2008/11/21(金)業者のスナップ写真

 ゼクシィのトレンド調査には、スナップ写真について細かい設問があります。全体の傾向を見るのには参考になりそうです。

 「結婚式当日のスナップ撮影の依頼先」という設問には、友人・知人に頼んだひとも含めて、複数回答が寄せられています。(回答者数625名)
 一番多いのは、「会場または会場提携の専属業者」で、86.9%が依頼しています。「外部の写真屋・カメラマン」が5.9%、「友人・知人」は7.7%でした。
 フリーのカメラマンは弱いですね。写真撮影では、会場の利権が強い実態が垣間見られます。
 これに「その他」と「無回答」を足した回答全体の合計は104%で、複数回答にしては少ないですね。業者と身内の両方に頼んだひとはあまりいなかったようです。

 「スナップ撮影の依頼先の選択理由」という設問には、37名が回答しています。全体の5%程度のデータだから、あまりあてにはなりませんが・・・
 参考までに、「価格が手頃だったから」「商品内容・プランが良かった」「カット数が多かった」が上位3位で、いずれも50%を超えています。(複数回答)
 この設問に答えなかったひとは9割以上を占めるから、中身を細かく吟味することなく会場に依頼した実態が見てとれます。

 スナップ撮影のカット数は、トップが「300~400カット未満」でダントツです。全体の平均値は338.1カットでした。これはプリント枚数ではなく、業者が撮影したカット数です。
 業者にスナップ依頼したひとのうち、37%がこの設問に答えていません。何カットあったのか記憶にないので答えなかったと推察します。

 ゼクシィのトレンド調査には、回答があったデータしか掲載されません。回答しなかったひとたちの実態をどう分析するか?という視点も必要ですね。

2008/11/20(木)写真撮影の実施状況

 協力先のドレスショップから「ゼクシィ結婚トレンド調査2008」を借りてきました。448ページの分厚い白書で、愛知・岐阜・三重の東海版です。
 2000名にアンケートを送り、そのうち690名が回答を寄せています。どちらかというと、ハデに結婚式を挙げたひとたちのデータです。

 写真撮影に関する設問がいくつかありました。
 「業者に依頼しての写真撮影の実施状況」では、どういう写真撮影を頼んだのかが複数回答で寄せられています。
 以下、順を追って紹介していきます。

 「結婚式当日のスタジオ撮影」は、56.8%のカップルが実施しています。近ごろ流行りの前撮りというのもあるから、当日はこんなもんでしょうか。当日のスタジオ撮影は年々減る傾向にあります。
 「別撮りのスタジオ・ロケーション撮影」は、49%のひとが依頼しています。このうち、スタジオ撮影が何%かはわかりません。当日と前撮りの両方を足すと100%を超えるから、写真集用のロケーションフォトがそこそこあると思います。

 「結婚式当日のスナップ撮影」は、実に83.2%のひとが業者に依頼しています。昨年よりも5.5%ダウンですが、スナップ写真は自前で・・というひとは少数派です。(ダウンしたのは当サイトの影響? それはないでしょうね)
 「業者には依頼していないが行なった」は4.5%でした。当サイトのターゲットです。それ以外に、「スナップ写真は撮らなかった」という回答が9.3%ありました。ここ数年では最高値です。

 「いずれも業者に依頼していない」という回答は、4.5%でした。690名のうち31名です。スタジオ撮影もスナップ撮影も業者に依頼していないひとたちです。
 まったく写真を撮らなかった・・ということはないだろうから、少なくともこのひとたちにとっては、当サイトの存在価値はあるはずです。

2008/11/19(水)晴れの日の衣裳

 結婚式など晴れの日に着る衣裳は、非日常的な装いであることが多いですね。
 雨の日はレインコートだが晴れの日は・・なんてチャカしてはいけません。その国や地方、ひいては民族の文化の問題でもあります。

 母方のお爺さんは書道の大家で、その昔、表彰されて皇居へ招かれたことがあるそうです。貧乏な家で、着ていく服がなくて辞退したとか・・・
 汽車賃もなかったそうで、行きたくても行けない・・というか、戦前に皇居へ召されるということ自体が恐れ多かったんだと思います。清貧を貫いた書道家でした。

 ヨーロッパの逸話で、こんな話もありました。
 お城の晩餐会に呼ばれた貧乏学者が、門前払いを喰らいました。着ている服がみすぼらしかったからです。仕方がないので知人に服を借りて行くと、今度はすんなり入れてくれました。
 晩餐会の席で、その学者が着ている服の袖に料理を入れていると、周りのひとが不審に思って理由を尋ねました。学者いわく、「この料理を食べられるのはこの服のおかげだから服にも食べさせてあげないと」・・ 目いっぱいの皮肉ですね。

 国を問わず、昔から庶民にとって晴れの日の衣裳というのは、日常生活とは疎遠のもののようです。
 少数民族が結婚式に着る民族衣装は、西洋文化に染まった目で見れば粗末なものかもしれません。でも、当事者にとっては長い時間と手間をかけて作った大切なものです。何よりも当人の想いと民族の文化が詰まっています。貨幣価値で量ることはできません。

 写真は現実の現象を記録するものです。現象の複写といってもいいかもしれません。豪華な衣裳も質素な衣裳も、ありのままそのように写ります。
 できることなら、それを着ている中身の人間の心も写せるといいですね。
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