2008/05/04(日)ヨドバシは掃除の鬼

 脱線ついでにヨドバシカメラの話の続き。
 ヨドバシは「掃除の鬼」といわれるくらい、店内清掃が徹底しています。毎日欠かさず店内をくまなく掃除するそうです。店の隅っこにわざと紙くずを置いておき、掃除が終わった後の点検でその紙くずが残っていると、「やり直し!」というくらいですから、かなりのもんですね。

 こういう徹底した清掃は、藤沢社長の考え方に基づいています。聞いた話ですが、取引を依頼された会社を訪問したときには、社長は必ずトイレを借りるそうです。掃除道具がきちんと整理整頓されていないと、その会社とは取引しないとか・・・
 さすがに日本一の小売店のトップともなると、徹底してますね。

 そんな厳しい社長が、創業間もないころは駐車場の案内係や納品業者のトラックの整理をやっていた、というのは有名な話です。搬入口で笛をピッピと吹いているのが社長だと知らない運転手もいたでしょうね。
 昔からの常連客のなかには、社長と顔なじみになって、紹介で写真業界に就職したひともいたようです。
 いまでは雲上のひとですが、もともと庶民的なんですね。

 中国や韓国などアジア方面からの観光客は、東京ディズニーランドでヨドバシカメラの紙袋を下げているのがトレンドのようです。団体で買い物ツァーをする光景は、マスコミでもよくとりあげられています。
 日本の観光ルートのひとつに数えられるまでになるとは、大したもんです。

2008/05/03(土)ヨドバシカメラの話

 ヨドバシカメラの話が出たところで、少し脱線。
 ヨドバシといえば、世界的にも有名なカメラ店です。いまでは「家電量販店」として扱われていますが、最初は新宿西口の小さなカメラ店でした。

 卸8掛のカメラを2割引で売ったのがヨドバシ成功の秘訣といわれています。誰もやらないことをしたから、頭ひとつ上に出られたわけです。
 その後、カメラ店では、2割引でカメラを売る風潮が広がりました。どちらかというと、DPを集めるための戦術として定着したようですが・・・

 ヨドバシは、藤沢社長が一代で築き上げた日本で最大級の小売店です。直接面識はありませんが、いろんな機会に藤沢社長の話題が出てきます。「商売は金で始まって金で終わる」なんて格言は有名です。立志伝中のひとですね。

 天気のいいある日、ヨドバシに派遣されていたメーカーの販売員が、エレベーターのなかで「こんな陽気のいい日に仕事なんて・・」という会話をしていました。たまたま社長が乗り合わせていて、翌日からこの販売員は出入り禁止になってしまったそうです。一罰百戒、厳しいひとですね。

 ヨドバシの店頭には、メーカーから派遣された販売員がたくさんいます。本当の店員のほうが少ないという話を聞きました。
 誰でも店頭に立てるわけではないそうです。派遣といえども研修を受けたひとしか販売員になれません。「陽気のいい日は仕事より遊び」なんてひとは、すぐに出入り禁止になってしまいます。
 長年派遣されいるメーカーの販促員のなかには、ミスター・ヨドバシなんてあだ名のひともいたとか・・・

 一時話題になった「新宿カメラ戦争」は、ヨドバシカメラと「カメラのさくらや」との熾烈な競争です。さくらやは後退し、池袋からスタートしたビックカメラが台頭してきました。
 頭文字をとってYSBが「御三家」といわれましたが、YBSからYBへと変わっていきました。いまではこの2社が「カメラ系家電量販店」といわれています。

 売上に占めるカメラの割合は、1割もないはずですが、屋号から「カメラ」という文字が消えないのは、他の家電量販店との違いを意識しているからでしょうか。

2008/05/02(金)RAWの現像ソフト

 デジタル一眼レフを購入するとき、ほとんどのひとはカメラのスペックを比較して検討します。手元に交換レンズがあるときは、同じカメラマウントのメーカーを選ぶ場合が多いようですが、何機種かあるうちのどれにするかは、スペックで選びます。
 当然、価格の問題もからむけどね。

 画質を優先するのなら、カメラのスペック以外にチェックしておきたい項目があります。RAWデータの現像ソフトです。
 いまではPhotoShopにもRAWデータが現像できる機能がついています。汎用ソフトで現像するか、専用ソフトを使うかも考えないとね。

 数年前までは、RAW現像ソフトはカメラメーカーから別売の専用ソフトを使うのが常識でした。ソフトによって、結果が大きく違います。カメラのスペック以上に、ソフトの出来具合が機種選定の大事な要素でした。
 こうした問題にまで突っ込んだ説明をできる販売窓口は、少なかったですね。ヨドバシカメラを筆頭に、一部の専門店くらいでした。

 当時、ヨドバシカメラの店頭に置かれていたフリーペーパーには、この現像ソフトの比較が詳しく載っていました。「作品」志向のハイアマチュア向けの記事です。
 よく「ヨドバシはノウハウが違う」なんていわれますが、この辺が他の家電量販店と比べて別格なんでしょうね。店員が着ているベストのポケットには、メモリと電池が常時入っていて、機種ごとに入れ替えて丁寧に説明していました。
 店の規模だけじゃなく、接客も「日本一」だと感心したもんです。

 知り合いのカメラ屋さんは、東京にいく機会があるとヨドバシカメラの新宿西口本店をよく視察してきます。「ヨドバシも大したことないね」なんていってましたが、ヨドバシのどこを見てきたんでしょうね。
 営業規模で対抗できないことは自明だとしても、店員の接客レベルを「大したことない」と豪語できるほど、そのカメラ屋さんが偉いとは思えませんね。ビットとバイトの違いも知らないみたいだし・・・
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