2017/12/07(木)低価格 PoE カメラの落とし穴_2
レコーダー(NVR)は4チャンネル仕様で、カメラが4台のセット品です。ほかのカメラをつなぐことがない前提なら、これでもいいでしょう。でも他社の PoE カメラをつないだり、他社の PoE NVR にこのカメラをつなごうとすると、不都合が生じます。今回の我が家のケースです。
購入先に問い合わせてみました。質問は、「もし NVR の出力が 48V よりも低い電圧だとすると、セットのカメラを他社の PoE NVR(48V) に接続した場合、壊れることはないのでしょうか?」といった内容です。
すぐに返信が来ました。「念のため確認したいのですが、カメラの LAN ケーブルの色は黒でしょうか?」。 アウトレットボックスを開けて確認したら、ウチのカメラのケーブルは黒ではなくグレーでした。ケーブルの色で仕様が違うみたいです。(グレーだとどうなるの?)
次に来た返信では、「ご購入された商品の電圧は15Vです。他社のPoE NVR(48V)に接続した場合、動きません」。壊れるとは書いてないが「動かない」そうです。そして、いま業者が在庫しているセットは 48V 仕様だそうです。(おぃおぃ、ウチはバチ物をつかまされたのかい!)
この手の商品を買うのは、ある程度 IP カメラの知識がある人が多いはずです。きっと PoE 関連の問い合わせが何件かあって、このままではまずいと判断したんでしょうね。PoE カメラ単体で販売しているページの画像を見ると、カメラ側の LAN ケーブルは黒です。単体購入の場合は、他社の PoE NVR に使う前提で、最初から 48V 仕様になっているみたいです。外観はまったく同じでも仕様が違うんですね。(ケーブルの色も…)
汎用性を考えれば、独自規格の低電圧 PoE よりも正規の 48V 給電のほうが便利です。正規の PoE カメラをケーブル1本で直接つなげるからです。低電圧の PoE NVR だと、LAN ケーブルとは別に電力を供給するケーブルが必要になります。パッシブ式のセパレーターで運よく動けば、途中の経路は省略できるけどね。
念のためにメールで問い合わせたら、ウチの NVR と業者在庫の NVR は同じサイズみたいです。追加購入した場合、給電の電圧が違うから紛らわしいですね。カメラ側にセパレーターをかますやり方だと、つなぎ換えたときにトラブルの元です。脚立に上っていちいちセパレーターを交換するのも面倒だし…
結局、購入済みの独自規格 PoE NVR セットは、カメラを組み替えずにそのまま使うのが無難だと判断しました。PoE 仕様の RJ45 端子は抜き差しのときスパークする恐れがあるから、NVR の電源が入った状態でカメラの差し替えはご法度です。いつもの調子でやると痛い目に遭いそうです。
IP カメラをモニターに映し出すソフトウェアの多くは、カメラ画像の位置をマウスで簡単に入れ替えできるようになっています。きっと活線挿抜しないで済むように配慮されているからでしょうね。
2017/12/06(水)低価格 PoE カメラの落とし穴
カメラ単体で録画できないということは、レコーダー(NVR)につなぐか、LAN 上のハードディスク(NAS)に録画するか、どちらかになります。パソコンを使う手もありますが、PC を常時起動しておくのは非効率です。セキュリティー上の問題があるし、電気代もバカになりません。まずは手元にある NVR につないで動くかどうかテストすることにしました。
カメラの IP アドレスが固定されているみたいで、ルーターにつないでも自動的に認識されませんでした。外箱のシールに IP:192.168.1.18 の記載があります。ルーターとはネットワークセグメント(3番目の数字)が違うので、このままではカメラにアクセスできない状態です。
ほかに固定 IP の機器はないので、ルーターの IP を変えて対応しました。ブラウザでカメラの IP を打ち込んでアクセスし、設定を変えます。例えば DHCP を有効にすると、ルーターが自動的に IP を振ってくれるようになります。固定 IP でよければ DHCP は無効のままにしておけばいいでしょう。
このドームカメラは PTZ のほかに、LAN ケーブルで電力が送れる PoE 機能がうたい文句です。カメラの箱に PoE セパレーターという部品が同梱されていました。LAN ケーブルで送られてきた電力をイーサネットケーブルと電源コードに分離するパーツです。「外部 PoE」というやつですね。早い話が、PoE 非対応のカメラでもこのパーツを使えば PoE 風に使えます。
パワー・オーバー・イーサネット(PoE)には IEEE802.3af と IEEE802.3at の2つの規格があって、どちらも 48V 程度の高めの電圧で電力を供給します。一般的な IP カメラの電源は 12V です。高めの電圧(48V)で直接つなぐことができるのを PoE カメラというのが正式です。このドームカメラは 12V で動く仕様なので、普通の IP カメラです。同梱のセパレーター(写真の上)が 48V 入力、12V 出力になっているだけの話です。(PoE カメラじゃないじゃん)
手元の PoE NVR につなげてみました。まったく動きません。DC 12V の AC アダプターではちゃんと動いていたのに変です。ひょっとして NVR のほうが正式な PoE じゃないのかも? そんな疑念が頭をよぎったので、試しにパッシブ式のセパレーター(写真の真ん中)につないでみました。テスターで測ると出力側の電圧は 12V です。パッシブ式というのは、送られてきた電圧でそのまま出す方式だから、LAN ケーブルから送られてきたのは 48V じゃなくて 12V ということになります。(あちゃ!)
パッシブ式のセパレーターを使ったらカメラが動きました。IP アドレスなどを手動で設定すると画像も表示されます。NVR 側の PTZ コントローラーも使えます。この状態なら不都合はなさそうです。問題は入れ替えで外したカメラの使い道です。他社の PoE NVR には使えない可能性が大です。購入した業者に問い合わせてみました。すると… (次回に続く)
2017/12/05(火)着々と進む事故防止と防犯対策
セキュリティー強化の PTZ カメラは、まだ届きません。いちおう業者にはメールで問い合わせておきました。「あなたが購入したのは、売り手出荷の、二日目は届かない」という片言の日本語で返事がきました。そんなことは百も承知で、いつ届くか聞いてるのに間が抜けた話です。アマゾンから翌日到着予定のメールが来たことをどうも知らない雰囲気です。
未着商品の問い合わせには、アマゾンから確認のメールが来ます。先頭の「注文詳細」の中に「配達方法」という項目があります。今回は Next JP D2D Dom となっていました。ネットでググると、えらいもんですね、出品業者向けのブログがヒットしました。それによると、日本国内からの発送で翌日到着予定のコードになっています。(中国からの発送になんで使うの?)
そのことを業者に伝えて、すぐに修正したほうがいいと忠告しました。「あなたの提案にとても感謝して、これは私たちに非常に重要です」と返事してきたところをみると、アマゾンのシステムをあまりよく理解してなかったみたいです。肝心の商品の到着はどうやら今週末ごろになりそうです。(まだ待たせるのかい)
しびれを切らして後から注文した別の PTZ カメラが先に届きました。こちらは国内出荷です。まだ来ないのはピストル型、後から注文して先に届いたのはドーム型です。どちらも PTZ(パーン・ティルト・ズーム)は電動ですが、ピストル型は壁付け、ドーム型は天井(軒下)に取付ける仕様です。この2台で我が家の玄関先から駐車場までをカバーしようという作戦です。
IP カメラ共通仕様の ONVIF 対応だから、先に取付けた PoE カメラのレコーダー(NVR)につなぐこともできるはずです。その辺のところを確かめたくて、とりあえず1台を先に注文したのに、未確認のまま2台とも買うはめになりました。IP カメラは、IP アドレスのほかにゲートウェイやネットワークセグメントなど、ややこしい設定をしないといけない場合があります。
カメラを2台とも手配してしまったからには、もうやるっきゃないですね。ここでとんだ落とし穴が待っていようとは… (この先は次回のお楽しみ?)