12 コマ/秒というスペックは物議をかもしました。
 APS-H をフルサイズに上げたにもかかわらず、画素数を抑え、高感度化と連写機能の強化を優先したからです。噂の Nikon D800 が、3630 万画素と予想されているのとは正反対の方向です。

 どちらもまだ日の目を見ない(D800 は発表すらされていない)状態ですが、情報戦で火花を散らしています。プロ向けのフラッグシップ機は、画素数を抑えて高感度と連写機能重視、アマチュア向けのハイエンド機は高画素化で勝負・・という棲み分けなのかもしれませんね。

2011/11/01(火)パソコンソフトのライセンス

 一般的にパソコンで使う OS やアプリケーションソフトは、ハード1台に対してライセンスが一つ要ることになっています。持ち運びができるノート PC やタブレット PC は、それでもいいでしょうが、デスクトップは動かせないので、事務所と自宅にある場合はライセンスが複数必要です。

 ハードではなく個人にライセンスを与えるシステムがあっていいように思いますが、そういうのはあまり聞いたことがないですね。
 PC 3台まで OK というセキュリティーソフトがあります。同一家庭内で複数の PC にインストールできるから、個人で使うには手ごろなシステムですが、事務所と自宅で使うことは想定していないみたいです。

 Microsoft の場合は、Windows などの OS はハードごとのライセンスですが、Office 関連は個人が可搬性のある2台目の PC に入れてもいいことになっています。ただし、デスクトップ2台はダメとか、プレインストールされた Office は、ほかの PC で使うことは認めていないとか、細かい制約があります。
 なお、開発ツール製品は個人に対するライセンスで、複数の PC で使ってもいいことになっています。

 ライセンスとは、製品の購入ではなく使用権の取得と考えるべきでしょう。供給元のシステムや対価に納得できれば使用権を買えばいいし、納得できなければやめればいいことです。
 ライセンス料なしに使えるフリーソフトが増えました。仕事で使うには不安要素がありますが、個人が利用するぶんには十分な機能を備えたものがあります。

 Linux 系の Ubuntu に至っては、OS も含めて原則無料です。というか、有料のソフトは使わないことになっています。商用のものは仲間に入れない徹底ぶりです。
 一般のフリーソフトと違う点は、ソースコードが公開されていることと、自由に修整し再配布できることです。main コンポーネントに収録されているソフトは、厳格にこれが守られています。

 「非商用利用であれば自由」といった制限をつけてはいけないというから、自宅で使おうが事務所で使おうが自由です。これが本当のフリーソフトでしょうね。
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