2008/11/18(火)招待状と衣装の関係
こいつはヤバイ!と思ったら、二次会のメンバーに回したほうが無難ですね。
招待状に「平服にてお越しください」と書いてあっても、略礼服でいいから正装していくのが普通です。書面どおりに受け取って、ジーパンとTシャツというのは、失礼にあたります。
若いひとのなかには、定型の挨拶文を理解できなくて、ラフな格好で行くことがあるようです。結婚式のあり方が多様化している時代です。具体的にはっきりわかるように書いたほうがいいのかもしれません。
「恐縮ですが略礼服またはスーツにてお越しください・・」なんてね。
格式を重んじる宴席の招待状で、「ブラックタイでお越しください」と書いてあったら、準礼装で結構ですよ・・という意味です。ブラックタイはタキシードのことで、夜会の準礼装です。
「ホワイトタイにてお越しください」とあったら、正礼装で来てください・・ということです。ホワイトタイはテールコート(燕尾服)のことで、夜の正礼装です。「略礼服に白のネクタイ」と勘違いしたら、大恥をかくことになります。
先日、スペインのカルロス国王夫妻を招いた宮中晩餐会が開かれました。
天皇も国王もホワイトタイのテールコートです。テレビの画面には映っていませんでしたが、ほかの来賓も男は全員テールコートだったと思います。
庶民の結婚式と違って、主賓から一歩引いてタキシードということはないでしょうね。
2008/11/17(月)結婚式のゲスト衣裳
イギリスの結婚式で、新郎とゲストの見分けがつかない・・という話をしましたが、日本ではそんなことはまずありません。
行事に対する正装の考え方が違うからでしょうね。
日本では、主賓に対して一歩引く・・という考え方があります。わざとフォーマル衣装のランクを落として、主賓を立てるのが美徳とされています。
だから男性ゲストの衣装がほとんど略礼服だ、というのはいささか乱暴な結論ですが、略礼服でも許される土壌があるのは否めません。経済的といえば経済的ですが・・・
こうしたランクを下げるという考え方は、女性ゲストの側にも色濃くあります。花嫁に遠慮して白のドレスは避けるとか、お色直しで引き振袖を着るのなら、自分は振袖をやめて色留袖にするとか、細かい神経を使います。
花嫁と衣装の色が被った!と、気をもむゲストもいるとか・・・
それとは別に、女性陣は和装へのこだわりが強いですね。先方のきもの姿が何人いるかを気にする母親は多いようです。
一種のバランス感覚なんでしょうが、向こうが5人でこちらが3人では格好がつかない!なんて話をよく耳にします。着付け代を持つからきものにしてくれ、と親戚中に頼み込む母親もいるそうです。女の意地ですかね。
洋装は着付けの問題がないから手軽ですが、デザインやアクセサリーのアレンジなどに余分な神経を使います。その点、和装は形が決まっているので、あれこれ迷うことはありません。
当事者がきもの姿を望むなら、希望どおりにしてあげたほうが気楽でいいかもしれませんね。
2008/11/16(日)父親のモーニング
前回、モーニングのベストの色を話題にしたのは、実は協力先のドレスショップ(FUGA)のウケウリです。
モーニングコートを注文する際に、シルバーグレーのベストとタイで指定したそうです。ウェディングドレス専門店だから、葬祭は関係ありません。黒ベストに白襟は、両方を扱う総合貸衣裳店のやり方です。こだわってますね。
日本国内なら白襟つきの黒ベストでも何ら問題はありません。グレーベストにしたのは、海外挙式のときに不都合があるからだそうです。
たとえ白襟つきでも、海外で黒ベストは葬祭用です。この点をはっきり謳っているレンタルショップは少ないように思います。
モーニングコートは午前中だけ(?)と誤解するひとがいます。確かに日本語訳は「朝」ですが、陽のある日中に着用する衣装と考えればいいでしょう。
夕刻からの行事には、テールコート(燕尾服)が正装となります。日本でわざわざ着替えるひとは、ほとんどいませんが・・・
イギリスの結婚式では、ほとんどの男性がモーニングコート姿・・というのが多いそうです。新郎もゲストも皆モーニング姿だから、誰が新郎なのか区別がつかないとか・・・
挙式本番のときに花嫁の右側にいるのが新郎、ということになります。
日本の結婚式では、新郎とゲストが紛れるのを嫌います。多分に衣裳店の営業トークが反映しているからかもしれません。モーニングのレンタル料金は安いですからね。売上が上がりません。
父親と紛れるのを嫌うのか、ゲストでモーニング姿というのもあまり見かけませんね。